船橋市出身の劇団四季 俳優・三代川柚姫さん
『オペラ座の怪人』『ライオンキング』など、世界で愛され続けているミュージカルを数多く上演する日本最高峰の演劇集団・劇団四季。そこで活躍する船橋市出身の俳優・三代川柚姫（みよかわゆずき）さんは、『キャッツ』では“シラバブ”に抜擢、『マンマ・ミーア！』では主人公の娘“ソフィ”という重要な役どころを担うなど、多くの主要な役を演じ、今後活躍が期待されている若手俳優のひとり。昨年にはJR東日本四季劇場［春］の記念すべきこけら落とし公演となった、『劇団四季 The Bridge ～歌の架け橋～』にも出演しました。今回は、三代川さんにスペシャルインタビュー！その様子を紹介します♪
楽しみながら学校生活とミュージカルを両立
――子どもの頃はどんな子でしたか？
家の中というよりは外遊びが好きな子でした。いろいろな習い事をやらせてもらいましたが、ピアノを弾くよりも体を動かせるダンスの方が好きでした。幼稚園の時、観劇好きの母に初めてミュージカルに連れて行ってもらい、「自分も舞台に立ちたい」と思ったのがこの道を目指したきっかけです。
――市内・三田中学校出身です。思い出は？
小学2年生の頃から子役としてミュージカルに出演し、5年生から中学1年まで劇団四季の『ライオンキング』にも出演していました。学校を早退しなくてはならない時もありましたが、授業のプリントを家まで届けてくれたり、ノートを貸してもらったりと友達に助けてもらいました。みんな「舞台頑張ってね」と応援してくれて、学校の先生も出演している舞台に足を運んでくださいました。
両親は舞台活動だけでなく、学校での生活も大切にしてほしいという思いがあったので、学校行事にも出来るだけ参加し、中学ではテニス部に所属していました。小学生の校外学習で、夜こっそり一つの部屋に集まって、みんなでお菓子を食べながら話をしたことがすごく思い出として残っています。先生にみつかって、正座で怒られてしまったので・・・（笑）。
舞台に届くお客様の反応がうれしい
――県内の高校を卒業し、短大に進学。職業として意識したのはいつごろから？
ミュージカルは将来も続けていきたいと漠然と思っていたので、高校生の時もレッスンをしていました。短大卒業後に、演劇により専念できる環境で、昔から憧れていた劇団四季のオーディションを受験し、入団することができました。
――現在、入団6年目でさまざまな演目に出演。やりがいは？
自分の好きなことを仕事にできていることが一番ですが、観に来てくださるお客様がいて、マスク越しでも喜んでくださっていることが分かる時ですね。公演で全国を回ることがありますが、地元の方にここまで来てくれてありがとうと言われるとすごく嬉しいです。東京の公演と全国公演では、お客様の空気感や反応が違いますし、その土地ならではの温かさを感じることがあります。
舞台に立つ喜びを胸に
――昨年から続くコロナ禍で、状況はどうでしたか
劇場も稽古場も閉まっていて家にいる時間が長かったので、家でもできる訓練をしていました。不安はずっとありましたが、また舞台に立てることを信じて、今出来ることをやろうと思っていました。公演が再開したときは、お客様も心待ちにしてくれていたのが伝わってきて、気持ちも高ぶりました。これまで自分にとって当たり前にあった舞台でしたが、この休止期間があって、舞台に立てる喜びを改めて実感しました。
――夢をかなえるための秘訣は？
私は、あまりマイナスなことは考えずポジティブな性格なので、失敗を恐れずにチャレンジし続けられたポジティブさが良い方向に進んだのかもしれません。落ち込むことがあっても、「悩んでいてもしょうがない！」と、次の日には自分の中で切り替えられています。
――今後の目標は？
以前レッスンを受けていた先生に、「いつどんなチャンスが巡ってくるかわからない世界なので、自分の畑をずっと耕しておきなさい」とアドバイスをもらったことがありました。劇団に入ってからも苦手なことに積極的にチャレンジして、どんな種がきてもキレイな花を咲かせられるように日々研究しています。これから先もいろいろな作品に携わって、芝居の幅を広げられるよう多くのことを経験していきたいと思っています。
三代川さんの魅力は、伸びのある美しい高音と、見るものを惹きつけるキュートな笑顔。インタビュー中も終始、柔らかな笑顔でお話いただきました。現在、次の出演に向けて稽古に励んでいる三代川さん。今後の活躍に注目です！
三代川柚姫さんプロフィール
船橋市生まれ。三田中学校出身。2016年、劇団四季研究所入所。
＜主な出演作品＞
ファミリーミュージカル『嵐の中の子どもたち』（フローラ役）
ミュージカル『キャッツ』（シラバブ役）
ミュージカル『マンマ・ミーア！』（ソフィ・シェリダン役）
『劇団四季 The Bridge ～歌の架け橋～』