手足口病
手足口病は急性のウイルス感染症で、手、足、おしり、口の中の粘膜などに現れる水疱性の発疹を主な症状とし、毎年夏に流行が繰り返されています。流行の規模は、その年毎に異なっており、冬まで発生が続いたり、ほとんど発生がない年もあります。主として4歳以下で原因ウイルスの抗体陰性者に感染の可能性があります。原因ウイルスは複数あるので、再発した例はありますが、まれです。
症状
舌や頬の粘膜や手のひら、足の裏、おしりに2~3mmの水疱ができます。口の中は、水疱がやぶれて潰瘍となるため、痛がります。発熱しても、高熱にはならないことがほとんどです。ほとんどが、1~7日間で治りますが、ごくまれに髄膜炎や脳炎などの症状が出ることがあります。
潜伏期間
2~7日間(3~4日間が多い)
感染経路
飛沫感染、糞口感染(便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染すること)、接触感染。
予防
特別な予防策はなく、排泄物のとり扱いに注意することや、手洗いをしっかりすることなど、通常の個人衛生が基本となります。
感染拡大防止
特別な治療法はなく、治った後も3~4週間にわたり、便からのウイルスの排泄が認められます。また、感染しても発病はせず、ウイルスを排泄している人もいると考えられています。そのため発病した人だけを隔離しても有効な感染対策とはなりません。おむつ交換時に適切に処理し、手洗いをしっかりすることが大切です。 発病しても、軽い症状だけで治ってしまうことがほとんどです。これまでも、お互いにうつったりうつされたりしながら、免疫をつけてきた感染症であるということも認識していただきたいと思います。
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