【子ども記者通信】峰台ミュージックデイ(峰台小学校 吉野 正麒さん)

11月15日土曜日、峰台ミュージックデイ。
体育館で峰台小の合唱祭が行われた。夏休み前から曲目を決めて練習するのが峰台流だ。
1年生は「はじめの一歩」「勇気100%」。2年生は「やあ!」「フレンズタイム」。3年生は「日本横断民謡の旅」。4年生は「サウンド・オブ・ミュージック・メドレー 」。5年生は「地球星歌~笑顔のために~」。7組は「上を向いて歩こう」「木星」。
音楽の先生が選んだ 6年生の曲目は、自分達の力が試されるものだった。映画「天使にラブソングを」から「ヘイル・ホーリー・クイーン」だ。これは、賛美歌を手拍子や身体を揺らしながら歌う。感情を表現するゴスペルだ。
何も知らない僕は、英語であることに恐怖を感じるけれど「6年生だものスペシャルだよね」と気持ちが高ぶっていた。
でもアイパッドで歌詞を渡され音楽の先生の丁寧で綺麗な歌を聞いて自信は、粉々だった。
まず、何を歌っているか分からない。英語の授業で習う単語がないのだ。ゲームに出てきたからセラフィムはわかるけれど、「セラピム」?「ジーザス」?「サーベイ」。本当に「オーマリアー」以外分からない。次に「こんな高い声が出るのか!!」と驚いた。
音楽の先生は、キラキラな瞳で「私に任せて!」と言うけれど、僕は「漢字も書けないのに、、、」としぼんでいくようだった。
お母さんに話したら、案の定ノリノリで、とりあえず「天使にラブソングを」の映画を一緒に見ることになった。
マフィアに命を狙われたウーピー・ゴールドバーグが修道院に逃げ込んで、信仰深いけど歌が下手な凸凹合唱団を歌が上手な楽しい合唱団にする話だった。
僕は、不覚にも音楽の先生がウーピー・ゴールドバーグ??とまじまじと見入ってしまった。
世間を何も知らない修道女の人達が、うわべだけでなく世間を垣間見て神様に声・手・足拍子で気持ちを伝えている姿や、立場が違えど一生懸命教えているウーピー・ゴールドバーグが、とてもすがすがしかった。奮闘する修道女やウーピー・ゴールドバーグの姿にどんどん周りの人達も共感していくのだ。
僕らも同じだ。窮屈で守られた小学校で毎日、奮闘している。その気持ちを神様じゃないけれどお父さんやお母さんに伝えられたら素敵じゃない?先生方も、立場は違えど同じ気持ちだと思う。だから僕は、例え、みんなに「音痴!」と言われようともソロに立候補した。皆を巻き込んで楽しいミュージックデイにするんだ!!
お風呂場や休み時間、ソロ隊とできる限り練習をした。先生には、「すこーし音が合ってきたんじゃない?」と言われた。オー、先生!!天に昇るぐらい嬉しかった。
ミュージックデイが来た。僕は、舞台下の前に立つ。観客が1メートル前にいる。舞い上がって変な事をしてしまう気持ちを押さえ真面目な顔をするけれど顔が笑顔に歪む。
最初は、真面目に厳かにゆっくり歌う。ソプラノなので声を頭のてっぺんに響かす。手のひらを上に向けて高い声をだす。
「ヘイル ホーリー クイーン、、、オーマーリーアー」
あぁ~自分に酔いそうだ。ピアノも丁寧な綺麗な音だ。
「サーベイ、サーベイ」
後の皆の声音が波の様に僕の頭の後ろに響く。
「サーベイレジーナ」
休拍
ピアノが急に力強くなりスピードが上がる。ここからだ。指揮者の先生の目がカッと開き、頬が上がる。両腕が大きく広がりテンポ速く振る。僕らは、拍手と足でリズムをとりながらポップに笑顔で歌う。
「ヘイル ホーリー クイーンアバブ、、 オー マーリーア」
「ヘイル マザラン、、、、ラブ オー マーリーア」
テンポをあげて、楽しく!大きな声で!みんなの声が僕の背中にぶつかってくるのを感じてドキドキしてくる。「負けない!」その気持ちで1番と同じ歌詞をノリノリで歌う。
「シンギング アズ セーラーピム」
もうすぐ僕のソロだ。映画だと恥ずかしがり屋のソプラノの女の子が歌ってた。タイミングをはかって周りの声を聞いて高音ボイスをだす。
「セーラーピム」
心の中でガッツポーズ。そうしてクライマックスへ。
「ハーレールーヤー」
「サンクス サンクス ドミヌス」
そして最後、
「サーベイ サーベイ」
「サーベイレジーナ」
僕のソロ最後 息を吸い込む 頭をつきぬける高音!
「アアアァ~」
顔が熱い!お腹が熱い!
指揮者の先生の腕が空中でとまる。終わった。それから退場。ハミングや歌で「アイ・ウィル・フォロー・ヒム 」を歌う。
体育館のザワザワとした熱気に包まれ、脱力感が拭えない。でも、やりきった満足感でいっぱいだ。やっぱり、音楽は、最強だ!!
観客に目を向けるとお父さんが正面にいた。「届いたかな、僕らの気持ち。」なぜだか急に恥ずかしくなった。。。
音楽の先生、6年の担任の先生、寄りそってくれてありがとうございました。We♡峰台!
(令和7年12月13日投稿)
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