薪ストーブを設置予定の方、既にお使いの方へ
薪ストーブによるトラブルにご注意ください
暖房に木質バイオマスストーブ(薪ストーブ・ペレットストーブなど)を導入される方が増えていますが、市内は住宅が密集している地域が多く、煙、ススや臭いに関するトラブルの相談が増加しています。しかしながら、木質バイオマスストーブの使用に係る公害防止関連の法令の規定はないため、 市から設置者に対して煙やスス、臭いに関する指導等を行うことはできません。民事において当事者同士で解決していただくことになります。
設置を検討されている方、既に使用されている方は以下の事項に気をつけ、近隣への配慮をお願いいたします。詳細は、環境省作成の「木質バイオマスストーブ環境ガイドブック」をご覧ください。
表:薪ストーブの設置及び使用にあたっての留意事項
特に注意が 必要な場所 |
✖ 住宅街で、隣家が近い。 ✖ 煙突の高さを十分にとれない、配管を曲げないと設置ができない。 ✖ 使用する時季の風向きの時に、風下に住宅がある。 など |
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設置前に 確認 |
✅ 地域で設置に関するルールがないか確認する。 ✅ 目的に応じた規模で、燃焼効率の高い機種を選定する。 ✅ 近隣に煙や臭いが流れないよう、設置場所は専門家や施工業者と十分に相談する。 ✅ 設置前に近隣説明を行う。 など |
使用時に 確認 |
✅ 十分に乾燥した良質な薪を使用する。廃材は絶対に使用しない。 ✅ 取扱説明書に沿って使用し、不完全燃焼を起こしていないか、屋外で煙や臭いの 状況を確認する。 ✅ 煙や臭いで迷惑をかけていないか、日頃から近隣とのコミュニケーションを 心がける。 ✅ 使用する時季の初めと終わりに、機器の保守点検と炉内・煙突の清掃を行う。 など |
(リンク)『木質バイオマスストーブ 環境ガイドブック』(環境省)
設置を検討されている方へ
🔴専門家や施工業者と設置場所を慎重に検討してください
近隣の窓や洗濯物に煙やススが流れ込まないように煙突を設置する必要があります。使用する季節・時間帯の風向きを調べ、煙の流れていく方向を把握しましょう。事前に専門家(取扱業者等)や工務店(住宅メーカー等)と十分に相談した上で設置場所を検討してください。
🔴煙突はできるだけ垂直に、高く設置してください
煙突内で排気が冷えると、排気がスムーズに行われず、煙突内部にススが増え、臭いの元の一つであるタールが付着したり、煙の逆流が発生してしまいます。 煙突を垂直にし、十分な高さを確保することで上昇気流の力が強くなり、排気が熱いうちにスムーズに行われます。
🔴設置予定の段階でご近所への説明をお願いします
施工前の設置予定の段階で、挨拶も兼ねてご近所への説明を行いましょう。 理解を得られないと、思わぬ苦情で使用が難しくなることも考えられます。事前にコミュニケーションをとることで配慮すべきことがわかり、その点も踏まえて設置場所を検討することができます。使用時に不具合があった際に、ご近所の声を聞くことができる円満な関係づくりも大切です。
既に設置・使用されている方へ
🔵点火する時間を検討してください
どのような機器でも本体と煙突が冷えていると、煙やススが発生しやすくなります。点火する時間と、ご近所が窓を開ける時間や洗濯物を干す時間が重ならないように配慮をお願いします。あらかじめご近所と、使用時間や点火するタイミングを決めておくこともトラブルの防止になります。
🔵十分に乾燥させた薪を使いましょう
薪には化学処理のされていない無垢の木材を使いましょう。湿った薪は不完全燃焼を起こしやすいため、煙や臭いが出やすくなります。薪は使用前に十分に乾燥させてください。点火の際も専用のチップ等、煙が出にくいものを使用してください。
薪以外の物は燃やさないでください。紙、ごみ、枯葉、枯枝、建築廃材などを薪に使ってはいけません。(廃棄物処理法違反となる場合があります。)
🔵定期的にメンテナンスを行いましょう
定期的にガスケットの交換等、機器の保守点検と、炉内・煙突の清掃を行いましょう。また、使用中に屋外で黒煙や不快な臭いが発生していないか確認してください。3~5年に1度は専門家によるフルメンテナンスを行いましょう。
🔵薪の保管場所に気を付けましょう
道路沿いなど屋外で無造作に積み上げると、放火や薪がぬれる原因にもなります。また、壁際に積み上げると、白蟻や蜂などの害虫を呼び寄せてしまうおそれもあります。隣家の壁に近いところに積み上げれば、隣家に被害を誘発する原因となります。乾燥状態を保てる場所で保管しましょう。
🔵ご近所に声かけをしましょう
薪ストーブから生じる煙や臭いについて、なかなか言い出せない方や、敏感な方もいらっしゃいます。煙や臭いが周辺の迷惑になっていないか、日頃から使用中の屋外の状況について気に留めるとともに、ご近所に対して時折お声をかけ、気になることをお聴きした場合は改善に努めてください。
薪ストーブの使用に関する近隣への影響例
- 隣家の薪ストーブの煙突の位置が自宅に近く、煙突の高さも低いため、排気の臭いが流れてくるので洗濯物が干せない。
- 自宅より低い位置で薪ストーブを使用しており、特に使用開始時・終了時に煙や臭いが自宅に入り込んでくる。
薪ストーブ等の使用による煙や臭いに対しては、法律や条例による規制はなく、市から指導はできません。
受忍限度を超過する状態が続くなど、解決に至らない場合は、公害等調整委員会によって紛争の解決を図る手段があります。
(リンク)総務省公害等調整員会
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