【子ども記者通信】全身全霊でやり切った小学校生活最後の運動会 ~最高の仲間と勝利をつかめ~(習志野台第一小学校 吉川 咲希さん)

更新日:令和7(2025)年12月19日(金曜日)

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 私が通っている小学校では、11月1日に運動会が開催された。10月中旬から運動会の練習が始まり、その時期から学校全体の雰囲気が運動会一色に染まる。

 私は児童会会長なので、開会式であいさつをすることになっていた。そのため、10月の初めくらいから文章を考えたり、読む練習をしたりしていた。

 そして迎えた、開会式本番。「大丈夫、今までしっかり練習してきたとおりに読めばいいだけ」と自分に言い聞かせる。緊張なんてしない。「児童代表あいさつ、児童会会長、吉川咲希さん」児童会の後輩に名前を呼ばれる。いよいよだ。「はい!」大きく返事をして、朝礼台の上にのぼる。「みなさん、おはようございます。今年は・・・」大きい声ではきはきと、ゆっくり、練習してきたとおりに読む。「・・・児童会代表・吉川咲希」あいさつを言い終え、礼をして台をおりる。いつの間にか大きな拍手が私を、校庭全体を包み込んでいた。そのとたん、全身に血が駆け巡り、肩の力が抜けた。「終わったのだ」と実感すると同時にすごく嬉しかった。周りの先生や友達にほめられて、「上手くいって良かったな」と心の底から思った。

 その後は、全校生徒による応援合戦に参加した。私たちの組である紅組が勝つことができるよう、全力で応援をした。それからしばらくは、他学年の種目を観戦した。まず、1年生と2年生による『盛り上げろ!ころ祭り!』(大玉転がし)がすごくかわいかった。そして、5年生による『ハードラー2025』(障害物走)では児童会の後輩をたくさん応援した。一番印象に残っているのは、3年生と4年生による『Raise the flag!!!!』だ。私の好きな『オレンジ』という曲にあわせて力強く旗を振る姿がすごくかっこよかった。

 そして、次は私たち5年生と6年生による『新“習一”島~このまま宝を持っていくよ~』(物引き)だ。「よーい、ピーッ!」笛の音と同時に私は物に向かって全力で走り出した。大玉を狙おうと決めて、大玉を紅組の陣地へと運び出す。しかし、結果は白組の勝ち。負けてしまった。けれど、「練習の時と違って自分で大玉を自分の陣地へと運べたから良かったな」と思った。

 次は、ついに『ラストラン!~駆け抜けろ青春~』だ。私は2レース目なので、1レース目の人が走り出したらすぐに位置へと着く。いよいよだ。「よーい、パン!」ピストルの音を合図に、私は駆け出した。「絶対、1位を取るぞ」と決意を固めて全力で足を動かす。しかし、途中で体力が切れてスピードが落ちてしまった。結果は5位。すごく悔しかった。けれど、最後まであきらめずに全力で走りきることができたから、楽しかった。

 その後はすぐに組体操だ。急いで準備に取り掛かる。私は、みんなと準備体操をしながら、「しっかり拍を間違えずに技を成功させられるだろうか」とすごく不安だった。でも、「やるしかない」と覚悟を決める。いよいよだ。「次は、5、6年生による・・・」放送の音と同時に立ち上がり、全神経を集中させて音を待つ。私は背の順が前の方で一番に入場しなければならないのだ。音楽が鳴る。私は音とともに走り出す。じゃりじゃり、と砂が鳴る。砂が足に当たって痛い。けれど、我慢だ。全員の入場が終わる。初めは一人技だ。砂が手にも足にも食い込んで痛い。そこで、先生が練習中に「爪先までピンと伸ばして!」と言っていたことを思い出す。そして、音をよく聞いて決めの時に爪先までピンと伸ばす。『肩倒立』が終わる。次は二人技だ。すぐに移動して、最初の技に取り掛かる。最初の技が終わる。次は、『倒立』だ。練習でも上手くいっていないことがあったから不安だった。まず、ペアの人を支える。上手くいった。次は私の番だ。「ピーッ」笛が鳴る。笛と同時に地面を勢いよく蹴り上げる。でも失敗だ。悔しかった。でも、そんなひまはない。すぐに切り替えて『肩車』の準備をする。これは上手くいった。「やった!」と心の中で喜んだ。だが、次の『サボテン』という技で失敗してしまい、砂の上にドサッと落ちた。練習ではできていたから、すごく悔しかった。二人技は2つも失敗してしまい、不完全燃焼で終わった。次は三人技。三人技には『三人タワー』という難関技が待っている。「せーのっ!」掛け声で、私は持ち上げられる。そして、立つところでバランスを崩しそうになってしまった。けれど、「絶対に落ちないぞ」となんとか踏みとどまる。「やった!上手くいった!」と心の底から喜んだ。そこからの技は順調に成功し、クライマックスに突入。クライマックスは、『石垣』という最難関技をクリアしなければならない。無事成功し、私は笑顔でお礼を言った。これで私の全種目が終わりだ。

 『倒立』と『サボテン』が上手くいかなかったのは悔しいけれど、やり切ったから気持ちはすっきりしていた。結果、紅組は6点差で白組に敗北。勝てなかった。今までしっかり練習してきたし、後悔なんかないって言いきれる。けれど、やっぱり少し悔しかった。それでも、最後まで全身全霊でやり切ったから、すごく楽しかった。そして、小学校生活最後の運動会がすごく楽しかったのは、最高の仲間と、今までの努力があったからだなと私は確信している。勝つことはできなかったけれど、とても白熱した最高の小学校生活最後の運動会だった。


(令和7年11月30日投稿)

図1
▲『新“習一”島~このまま宝を持っていくよ~』(物引き)

図2
▲『ラストラン!~駆け抜けろ青春~』

図3
▲5年生・6年生による組体操

図4
▲運動会スローガン

図5
▲最終得点

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