市船の盾から日本の盾へ 市船サッカー部元主将 岡部タリクカナイ颯斗選手

タリク選手は、令和8年1月に開催された「AFC U23アジアカップ サウジアラビア 2026」サッカー男子日本代表に弱冠19歳ながら飛び級で代表メンバーに選出され、187cmの長身を活かした守備で優勝に貢献。2028年ロサンゼルス五輪の有力候補として期待されています。
今回は、高校時代のポジション転向やプレミアリーグ11戦未勝利からの奇跡の残留への転換点、そしてロサンゼルス五輪への想いについてお話を伺いました。
エリート集団での葛藤と、市船への進学
サッカーを始めたきっかけは?
柏レイソルのユースチームにはどのように入団しましたか?
市船に進学した経緯を教えてください
フォワードから「市船の盾」へ

全国高校サッカー選手権大会で得点
(当時2年生)

インターハイ(総体)千葉県予選決勝で
競り合うタリク選手(当時3年生)
市船の練習はどうでしたか
フォワードからセンターバックへのコンバートはどういった流れで?
ただ、監督やスタッフからは「プロになるならタリクはセンターバック」と言われていました。その言葉を信じて努力し、世代別代表に選ばれるところまで来たので、あの言葉は本当だったんだなって、すごく感謝しています。
伝統の背番号「5番」と主将の責任

主将としてインターハイ(総体)千葉県予選で優勝(当時3年生)
市船の守備の象徴である背番号「5番」を渡された時の気持ちはどうでしたか?
「5番」を付けたがっている仲間がいることも知っていたので、その思いも背負って戦わなければという思いで一層気が引き締まりました。
主将として挑んだ高校年代最高峰のプレミアリーグ(※)前期は11戦未勝利という苦しい時期がありましたが、チームをどう立て直しましたか?
ご自身の武器を教えてください
高さのあるヘディングはもちろんですが、 一番は「対人守備」です。 大学1年生から試合に出させてもらってて、年上のフォワードと対戦しても、全然勝てるなという確かな手ごたえを感じていました。その自信の根底には、市船で積み重ねた厳しいトレーニングがあります。2028年ロス五輪へ向けた想い

武器である対人守備

東洋大学で日々練習に励む
2028年ロサンゼルス五輪も視野に入ってきた中で、日々どのような意識で取り組んでいますか?
大岩監督が指揮を執るU-22日本代表に初めて選ばれた時から、オリンピックは常に意識してきました。オリンピックを見据え、代表に継続して呼ばれるように、チームに戻ってからの日々の練習や試合こそが大事だと思っています。
ただ大学で試合に出るだけでは、オリンピックに届かないので、日々の練習や試合で、周りより1つ2つ上のレベルのパフォーマンスを発揮できるようにと考えています。
ご自身のマイルールはありますか
小さい頃から「友達と遊ぶか練習するか」「家でゆっくりするか筋トレに行くか」などの日常の2択に向き合うたび、いつもきつい方、やるべき方を選んできました。サッカーにプラスになることを選択した方が自分もすっきりするし、そういう細かい1日1日の積み重ねを意識しています。
後輩へのエールと卒業して感じる市船の魅力

昨年度高校年代最高峰のプレミアリーグからプリンスリーグ(※)に降格し、1年での復帰を目指して戦っている後輩に向けてエールをお願いします
今年の3年生は1年生の時からAチームに入っていた選手もいて、試合に出て点を取っていた選手も多かったです。スタッフからも「強い代」と言われていて、私たちの代もみんなそう思っています。厳しい戦いですが、プレミアリーグにいたという誇りと自信を持って、頑張ってほしいです。※プリンスリーグ(高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ)・・・高校世代最高峰のプレミアリーグに次ぐカテゴリーに位置し、プレミアリーグ昇格を懸けて全国9地域で4月~12月にホーム&アウェイ方式による2回戦総当たりが行われるリーグ戦。市船はプリンスリーグ関東1部に所属し、各地域の上位チームが昇格に向けたプレミアリーグプレーオフ(参入戦)に進む。プレーオフで勝利することで次年度のプレミアリーグ昇格が決定する。
後輩や市船を目指す子どもたちに伝えたいことや今後の意気込みを教えてください
入学した時はそんなにすごい学校という自覚はなかったですが、代表やJクラブなどどこに行っても市船出身の関係者がいて、本当にすごい学校だったんだと、卒業してから改めて実感することが多いです。
高校の時から「市船のユニフォームを着ている以上は戦わないといけない、負けちゃいけない」とずっと言われてきた言葉の重みが、年齢が上がるにつれてより強く感じられるようになっています。市船での3年間は本当に人生で一番濃かった3年間でした。技術的なことだけでなく、人としての土台を作ってもらった場所だと思っています。市船に感謝しながら、プライドを持ってプレーし続けていきたいです。
プロフィール
♢2006年5月22日生まれ
♢ 埼玉県越谷市出身
♢経歴
柏レイソルU-15 → 市立船橋高校 →東洋大学
♢代表歴
U-18日本代表
U-21日本代表
U-22日本代表


