食中毒を予防しましょう
アニサキスによる食中毒の予防について
近年、アニサキスによる食中毒が最も多く発生し、市内でも発生しています。
アニサキスはクジラやイルカなどの胃の中で成虫になる寄生虫ですが、その幼虫がサバ、イワシ、カツオ、サケ、イカ、サンマ、アジなどの魚介類の内蔵表面や筋肉に寄生していることがあるため、生で食べる際は注意が必要です。
以下を参考に、アニサキスによる食中毒を予防しましょう。
- 中心部まで十分に加熱するか、刺身等で食べる場合はマイナス20℃で24時間以上冷凍する。
- できるだけ新鮮なうちに内臓を除去し、低温(4℃以下)で保存する。
- 内臓を生食しない。
- 家庭での調理の際や、食べる際に確認をする。(生きたアニサキスは、半透明の、2~3cm前後の長さの細長い虫で、肉眼で見ることができます。直径2~5mm程度の渦巻き状になっていることもあります。)
※通常の料理で用いる程度のお酢、わさび、しょう油などではアニサキスは死にません。
加熱調理を前提とした食品による食中毒の予防について
今般、冷凍メンチカツを原因食品とする腸管出血性大腸菌O157による食中毒事例が広域で確認されています。加熱調理を前提とした食品による食中毒を予防するために、以下のことに注意しましょう。
中心部まで十分に加熱しましょう
食肉調理品(特にメンチカツやハンバーグ等、挽肉を使用した製品)であって、未加熱の状態で販売されているものは、その製品特性上、内部にも食中毒の原因となる菌等が存在するおそれがあるため、中心部の色が変化するまで、十分に加熱しましょう。
二次汚染を防ぎましょう
未加熱の食肉調理品から、他の加熱せずに食べる食材や調理済み食品への交差汚染を防ぐため、次のことに注意しましょう。
- 未加熱の食肉調理品を触った後は、よく手を洗いましょう。
- 加熱前後で器具(菜箸、トング等)や食器を使い分けるか、または、その都度、洗浄・殺菌して使用しましょう。
- カツ類・フライ類等、衣が付いた製品についても同様に注意しましょう。
夏期は細菌性食中毒に気をつけましょう
湿度や気温の高い毎日が続きます。
この時期細菌が増えやすいので、特に細菌性の食中毒に注意が必要です。
細菌をつけない
石けんでよく手を洗いましょう。また、手洗い後に、アルコールや逆性せっけん等を用いて手指の消毒を行いましょう。
- 食材や食器にさわる前
- 生の肉・魚介類にさわった後
- 料理の途中でトイレに行った後
- ゴミ箱にさわったり、おむつ交換したり、ペットにふれた後
手にケガをしているときは、調理しないようにしましょう。
傷口にいる黄色ぶどう球菌が食中毒をおこすことがあります。
他に調理できる人がいない場合、手袋をしたり、傷が食品に直接ふれることのないよう十分注意しましょう。
包丁やまな板を使い分けましょう。
包丁やまな板を使うときは、先に生野菜などの加熱しない食品を先に切り、生の肉や魚介類はあとで切りましょう。
生の肉や魚介類に使った包丁やまな板と、調理済みの食品がふれないようにしましょう。
包丁やまな板は、肉・魚介類用、野菜用と別々にそろえて、使い分けるとより安全です。
細菌を増やさない
食品は、表示を確認して、冷蔵や冷凍の必要な食品は、すぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。
買い物の際、冷蔵や冷凍の必要な食品を購入したら、氷やドライアイスを利用し、保冷して持ち帰るようにしましょう。
買い物が終わったら、できるだけ早く家に帰りましょう。
調理された食品は、早めに食べましょう。
温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに。
調理後すぐに食べられないなら、室温で放置せず、冷蔵庫に入れましょう。
全部食べられないと思ったら、箸を付ける前に別の容器や食器に取り分けて、フタやラップをしてから冷蔵庫に入れましょう。
カビの生えた食品は、食べないようにしましょう。
細菌を殺菌する
加熱する食品は中心まで十分に加熱しましょう。
肉やハンバーグ、加熱調理用ソーセージは、ピンク色の部分が見えなくなるまで火を通しましょう。
作りおきの料理を食べる場合は、十分に加熱しましょう。
電子レンジを使う場合は、食品全体に熱が行き渡るよう注意しましょう。
(電子レンジ用の容器・フタを使い、調理時間に気を付け、熱の伝わりにくい食品は、時々かき混ぜましょう。)
においや味が変だなと感じたら、食べずに捨てましょう。
まな板、包丁等の調理器具を消毒しましょう。
生の肉や魚介類にさわった調理器具は、使い終わったらすぐに、よく洗いましょう。
洗った後、熱湯をかけると消毒効果があります。また、塩素系の消毒薬も効果的です。
※腸管出血性大腸菌O157、カンピロバクター、ノロウイルス等の食中毒予防については、食の安全情報をご覧ください。
ノロウイルスによる食中毒に気を付けましょう
毎年、11月頃からノロウイルスによる食中毒の件数が増加しています。
ノロウイルスは、ウイルスに汚染された食品や手指を介して感染し、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、軽度な発熱などの症状を引き起こします。
予防のポイントは「手洗い」と「消毒」です。
調理、食事の前やトイレの後などの丁寧な手洗いを習慣にしましょう。
二枚貝や加熱が必要な食品は、中心部までしっかりと加熱することも、ノロウイルス食中毒の予防に効果があります。
調理器具を消毒する際には、加熱または次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤など)を使用してください。エタノールはノロウイルスにあまり効果がありません。使用の方法は製品の説明書きに従いましょう。
