ジカウイルス感染症について

更新日:令和5(2023)年7月20日(木曜日)

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 ジカウイルス感染症とは

ジカウイルス感染症は、2015年5月以降、中南米を中心に多数の患者が報告されています。ジカウイルスを持った蚊に刺されてから数日後に、軽度の発熱、発疹などの症状がみられることがありますが、感染しても症状がない場合もあります。
ジカウイルスは母体から胎児への感染を起こすことがあり(先天性ジカウイルス感染症)、小頭症などの先天性障害を起こす可能性があります。

ジカウイルス感染症の流行地域(厚生労働省ホームページ)

原因と感染経路

ジカウイルスを保有する蚊に刺されることによって感染が成立します。ウイルスに感染した患者を蚊が吸血すると、蚊の体内でウイルスが増殖し、その蚊が他者を吸血することでウイルスが感染します。ヤブカ属のヒトスジシマカとネッタイシマカがジカウイルスを媒介することが確認されており、ヒトスジシマカは日本に常在しています。しかし、これらの蚊が全てウイルスを保有しているわけではありません。
基本的に、感染したヒトから他のヒトに直接感染する病気ではありませんが、稀なケースとして、献血や性行為による感染が指摘されています。

 症状

蚊に刺されてから2日~12日(多くは2~7日)の潜伏期間の後、主として軽度の発熱(ほとんどの症例で38.5℃以下と報告があります)、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、結膜炎、疲労感、倦怠感などを呈します。これらの症状は軽く、2~7日で回復します。
また、感染した全員が発症するわけではなく、症状がないか、症状が軽いため気付かないこともあります。妊娠中の女性が感染すると、ジカウイルスは母体から胎児への感染を起こすことがあり、小頭症などの先天性障害を起こすことがあります。

治療

ジカウイルスに対する特有な薬はありません。特別な治療法はなく、対症療法となります。

 予防

ジカウイルスに有効なワクチンはありません。流行地域で蚊に刺されないことが最も重要です。長袖・長ズボンの着用をし、虫よけ剤を使用しましょう。

 妊娠中の方へ

アメリカ疾病予防管理センター(米国CDC)は、これまでの研究結果からジカウイルス感染が小頭症の原因となると科学的同意が得られたと結論づけました。妊娠中にジカウイルスに感染すると、胎児に小頭症等の先天性障害を来すことがあることから、流行地域への妊婦の渡航は控えたほうがよいとされています。妊娠中の方は、流行地域への不要不急の渡航を控えることが望ましいでしょう。
また、妊娠予定の女性に対しても主治医と相談の上で、厳密な防蚊対策をするよう推奨しています。

 流行国へ渡航される方へ

やむを得ず流行国に渡航される場合は、蚊に刺されないように注意しましょう。
また、流行国から帰国したら、輸血による感染伝播を予防するため、海外からの帰国日から4週間以内の献血は自粛しましょう。
帰国した男女は、症状の有無にかかわらず、少なくとも6か月、パートナーが妊婦の場合は妊娠期間中、性行為の際に、コンドームを使用するか性行為を控えることを推奨します。また、母体から胎児への感染リスクを考慮し、帰国後最低6か月は妊娠を控えることを推奨しています。

医療機関の方へ

医療機関において、渡航歴や臨床症状等からジカウイルス感染症の可能性が考えられる患者を診察し、診断が確定後に直ちに届出を行うまでのフローを作成しました。

ジカウイルス感染症を疑う患者を診察した場合は、下記をご参照の上、保健所に情報提供をお願いします。

蚊媒介感染症疑い患者を診察した場合の流れ(PDF形式 210キロバイト)
【別記様式】検査票(PDF形式 252キロバイト)
蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第5版)(国立感染症研究所ホームページ)

※以下の理由により届出内容について確認させて頂くことがありますので、必ず届出医師または内容が分かる方に連絡がとれる体制を確保していただくようお願いします。

・感染症法第15条の規定に基づく調査として、問診した内容を聴取する必要がある場合

・事例を公表するため、至急連絡をとる必要性が生じた場合 など

蚊媒介感染症に関する蚊のウイルス保有調査について

船橋市では蚊媒介感染症の発生予防を図るため、昨年度に引き続き、船橋市旭町にある長津川調節池において蚊の発生状況及びウイルスの保有調査(デングウイルス・ジカウイルス・チクングニアウイルス)を実施することとしました。
実施期間:5月下旬から10月(5月は1回、6月から10月は各2回)
調査結果

0のつく日は、ボウフラ・ゼロを目指そう!

「4月~8月までの毎月10日・20日・30日は、屋外点検」
船橋市では、ヒトスジシマカの幼虫(ボウフラ)を退治することを目的に、ヒトスジシマカの発生源をみんなで片づけていくことをすすめていきます。
ヒトスジシマカの幼虫は、空き缶や古タイヤ、植木鉢の皿、ビニールテントの溝などに溜まった水のような小さな水たまりに発生します。
市民の皆様も、庭などの屋外点検や水の溜まった不要物の片付けにご協力をお願いします。

ご相談・お問い合わせ

  • ジカウイルス感染症に関すること :保健所健康危機対策課  047-409-2867
  • 蚊の発生予防に関すること : 保健所衛生指導課  047-409-2563

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保健所健康危機対策課 結核感染症係

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