重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、主にウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染するダニ媒介感染症です。感染症法では四類感染症に位置付けられています。
原因と感染経路
病原体は、ブニヤウイルス科フレボウイルス属の重症熱性血小板減少症候群ウイルスです。
主にSFTSウイルスを保有するマダニに刺咬されることで感染します。
症状
潜伏期間は6~14日で、発熱、消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血)を主張とし、ときに、腹痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状などを伴います。
血液所見では、血小板減少(10万/㎣未満)、白血球減少(4000/㎣未満)、血清酵素(AST、ALT、LDH)の上昇が認められます。致死率は10~30%程度です。特別な治療法はなく、症状に応じた対症療法が行われます。
予防
マダニに咬まれないように気を付けることが重要です。
特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけては、マダニに咬まれる危険性が高まります。
草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴(サンダル等は避ける)、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を避けることが大事です。服は、明るい色のもの(マダニを目視で確認しやすい)がお薦めです。
DEETやイカリジンという成分を含む虫除け剤の中には服の上から用いるタイプがあり、補助的な効果があると言われています。
また、屋外活動後は入浴し、マダニに刺されていないか確認して下さい。
マダニに吸血された場合には皮膚科などを受診してマダニを除去してもらって下さい。
国内での発生状況について
SFTSの感染者数は、平成25年に国内で報告されて以降、報告数は年々増加傾向にあります。
これまでは西日本を中心に報告されていたところですが、令和3年3月5日に静岡県で初めてSFTSの症例が確認されました。
今後はほかの地域においても患者が報告される可能性があります。SFTSに感染した場合には重症化しやすいと考えられていることから、発症後速やかに診断する必要があります。
詳細については、下記の厚生労働省のホームページをご参照ください。
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