また、ウイルスに感染した食品取扱い者を介して感染するケースが増加傾向にあります。
日頃の健康管理に注意し、下痢や嘔吐などの症状のある方は、盛付、配膳を含め、食品を直接取り扱う作業をしないようにしましょう。
予防法や、感染の恐れがある場合の対処方法についての詳しい情報は、以下のウェブサイトをご覧ください。
ノロウイルスによる食中毒に気をつけましょう(農林水産省HPへリンクします)
ノロウイルスに関するQ&A、リーフレット、関連通知等(厚生労働省HPへリンクします)
毒キノコ・有毒植物による食中毒に気をつけましょう
山菜狩りなどで誤って有毒な野草を採取し、食べたことにより、食中毒が発生しています。
夏の気温が高く、その後の適度な降雨があり、朝晩の気温が低下すると、多くのキノコが発育することが考えられます。
「クサウラベニタケ」による食中毒が、多く発生しています。
「スイセン」を「ニラ」などと間違えて食べ、食中毒となった事故も発生しています。家庭菜園や畑などで、野菜と観賞植物を一緒に栽培するのはやめましょう。
山菜として食用になるシャク(コシャク)に似ている「ドクニンジン」を市内で見かけたという情報もあります。ドクニンジンは、日本では全国的に拡大しつつあり、植物全体に不快な臭気があり、紫紅色の斑点があるのが特徴です。
食用のキノコ、野草と確実に判断できない植物は、絶対に、採らない、食べない、売らない、人にあげないようにしましょう。
野草を食べて体調が悪くなったら、すぐに医師の診察を受けましょう。
毒キノコによる食中毒に注意しましょう (厚生労働省HPへリンクします)
有毒植物による食中毒に注意しましょう (厚生労働省HPへリンクします)
自然毒のリスクプロファイル(厚生労働省HPへリンクします)
フグの食中毒にご注意ください
市民の皆様へ
最近、量販店等において、豆アジやしらす干しの中にフグの幼魚や稚魚が混入し、販売店が自主回収を実施している事例が相次いで報告されています。フグは適切な取扱いがされていない場合、人の健康に重大な影響を及ぼす可能性があります。万一、購入した魚類の中にフグが混入していた場合は、店に連絡するとともに、食べずに保健所までご相談ください。
事業者の皆様へ
魚介類の販売をする際は、複数で確認するなど、確実に魚種の選別をしていただきますよう、お願いいたします。
市内食中毒発生状況
発生年月日 | 原因施設 | 原因食品 | 病因物質 | 摂食者数 | 患者数 |
---|---|---|---|---|---|
令和4年4月24日 | 飲食店営業 | ラーメン等 | サルモネラ属菌 | 7 | 7 |
令和4年5月24日 | 飲食店営業 | 刺身盛り合わせ(カツオ、シメサバ、イカ等) | アニサキス | 4 | 1 |
令和4年5月28日 | 飲食店営業 | 鶏炙り刺し等 | カンピロバクター属菌 | 9 | 3 |
令和4年6月24日 | 給食施設 | 6月23日及び24日に提供された給食 | サルモネラ属菌 | 152 | 106 |
令和4年6月24日 | 飲食店営業 | 6月22日昼に提供された給食 | 腸管出血性大腸菌O121 | 274 | 13 |
令和4年7月22日 | 飲食店営業 | 寿司(アジ) | アニサキス | 3 | 1 |
令和4年8月24日 | 飲食店営業 | 鶏レバ刺し、焼き鳥等 | カンピロバクター属菌 | 6 | 5 |
令和4年9月14日 | 飲食店営業 | イワシの刺身 | アニサキス | 1 | 1 |
令和4年11月24日 | 飲食店営業 | 11月24日昼食に提供されたクリームソース | ウエルシュ菌 | 38 | 13 |
令和5年2月17日 | 飲食店営業 | いわし料理(刺身、寿司およびユッケ)等 | アニサキス | 3 | 1 |
発生年月日 | 原因施設 | 原因食品 | 病因物質 | 摂食者数 | 患者数 |
---|---|---|---|---|---|
令和3年4月26日 | 飲食店営業 | 加熱不十分な状態で提供された焼き鳥(レバー) | カンピロバクター属菌 | 3 | 3 |
発生年月日 | 原因施設 | 原因食品 | 病因物質 | 摂食者数 | 患者数 |
---|---|---|---|---|---|
令和2年7月20日 | 飲食店営業 | 炙りシメサバ | アニサキス | 2 | 1 |
令和2年10月2日 | 飲食店営業 | 白身魚等の刺身盛り合わせ、寿司 | アニサキス | 4 | 1 |
令和2年10月12日 | 家庭 | 販売店で購入した鮭(家庭調理品) | アニサキス | 2 | 1 |
令和3年1月4日 | 不明 | シメサバ | アニサキス | 1 | 1 |
令和3年3月17日 | 飲食店営業 | シメサバ、カツオ等の寿司 | アニサキス | 1 | 1 |
- 千葉県内食中毒発生状況(千葉県ホームページ)
厚生労働省・農林水産省等の関連情報
- 中国産冷凍いんげんから農薬が検出された事案に関する情報(内閣府食品安全委員会HP)
ジクロルボスの概要[PDFファイル]
ジクロルボスのハザード情報シート[PDFファイル]
厚生労働省発表資料(平成20年10月15日発表)[PDFファイル]平成20年10月15日掲載 - スギヒラタケの摂取について(厚生労働省HP)
スギヒラタケの詳細な情報についてはこちら(林野庁HP)平成20年10月7日掲載 - 中国産冷凍餃子を原因とする薬物中毒事案について(厚生労働省HP)平成20年2月21日掲載
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- 市内に流通する食品の放射性物質検査の結果をお知らせします
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