清水エスパルス 郡司 璃来 選手
郡司 璃来(ぐんじ りく)選手は、市立船橋高校で1年時から試合に出場し、2年時には伝統の“エースナンバー10”を背負います。
3年時には世代屈指のスピードと得点力でチームをインターハイベスト8、選手権では得点王・大会優秀選手に選ばれる活躍でベスト4へと導きました。
高校最高峰のリーグ「プレミアリーグ(EAST)」では、得点ランキング4位となる12得点を挙げ、24シーズンから静岡県を本拠地とする清水エスパルスに入団しました。
今後さらなる活躍が期待される郡司選手をご紹介します⚽
“市船”で成長できた
兄の影響でサッカー人生がスタート
幼稚園の年中から、兄の影響によりサッカーを始めた郡司選手。
小さい頃は家の近くの公園で、2人の兄と一緒によくサッカーをして遊んでいました。
今のプレースタイルの原点にもあるドリブルは、小さい時から特に大好きで“その時に頭に浮かんだ仕掛け”を体現しながら行います。
自分の武器として意識するようになったのは高校時代からで、一瞬のスピードや駆け引きで相手を抜き去るプレーが得意です。
高校は兄と同じ“市船”へ
郡司選手の兄は市船で“背番号10”を背負い、エースとして活躍。
チームの中心選手として、2016年のインターハイ優勝にも大きく貢献しました。
「中学時代は特に高校から声がかけられたわけではありませんでした。寮生活は考えていなかったので、自分が住んでいる千葉県内で強いチームに行きたいと思っていました。その中で市立船橋高校は県内でも1.2を争う強豪校で、兄が市船のサッカー部のOBで身近に感じていたため市船に決めました」と “市船”を選んだ理由を語ります。
市船のエースへ
高校に入ると、1年時からコンスタントに試合に出場するようになり、プレミアリーグ残留を懸けた最終節(対柏U-18)ではハットトリックを達成。
1年生ながらも大活躍を果たした試合について「高校の中でも一番印象に残っている試合です」と語ります 。
世代別の日本代表にも選ばれるようになり、2年時にはチームの主力として活躍。
「2年生の最初の頃は、市船の10番を背負うということでプレッシャーもすごくありましたが、徐々に慣れていきました。10番をつけてる以上、しっかり活躍しなきゃいけない、結果を残さないといけないという思いでずっとやってました」と当時を振り返ります。

▲選手権1回戦vs高川学園

▲選手権3回戦vs星稜
3年時になると更なる飛躍を求め自主練の量を増やし、シュート練習にも力を入れたことにより決定力も大きく向上。
それに加え「昔は自分の気持ちをコントロールできないこともあり、プレーを乱すこともありました。今は自分自身を落ち着かせて、気持ちを切り替えてプレーすることで、チームにも自分にもいい影響を与えられるようにしています」とメンタル面も大きく成長したことにより、リーグ戦や選手権での活躍につながりました。
清水エスパルスはプレーしやすい環境

▲シュート練習をする郡司選手

▲日本代表経験のある権田選手や乾選手とともに練習
高校3年時、清水エスパルスの練習に初めて参加した郡司選手は「まず高校とのスピードの違いに驚きました。シュートも高校レベルでなら、普通に入るコースでも、なんなくキーパーに止められてしまいました」と衝撃を受けたそうです。
清水エスパルスに入団したいと思ったきっかけは「エスパルスは自分のサッカーがやりやすい環境で、ここでプレーしたいと思いました。チームの仲もいいです。高校のOBの原 輝綺選手もいるので自分も早くなじめるようにしたいです」と入団の経緯を語ります。
取材日にも、ワールドカップで活躍した“権田選手”や“乾選手”など経験豊富な先輩方と、ゴールバーにボールを当てる“バー当て”をするなど積極的にコミュニケーションをとる様子が見て取れました。
「プロになっても点を取ることが自分の役割です。どこでサッカーをしていても市船のチームスローガン“和以征技(※)”の心を忘れず頑張りたいです」と、熱く目標を話します。
(※)市船サッカー部の部訓。サッカーはチームスポーツであり、和(チームメイト)と協力して相手の技を破るという想いが込められている。
新たなスタートラインに立った郡司選手。
そのプレーでこれからさらに多くの人を魅了します。
市船OBからも熱いメッセージ
【H6年卒】秋葉 忠宏(あきば ただひろ)監督
経歴:市立船橋高-ジェフユナイテッド市原-アビスパ福岡-セレッソ大阪-アルビレックス新潟-徳島ヴォルティス-ザスパ草津-SC相模原
2023年4月~清水エスパルス監督
プロに入って1年目ということで、やらなければならないこと、学ぶことはたくさんあります。
プロの“速さ”や“強さ”に慣れ、自分のプレーを出すことができれば活躍できるので、常に自分に矢印を向けながら頑張ってもらいたいです。
将来は日本代表や海外でも活躍できるだけの“モノ”を持っている選手だと思います。
人にはない「点を取る能力」を大切にしながら、なりたい自分から逆算して努力して欲しいです。
【H29年卒】原 輝綺(はら てるき)選手
経歴:市立船橋高-アルビレックス新潟-サガン鳥栖-清水エスパルス-グラスホッパー チューリッヒ/スイス
今年のエスパルスは、年齢も若く、元気のある選手がたくさんいるので、いい雰囲気の中プレーできると思います。
まだ緊張していると思いますが、これからチームにも馴染んでいけるようにしていけたらなと思います。
プレッシャーもあるかと思いますが、フォワードということでたくさん点を取って活躍してくれたら嬉しいです。
郡司 璃来選手プロフィール
23年 U-17日本高校選抜候補
22年 U-17日本代表
21年 U-16日本代表候補