生活排水対策について
かけがえのない水環境を守るために私たちができること
公共下水道の整備、合併処理浄化槽の普及および家庭の台所などでの生活排水対策の取り組みの結果、市内河川では平成初頭まで見られた著しい水質汚濁状態から脱し水質環境基準を大きく下回るほど改善しています。
しかし、下流域の東京湾、印旛沼では水質環境基準を満足するには至っておりません。
東京湾(三番瀬)の風景
印旛沼の風景(資料:印旛沼流域水循環健全化会議)
その主な原因は窒素・リンといった栄養塩類によって引き起こされる富栄養化によるものとされています。
また内湾構造の閉鎖性水域となっている東京湾では栄養塩類を植物プランクトンが吸収することで異常増殖し、やがて死滅した植物プランクトンが海底に沈み分解が進むと下層の酸素が消費され、還元的環境により硫化水素が形成されます。そして北よりの風が吹くと下層の水が湧昇し硫化水素が空気と反応することで青潮が発生し、生き物がへい死するなどの漁業被害が出ています。
印旛沼でも閉鎖性水域のため植物プランクトンの異常増殖によって水面が濃い緑色になるほどのアオコが生じた場合、カビ臭をもたらすなど水道の浄水工程に影響が生じる場合があります。
こうした水環境の悪化をくいとめるために、市では、船橋市生活排水対策推進計画(第3次)を策定し、生活排水に含まれる有機物、栄養塩類の削減に取り組んでいくこととしています。恵み豊かな東京湾・三番瀬や印旛沼などの環境を未来にわたり保全していくために、生活排水対策に取り組み、環境への負荷削減のご協力をお願いします。
青潮が大規模に発生した時の様子(船橋航路付近)
資料:東京湾環境情報センターHP
船橋市の水質の状況と生活排水対策についてまとめた資料はこちら
きれいな川と海を目指して (PDF形式 5,823キロバイト)
船橋市生活排水対策推進計画(第3次)について
1 計画(第3次)策定の背景
本市は、平成5年3月に「船橋市生活排水対策推進計画」を策定し、快適な水環境づくりを目指し、その実現に向けた生活排水処理施設の整備促進、地域や家庭でできる発生源対策や啓発事業を市民・事業者・行政が一体となって推進してきました。また平成23年3月には計画の成果を踏まえ、内容を見直し、さらなる水質の改善を目指すため「船橋市生活排水対策推進計画(改訂版)」を策定し、平成29年3月には第3次計画に改訂し引き続き生活排水対策に係る施策に取組んできました。
2 計画(第3次)の基本方針
本計画は、上位計画である「船橋市環境基本計画」に位置付けられており、基本施策の一つである「生活排水対策と効率的な利用の推進による水環境と水資源の保全」を達成するため、本計画における理念、方針を定めたうえで今後の生活排水対策の具体的な施策を実施していきます。
理念「未来へつなぐ恵み豊かな水環境の創出」
3つの方針
(1) 生活排水処理施設等の整備
(2) 生活排水対策にかかる啓発
(3) 水環境の総合的な改善
※本計画の最終年度を令和6年度としておりましたが施策を継続するものとし令和8年度まで計画期間を延長しています。
身近にできる生活排水対策
【台所での対策】
・三角コーナーや排水口へのろ紙袋を設置
・食器や鍋についた油や汚れはふいてから洗う
・食用油は、無駄なく使い切る
・洗剤等の適正な量の使用
・料理の作り過ぎ、食べ残しを出さない工夫をする
【洗濯での対策】
洗剤は使用量を守り、汚れているところはあらかじめ部分洗いするなど使い過ぎないようにする。
【風呂、洗面所での対策】
・歯磨きで使用する歯磨き粉は、研磨剤や薬用成分に含まれるリンの少ない製品の利用に心がける
・シャンプー、リンス等を使いすぎないようにする
3 計画(第3次) の内容
(ダウンロード)
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