世界で活躍する陸上界の新星 守 祐陽選手

大東文化大学の4年生で陸上競技部短距離ブロックに所属する守祐陽選手は、市立船橋高校出身(令和4年卒)です。
100mと4×100mリレーを主な種目とし、自己ベストは10秒00(2025年8月時点)で、東京2025世界陸上に男子100m日本代表として出場しました。
今後、国内外での活躍がますます期待される陸上短距離界の新星・守選手のインタビューをお届けします。
サッカーから陸上へ

個人競技がやりたい
自分一人で全てが変わる
陸上は個人競技なので、一人でスタートラインに立ちます。自分一人の走りに全責任がのしかかるし、良い意味でも悪い意味でも、自分の努力次第で結果を変えられるところが魅力だと思います。
市船時代

人として大きく成長できた
千葉県内の高校の中で”リレーが強いのは市船”というイメージがありました。中学3年の夏の大会で、当時の市船陸上部顧問・後藤彰英先生に声をかけていただき、練習に参加しました。練習の雰囲気が良く、部員全員が上を目指しているというのも好印象でした。
また、スポーツに偏らずに、勉強もやりたいと思っていたので、文武両道を目指せる市船の普通科を受験しました。
市船は礼儀やマナーに厳しい学校で、日常のあらゆる場面での行いが競技に直結することを学びました。勉強も怠ることなく、学校生活の全てに対して真面目に取り組むことができ、先輩たちや先生による指導のおかげで、人間力や社会力が培われ、一人の選手として、そして人間としても大きく成長できた3年間でした。
コロナ禍の悔しさをバネに
市船陸上部は、部員一人一人が「全国でトップをとる」という高い意識を持っていました。だからこそ、2年生のときに新型コロナウイルス感染拡大の影響でインターハイが中止になったときは、みんな本当に悔しい思いをしました。高校生活最後のインターハイに出場できない先輩たちの姿を見て「インターハイにいけなかった先輩たちの分も、自分たちの代が頑張らないといけない」とみんなで話し合い「インターハイで結果を残したい」という一心で練習に励みました。翌年出場したインターハイでは、先輩たちの悔しさを胸に、部員一丸となって全力を出し切りました。
本物のチャンピオンとは

高校生活で一番印象に残っているのは、3年生のときに出場した南関東大会で、後藤先生からかけられた言葉です。
200m走で入賞できなかったとき、結果的にはインターハイ出場を決められたので、当時は「まぁいいや」と軽く考えていました。それも、県大会の100m走で、全国の高校生の中で一番速いタイムを出したことで、周りから注目を浴びて図に乗っていたのだと思います。
そんな中途半端な状態の自分を見抜いたのが、後藤先生でした。「本物のチャンピオンになりたいなら、周りの目を気にせず自分だけに集中しろ」と言われて、ハッとしました。「今の自分はチャンピオンにふさわしい人間ではない」と気づき、それからは、どれだけ周りからの評価や注目を浴びても、自分だけにフォーカスして挑むようになりました。
船橋での思い出
市船時代は部活が忙しくて、ほとんど遊ぶ暇がありませんでしたが、休みの日に陸上部のみんなでららぽーとに行ったのが思い出です。
大学時代

日本トップ選手たちとの練習
実際、大学では世界で活躍する選手たちと練習をすることで、学生の中だけでは競えないスピード感を味わえたし、社会人とも競い合えるスピードを出すことができました。
身体の変化
大学での一番の成長は、体の変化です。高校生のときは細かったのですが、大学で本格的にウェイトトレーニングをやるようになって、大きくしっかりとした体付きになりました。体重も入学時より8キロ増加し、パワーがついたことで、自分の走りに良い影響を与えてくれています。
世界陸上を終えて

初めての大舞台
国内大会で走っていた国立競技場だけど、世界の舞台となると雰囲気が全く違いました。
会場は満員で、全日本選手権より3倍以上の観客が入っていたので、雰囲気や歓声に圧倒されて、正直すごく緊張しました。
100mで目標としていた9秒台には届かず、決勝進出を果たすことができませんでした。
本番に向けてしっかりと準備をしていても、普段通りの力は出せないのだと世界大会の怖さを知ると同時に、その状況下で自分のベストを出す難しさを体感しました。
世界陸上への出場が決定したときは、地元や高校の同級生から応援の連絡をもらい、素直にうれしかったです。終わった後にもたくさんの人が「おつかれさま」と連絡をくれて、いろんな人から応援されていたんだと改めて実感しました。
強くなりたい
スポーツやっている子どもたちへ

とにかくスポーツを楽しんでほしいです。
小さいころは結果とか成績を気にせず、競技そのものを楽しんでほしい。私も走ることが楽しくなかったら、長く続けていなかったと思います。
結果を残したい気持ちはもちろんあるけれど"まずは楽しむ"ということを、一番大事にしています。
ハニーミルクラテがおすすめ
冬のおすすめメニューは「ハニーミルクラテ」です!みなさんぜひ、飲んでみてください♪
プロフィール

生年月日:2003年12月14日
出身地:白井市
出身校:市立船橋高校
2021年全国高校総体(インターハイ)では、100mで8位入賞、4×100mリレー4位(2走)、4×400mリレー7位(4走)
【自己ベスト】100m:10.00(2025.8 富士北麓ワールドトライアル)
【代表歴】世界選手権(2025東京)

写真提供:大東文化大学


