第3回船橋市美術館運営等検討委員会会議録

更新日:平成26(2014)年9月10日(水曜日)

ページID:P029806

1 開催日時

平成25年11月10日
午前10時00分~

2 開催場所

市役所本庁舎7階
705会議室

3 出席者

(1)委員

  • 前川委員長
  • 大澤委員
  • 島津委員
  • 柴田委員
  • 倉本委員
  • 谷口委員

(2)事務局

  • 武藤文化課長
  • 仲臺文化課長補佐
  • 安原文化振興係長
  • 鎌田主事

4 欠席者

  • 山田委員

5 議題及び公開・非公開の別並びに非公開の場合にあっては、その理由

議題

  1. 「清川記念館の経緯」について
  2. 「吉澤野球博物館資料他の受入れ」について(進捗状況)
  3. 吉澤野球博物館資料の評価について

 公開

6 傍聴者数(全部を非公開で行う会議の場合を除く)

なし

7 決定事項

第4回船橋市美術館運営等検討委員会の日程

8 議事

 
前川委員長
これより第3回検討委員会を始める。一つ目の議題、清川記念館経緯について、事務局から。

1.「清川記念館の経緯」について

事務局

  • 「清川記念館経緯」について説明(資料参照)


倉本委員
ハード面から予算がつかない印象を受ける。平成18年度の「運営方針の修正」とあるが、これはどういった修正か。

事務局
建設予算要求の際に「建設見送り・予算つかず」となったが、その間プロポーザル方式へ移行したため、その部分に関する見直しを指している。

倉本委員
美術館の運営に関するソフト面ではなく、ハード面に関する修正ということでよいか。

事務局
よい。

谷口委員
清川記念館という名称から清川家の色が濃い施設に感じられるが、清川家と船橋市との関わりとはどのようなものか。寄贈に行きついた経緯とはどのようなものか。

事務局
清川家は本町4丁目で代々医業を営んでいた家系で、清川尚道氏が先代からのコレクションを一般公開するため、財団という形で私設美術館「清川記念館」を建設し、開放した。それを市に寄贈したいという申し出があった。清川記念館は清川家の敷地の一部を財団として利用し、施設を公開していた。清川尚道氏は市の美術連盟の立ち上げの際にも関係していた人物である。

谷口委員
清川記念館の流れで市と関わりがまだあるということか。

事務局
独立館での建設がなかなか進んでいない今の状況は説明している。一日も早い建設を望まれている。当初の要望事項には移転や売却について許されないとあるが、尚道氏の逝去後に、清川家からの申し出があり、当初の土地・建物を利用する計画から、独立館として新たな施設を建設する計画へ方向転換した。その場所が現在の建設予定地である。開発の中に清川記念館と清川家の自宅も含まれていたため、当初は清川家も移転について難色を示していたが、途中で清川家の意向が変わったこともあり、協議の結果、清川家の土地は複合ビルにすることとし、そのビルの中に展示スペースを含めるか、新たに独立施設を建設するどうか協議が行われた。

谷口委員
現在跡地はどのようになっているのか。

事務局
1階に中華料理店が入ったマンションになっている。

前川委員長
マンションの開発の話よりも清川家からの申し出の方が先か。

事務局
先である。

前川委員長
清川記念館が経営をやめて財団法人を解散するということになり、解散の場合はその財産を地方自治体なり国が没収することになるということで、船橋市に話があったと載っていた。その際清川家から出された細かい条件を飲んだとあるが、それは寄付を受け入れたことでこの先も付きまとうものなのか。

事務局
清川家からの要望で、主に名称と移転の禁止などの条件が付された。市が寄付を受け入れるという内諾があって清算行為が始まった。

前川委員長
受け入れ先が決まって初めて解散が認められたということか。

事務局
そうである。市としては土地建物を含めた寄贈物をどのように運営するか、検討委員会を立ち上げて提言を受け入れた。時期を同じくして尚道氏が逝去し、ビルの開発の話が立ち上がって、せっかくの提言が生かされない状態で流れてしまった。

谷口委員
清川記念館という名称については活かしていくのか、活かさなくてもよいのか。

事務局
清川家へは尊重する旨回答してあり、当初の約束もあるため活かす方向で考えている。

谷口委員
清川家からの要望はどこまで尊重していくのか。場所については既に要望通りになっていないわけだが、名称についても今後の協議などによっては変更可能ということか。

