若い世代の健康づくり~プレコンセプションケア~

更新日:令和6(2024)年7月18日(木曜日)

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プレコンセプションケアとは

プレ(pre)は「~の前の」、コンセプション(conception)は、「妊娠・受胎」という意味で、プレコンセプションケアは「妊娠前からの健康管理」を意味します。若い世代から取り組んでもらいたいヘルスケアであり、現在のからだの状態を把握し、将来の妊娠やからだの変化に備えて自分たちの健康に向き合うことです。

なぜ、プレコンセプションケアが大切なの?

リスクのある妊娠の増加

若い女性のやせと肥満の増加、出産年齢の高齢化などから、リスクの高い妊娠が増加しています。プレコンセプションケアを行って妊娠前にリスクを減らしていくことが、健やかな妊娠・出産や生まれてくる赤ちゃんの健康につながります。

不妊の増加

「生理不順を放置していた」「生理痛をがまんしていた」などが将来の不妊の原因となることがあります。妊娠や出産に関する正しい知識を得て行動し、将来の不妊のリスクを減らしましょう。

人生100年時代を生きるために

子どもを持つ選択をするかしないかにかかわらず、自ら健康管理ができるようになることは、より豊かな人生につながります。

できることからはじめよう~健康でいるための生活習慣~

若いうちから自らの健康管理ができるようになることは、生涯にわたって「質の高い生活」を送ることにもつながります。ぜひ、今日からできることを始めてみませんか。

1.適正体重を保とう

若い女性のやせ(BMI18.5未満)は、貧血や将来の骨粗鬆症の原因になります。一方、肥満(BMI25以上)は、将来糖尿病や高血圧などさまざまな病気のリスクを高めます。
やせも肥満も、不妊や妊娠・出産のリスクを高めます。
男性の肥満も不妊のリスクを高めるとの報告があり、注意が必要です。
適正体重は、BMIで18.5以上25未満といわれています。

〇BMI(体格指数)=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

2.栄養バランスを整えよう

食事は1日3食をきちんととり、できるだけ栄養バランスが整うように意識しましょう。

3.適度に運動しよう

適正体重の維持に積極的な運動は欠かせません。血流がよくなり、筋肉量が増えることで代謝も高まります。こころの状態にもよい影響を与えます。
プレコンセプションケアでは、1週間に150分程度の運動を目安としています。普段運動をする習慣がない方は、今より10分長く歩いたり、自宅でストレッチを行うなどできることから始めてみましょう。

4.ストレスと上手につきあおう

ストレスをためすぎると、心身の不調や病気につながってしまいます。
まずは自分自身のストレスに気づくことが大切です。また、普段から自分なりのストレス解消法を見つけておきましょう。体を動かす、腹式呼吸をする、今の気持ちを書き出してみるのもおすすめです。困ったときには、専門の窓口に相談しましょう。

5.タバコはやめましょう

タバコはがん・心臓病をはじめたくさんの病気を引き起こします。また、男女ともに不妊症のリスクが増加し、特に妊娠中の喫煙や受動喫煙は、流産、早産、周産期死亡、低体重を引き起こす可能性があります。
赤ちゃんが生まれた後も乳幼児突然死症候群のリスク因子となるなど、その影響は極めて広範囲です。また、受動喫煙も健康に影響を及ぼすため、身近な人にも禁煙をお願いしましょう。

6.アルコールは控えめに

妊娠中にお酒を飲むと、アルコールは胎盤を通って赤ちゃんにも影響し、胎児性アルコール症候群の原因になります。「この量なら大丈夫」というものは確立していませんので、妊娠を考えた時からアルコールは控えるようにしましょう。妊娠中は禁酒が原則です。

7.感染症を予防しよう

若い人の間で、性的接触を介して誰もが感染する「性感染症」が増えています。感染しても無症状であることが多く、治療に結びつかないケースが多く見られます。性感染症の中には、不妊の原因になったり、妊娠中にかかると赤ちゃんの健康に影響を与えるものがあります。予防方法を知り、感染を防ぐことが必要です。

8.ワクチンを受けよう

妊娠中にかかると赤ちゃんに影響を与える恐れのある感染症があります。感染症から完全に身を守ることはできませんが、風しん、麻疹、水痘(みずぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)は、ワクチンを打つことで予防できます。ただし、妊娠中は接種できず、妊娠していなくても接種後2か月は避妊が必要となります。母子健康手帳でワクチンの接種歴を確認し、必要であれば妊娠を考える前に接種しましょう。
女性だけでなくパートナーや家族もワクチンを接種して、妊婦さんに感染させない環境づくりが大切です。

9.健康診断を受けよう

自分のからだを知ることが健康維持の第一歩です。毎年健康診断を受けましょう。
また、普段から定期的な歯科受診をして、お口のトラブルを最小限にとどめましょう。妊娠中はお口の中の環境が変化し、むし歯や歯周病が発症し発症しやすくなります。妊娠中のお口のトラブルは、早産や赤ちゃんの低体重との関連が指摘されています。

10.がん検診を受けよう

女性は20代から子宮頸がんが増え、30代から乳がんが急増します。20歳から子宮頸がん検診と月1回の乳房のセルフチェックを行い、40歳からは乳がん検診も忘れずに受けましょう。
男女ともに40歳からは肺・大腸がん、50歳からは胃がんの健診を受けましょう。

11.かかりつけ医をもとう

気軽に相談できる「かかりつけ医」を持つようにしましょう。
女性は「婦人科」のかかりつけ医を持つこともおすすめします。婦人科では、妊娠・出産や女性特有の病気の治療だけでなく、月経や更年期に関することなど、女性ホルモンとの上手な付き合い方についても相談できます。

プレコンセプションケアについて、詳しく知りたい方へ

プレコンセプションケアについてより詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。

スマート保健相談室(若者の性や妊娠などの健康相談支援サイト)

若者の性や妊娠などの健康相談支援サイトです。

予期しない妊娠に関する相談窓口(千葉県)

予期しない妊娠に悩んでいる方に、安心してご相談いただける窓口です

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