船橋の神楽特集!

更新日:令和6(2024)年10月11日(金曜日)

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神楽は古くから行われている舞楽の一種で、長い間にさまざまな芸能要素を取り入れて発展してきました。
現在、市内の5つの神社(船橋大神宮、二宮神社、高根町神明社、飯山満町大宮神社、飯山満町神明神社 )で神楽が伝承されており、その神社でしか演じられない独自の曲目や、夜に演じられる神楽もあります。

神楽とは…?

神楽の語源は、神の宿るところとされる「神座(かむくら)」から来ていると言われています。
神楽には宮中で伝承されてきた御神楽(みかぐら)と全国各地に伝わる里神楽がありますが、一般に神楽といわれているものは神社の祭礼などで演じられる、いわゆる「里神楽」になります。
里神楽では、『天の岩戸』『八岐のおろち退治』など神話に題材をとった曲や、能・歌舞伎に影響を受けた曲も演じられます。神楽の演目は種類が多く、神事を中心としたものから芸能の面が強いものまでさまざまな曲目があります。

船橋に伝わる5つの神楽

船橋大神宮の神楽【市指定無形民俗文化財/1995(平成7)年6月26日指定】

船橋大神宮1
正式名を「意富比神社(おおひじんじゃ)」という「船橋大神宮」は、心のよりどころとして市民から長く愛されています。
 
神楽は、元日、1月3日、節分祭、4月3日(水神祭)、10月20日(例祭)、12月の二の酉等で演じられます。現在伝えられているのは、9座(※)であり、使用する楽器は、舞楽に用いる楽太鼓、締太鼓、笛で各1人ずつが演奏します。
現在、演じられている神楽の由来はよくわかっていませんが、曲目の構成から「十二座神楽」の系統であると考えられています。
蛭子舞のように海に関係の深い曲目が大切にされていることも、船橋が江戸湾に臨んでよい漁場をひかえた土地であったことに関連した特色といえます。

※9座:(1)覡舞(みこ)、(2)猿田舞(さるた)、(3)翁舞(おきな)、(4)知乃里舞(ちのり)、(5)天狐舞(てんこ)、 (6)田の神舞、(7)蛭子舞(ひるこ)、(8)恵比寿大黒舞(えびすだいこく)、(9)山神舞(さんじん)

開催日時

2024(令和6)年10月20日(日曜日) 11時30分~

場所

伝承地:船橋市宮本5丁目2番1号 意富比(おおひ)神社(船橋大神宮)
アクセス:JR船橋駅から徒歩約18分。または、京成電鉄大神宮下駅から徒歩約4分

二宮神社の神楽【市指定無形民俗文化財/1995(平成7)年6月26日指定 】

二宮神社1
神楽は、1月15日、10月16日(例祭)に境内の神楽殿で、節分祭には社殿で演じられます。現在伝えられているのは、16座(※)です。このうち、翁舞・猿田舞・神明舞は三座と呼ばれ、特に重要であるとされ、また、かとり舞と源三位は市内ではここだけに伝わる独自の曲目です。使用する楽器は、鋲打太鼓、鼓、しゃんぎりで、各1人ずつが演奏します。
二宮神社の神楽がいつ頃から伝えられているのかはよくわかっていませんが、古い装束の中には「寛政十一未歳」(1799)や「天保八酉年」(1837)と墨で記されているものも保存されています。

※16座:(1)みこ舞、(2)翁舞、(3)猿田舞、(4)神明舞(しんめい)、(5)天狐舞(てんこ)、(6)うずめ舞、(7)ひりこ舞、(8)おかめ舞、(9)宝剣打ち、(10)かとり舞、(11)源三位(げんざんみ)、(12)玉取舞、(13)山神舞(さんじ)、(14)大黒舞、(15)獅子舞、(16)鬼の舞