事務局
それは可能な範囲である。

柴田委員
平成16年に基本構想が提出されていて、設計図までできており、運営面についても色々と触れられている。この基本構想を基に、どういう発展ができるかを考えればよいのか。

事務局
よい。現在もこの基本構想を受けた設計で進めている。

柴田委員
建築のハード面は設計図までできて固まっており、収蔵品の展示まで考えられている。美術館自体のパッケージについても基本構想に出てきている。これを広げていくという感じにしかならないと思うが。

事務局
基本はそうであるが、もっと大きなところで、これは無理なのではないかといったような意見があれば頂戴したい。

柴田委員
基本構想の「施設の方針」に「船橋の新しい文化の発信の場」とある。しかしハード面の設計が出来上がっている中で、実際には清川記念館の収蔵品の展示がかなりのウェイトを占めている。この状態で「文化の発信の場」としての自由度がどれくらい残されているのかが疑問。子ども美術館と比較すると、予算面だけでみても、この構想では建設費は6億円で計画されているが、子ども美術館では32億円だった。建築設計も一流の建築家集団に依頼し、当時としては全く新しい「収蔵せずに体験する美術館」というコンセプトで設立された。そういう施設の運営に携わってきた身からすると、この計画にはたくさんの制約があり、その中で本来の意図を実現できるのだろうかと感じる。本当に文化の発信の地にしたいというのであれば、子ども美術館に並ぶ大人の美術館のような存在をどんと建てたいというイメージが湧いてくる。規制された中でどうにか考えろということならば、どこまで規制されているのかはっきりさせて欲しい。

事務局
独立館として新たに建設することが決まった段階で、その美術館が市の美術館としての性格を帯びるということは清川家の方々に了承して頂いている。また、計画が立ち上がらない間に私たちが求められたのが、「人を呼べる美術館の運営方法」であり、内部では打ち出せないそれら部分について、専門家の意見を頂戴するために、この検討委員会が設立された経緯がある。したがって、今までの計画をどのように進めていくかという部分で話をしていくことになるが、先ほど柴田委員がおっしゃったように、大きな視点からの意見も頂ければと考えている。散漫になってしまうかもしれないが、いろいろなご意見を頂戴したいと思っている。

島津委員
「清川記念館経緯」の9ページで清川記念館基本構想が手渡されて後、市民美術講座が数回にわたり開催されている。内容を見ると、発信型の美術館運営に対する基本的な考え方、方向性を模索していこうとする姿が見える。市としてどのような構成でやっていくかという部分が試され始めていたものと思われるが、その成果のようなものがあれば伺いたい。また、15ページの「指定管理者選定委員会」について、保管転換が指定管理者制になるということが決定しているのかどうか伺いたい。

事務局
報告書のような形にまとめられたものはない。指定管理者については、幾度かの予算要求の中で、費用面での効果的な運用方法を求められ、現在指定管理者に依頼している市民ギャラリー・茶華道センターと一体的に管理するものとして内部的に提案したものである。

前川委員長
前回配布された「(仮称)清川記念館基本構想」を見て、これでは運営できないと感じる。理想的なことばかりが書かれている上、子ども美術館でも既に同様のことをやっているのだろうと思う。この構想をベースにするとしても、我々委員会ではもっと具体的に、どういう情報発信ができるのかというところまで踏み込んでいかなければならない。本文中、「質の高い企画展を開催する」とか「クオリティの高い創作活動を選定し」という、何を基準にしているのか不明瞭な言葉が多数出てくる。また、「市民ギャラリーとは明確に役割を分担し」とあるが、どのようなルールで美術館と市民の創作活動が一体化してくるのかという点も考えなければならない。子ども美術館との関わり方なども、ほとんどこの中からは読み取れない。そういった部分をこれから検討する必要があると感じた。

~建築模型を確認~

前川委員長
議題があと二つ残っている。事務局から。

2.「吉澤野球博物館資料他の受け入れ」について(進捗状況)