開催日時

2024(令和6) 年10月16日(水曜日) 13時~

場所

伝承地:船橋市三山5丁目20番1号 二宮神社
アクセス:JR津田沼駅北口から二宮神社行きバスで終点下車

高根町神明社の神楽【市指定無形民俗文化財/1995(平成7)年6月26日指定】

高根町神明社
高根町神明社の神楽は、元日、5月1日、10月15日(例祭)に境内の神楽殿で演じられ、元日の午後は船橋大神宮、10月24日には高根町の秋葉神社でも演じられます。現在伝えられているのは、14座(※)です。
このうち、日本武尊舞・大蛇之舞は市内ではここだけで演じられている独自の曲目で、天の岩戸舞は10月15日の例祭でのみ演じられる曲目です。岩戸の場面でともされているロウソクを妊婦がもらって帰り、お産のときにともすと出産が軽くすむという言い伝えがあります。
高根町神明社の神楽は、「歴代神楽連名簿」の記録によると、最初の奉納は明治6年(1873)であるとされ、明治時代の初めに風早(柏市、旧沼南町)の塚崎神明社より習ったと伝えられています。
鎮守の森に囲まれた神楽殿で夜に行われる神楽には、厳粛な雰囲気とともに、五穀豊穣と村の安全を願ってきた高根の人たちの気持ちが込められています。

※14座:(1)神子舞(みこ)、(2)猿田彦命舞(さるたひこのみこと)、(3)湯笹舞(ささ)、(4)日本武尊舞(やまとたけるのみこと)、(5)鈿女之舞(うずめの)、(6)剣打ち之舞(つるぎうちの)、(7)玉取り之舞、(8)大蛇之舞(おろちの)、(9)神明之舞、(10)恵比寿舞、(11)天狐の舞、(12)翁舞、(13)ぎおん舞、(14)天の岩戸舞(あまのいわど)

開催日時

2024(令和6) 年10月15日(火曜日) 18時~

場所

伝承地:船橋市高根町600番地 神明社
アクセス:JR船橋駅北口から船橋グリーンハイツ行きバスで「高根小学校前」下車徒歩約15分

飯山満町大宮神社の神楽【市指定無形民俗文化財/1995(平成7)年6月26日指定 】

飯山満町大神宮

飯山満町大宮神社の神楽は、1月7日(七草)、10月23日(例祭)に境内の神楽殿で演じられます。現在伝えられているのは、12座(※)です。このうち、神功皇后は市内ではここだけで演じられている曲目です。使用する楽器は、鋲打太鼓1人、締太鼓1人、笛3人で演奏します。
飯山満町大宮神社の神楽がいつ頃から伝えられているのかはっきりとわかっていませんが、谷津の本郷(習志野市谷津)から伝わったという伝承があります。その後、一時期途絶えていましたが、村に不幸があった際に再度谷津から習って復活したといわれています。また、保存されている古い面や装束などへの墨書きから、江戸時代末期にはすでに演じられていたとみられています。

※12座:(1)みこ舞、(2)天狗(猿田彦)、(3)八幡太郎(知之利)、(4)うすめ、(5)こかじ(住吉舞)、(6)翁、(7)神明(種蒔き)、(8)きつね(天狐)、(9)神功皇后(じんぐうこうごう)、(10)ひょっとこ、(11)いびす様(蛭子)、(12)鬼・鐘馗(おに・しょうき)(山神)

開催日時

2024(令和6) 年10月23日(水曜日) 17時頃~

場所

伝承地:船橋市飯山満町2丁目843番 大宮神社
アクセス:東葉高速鉄道飯山満駅から徒歩約10分

飯山満町神明神社の神楽

飯山満町神明社

飯山満町神明神社の神楽は、3月初午と10月18日以降の最初の土曜日に演じられます。現在伝えられているのは、12座(※)です。天岩戸(戸隠しの舞)は10月の神楽でのみ演じられる曲目です。使用する楽器は、鋲打太鼓1人、鼓1人、打ち鳴らし1人、笛3人で演奏します。
飯山満町神明神社の神楽がいつ頃から伝えられているのかはよくわかっていませんが、船橋大神宮から舞とともに衣装や面、楽器などがもたらされたといわれています。

※12座:(1)神子・巫女(みこ舞)、(2)天狗(猿田彦命の舞)、(3)爺面(翁舞)、(4)狐(天狐舞)、(5)八幡太郎 義家(知乃利の舞)、(6)笹舞(天の宇津女の舞)、(7)小鍛冶の舞、(8)3人舞(三神の舞)、(9)ひょっとこ・ばりぐち(火男・張口の舞)、(10)恵比寿・お亀(蛭子舞)、(11)鬼・鐘馗、(12)天岩戸(戸隠しの舞)

開催日時

2024(令和6) 年10月19日(土曜日) 18時~

場所

伝承地:船橋市飯山満町1丁目639番 神明神社
アクセス:JR船橋駅北口からバスで「吹上」下車徒歩すぐ