(事務局)  吉澤野球博物館資料他の受け入れの進捗状況について。吉澤野球博物館資料他受け入れについて現在予算要求をしているが、記載のとおり三点の要求をしている。一つ目は、美術品・美術館の評価作業として、各分野の専門家・評論家・画廊関係者、またこの検討委員会から1~2人により評価検討委員会のようなものを立ち上げて一気に評価をしていくための報償費。二つ目は、開館中の吉澤野球博物館での調査になるため、一定期間借り上げるための賃料一ヶ月分と、そのための借り上げ料金算定のための不動産鑑定手数料。三つ目は現況調査のための建築設計事務所への委託料。

前川委員長
借り上げとのことだが、この鑑定料は作品に対するものか、建物に対するものか。

事務局
建物である。

前川委員長
了解した。では続けて次の議題に移る。

3.吉澤野球博物館資料の評価について

事務局
予算の話でも触れたが「評価検討委員会」について、これは前川委員長に事前に相談した中でその設置についての助言を受け、その形で予算要求をしているものだが、吉澤野球博物館の資料の評価方法についてなにかご意見があればいただきたい。

前川委員長
私から説明させていただく。個人のコレクションということなので個人が気に入ったものを集めたものと思うが、持っているもの全体に脈絡がないため、どこからかもらってきたか買ってきた感じがする。第三者の委員会組織を作り、見てもらえればということで提案した。市が受け入れるとなれば、受け入れる前にきっちりと調べておくべきだと私は思っているので、市から相談を受けた際にそのようにお答えした。吉澤野球博物館の協力は得られるかどうか。

事務局
大丈夫だと思うが現時点では断言できない。先方も、今は評価額もまただいぶ変わっているだろうと言っていたので、市として受け入れる限りは、この評価は必ずやりたいと思っている。

前川委員長
その必要がある。

島津委員
受け入れるとなったとき、その修復等について考えなければならない。全体からすればパーセンテージは低いものになると思うが必ず必要になる。また野球資料についてはあのまとまりがあってこそという性格のものなので、あの形での公開展示をしないというのであれば、市が管理するよりも、より良い活用先があるのではという印象を持った。

前川委員長
野球資料について今後この中で検討していく必要はあるか。

事務局
お願いしたい。

前川委員長
ではそれも含めて次回以降とする。今日の議題としては以上だが、次回以降具体的な検討をしていくことになるので、どういう形で検討していくかという点について皆さんの意見をいただきたい。

事務局
一度子ども美術館の視察を行いたいので、日程の調整をさせていただきたい。

倉本委員
視察をするなら子供たちのたくさんいる土日が良い。実際にたくさん利用者がいる状態を見た方がよいと思う。

事務局
美術館の職員の説明もいただければと考えているが、(委員の中に)プロがいらっしゃるのでたぶん大丈夫かなと思う。企画展の展示室の方は12月はどの様な状況か。

倉本委員
現在の展示が11月24日で終わるので、12月に視察するのであればもう終わってしまっている。本当は11月中に来ていただけると良いのだが。

前川委員長
当日はこういった会議も開催するのか。

事務局
できれば行いたいと考えている。日程は調整し、追ってご連絡する。

前川委員長
では次回から具体的に皆さんの意見をいただくことになるが、毎回テーマを絞ったほうが良いと思う。とりあえず運営の形態・範囲について1回あるいは2回、一体何をやろうとしているのかということを話し合っておいた方が良い。漠然とした基本構想からそれらを絞り込んで、皆さんの意見の中からキーワードになるものを見つけたい。個人的には運営についての話し合いの後に、コレクションの活用についても議論した方がよいと思う。今あるコレクションとこれから入れようとしている吉澤コレクションを、運営と絡めて活用できるのかどうかという問題。常設だけで終わってしまう可能性もあると考えているので、そういった視点で検討できればと思う。そこまできた段階で、美術館というものが必要なのかどうかという問題に踏み込んでいける。そのように進めていこうと考えている。では次回は子ども美術館の視察とする。それでは第3回検討委員会を終了する。

事務局
ありがとうございました。

 9 資料・特記事項

第3回船橋市美術館運営等検討委員会会議資料(下記よりダウンロードしてください。)

10 問い合わせ先

船橋市教育委員会 生涯学習部 文化課
電話:047-436-2894

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