おいしい船橋の「ぶどう」ができるまで~生育日記~

更新日:令和2(2020)年9月1日(火曜日)

ページID:P081678

近年、梨農家を中心に生産者が増えている船橋の「ぶどう」。全国的に有名な産地ではありませんが、味の良さはピカイチ!旬の時期である9~10月には市内約30か所の直売所で購入することができます。

農作物の栽培試験や研究、市内農家さんからの相談に対応している船橋市農業センターでは、船橋で作りやすい品種や適している栽培方法などを研究するため、13品種を栽培試験し、農家さんへ情報提供を行っています。そこで、ぶどうが収穫できるまでを農業センターからお届けします!

Vol.4 8月19日

9月上旬の収穫まであと少し!ぶどうは順調に育っています。

前回比較

実の大きさで見ると収穫できそうなのですが、房の中で糖度にまだばらつきがあるとのこと。
糖度18度が収穫の目安ですが、現在甘くない実は12度程度なので、
全体が均一になるまで収穫を待ちます。

前回紹介した作業「環状剥皮(かんじょうはくひ※専用のナイフを使って
枝や幹の皮をぐるっと一周剥ぎ取ること)」も、効果が出ています。

左の幹に環状剥皮を行いました。すると左右で色づき方に違いが!

環状剥皮

こちらが環状剥皮をした、左側の幹になっているぶどう。紫色になっています。

環状剥皮

一方こちらは環状剥皮をしていない方の幹。うっすら色づく程度なのが分かります。

環状剥皮

同じ幹でも成長のスピードを変えることができ、収穫の時期をあえてずらすことも可能です。

農業センターではこうした試験を行い、船橋の農業に役立てています。

次回はいよいよ収穫!お楽しみに♪

Vol.3 7月8日

前回お伝えした「摘粒(てきりゅう)」の作業を終え、虫や病気から守るため「袋かけ」をしました。

袋かけ画像

袋を開けると、前回からさらにしっかりとした大きさに成長したぶどうが!

 袋かけ画像

2週間前と比較すると実が一回り大きくなって、隙間が埋まってきました。

大きさ比較画像

これで収穫を待つばかり…ですが、さらに美味しくするための作業「環状剥皮(かんじょうはくひ)」を今回紹介します。

環状剥皮とは、専用のナイフを使って枝や幹の皮をぐるっと一周剥ぎ取ることです。これにより葉で作られた養分が通る「師管」をなくすことができます。

 環状剥皮画像

傷をつけた部分より下に養分がいかなくなるので、本来幹に使われる養分が実に取り入れられます。たくさんの養分がいきわたることで、色づきが良くなり、糖度も増すほか、早く熟すので収穫の時期を早めることが期待できます。

環状剥皮説明画像

ただし、幹が弱くなってしまうので、1か月程度で結合されるように、皮を剥ぎ取る幅を調整しなければいけません。農業センターでは、幅を変える試験をしながら、おいしいぶどう作りを研究しています。

Vol.2 6月24日

画像

前回から2週間経ち、実がかなり大きくなってきました!

2回目のジベレリン処理を行った後、実をさらに選別(摘粒:てきりゅう)していきます。「せっかくたくさんできたのに、切るなんてもったいない!」と思うかもしれませんが、前回の摘粒で残していた実が大きくなり、ぶつかって潰れてしまうと成長を妨げてしまいます。

ここで重要なのは、ただ数を減らせばいいというわけではなく、最終的に目指す房の形を想像して、それに近づけるように摘粒していきます。このほか、傷があるもの、形や育ちのよくない実なども切り落とします。

画像

残す実を傷つけないように、慎重に作業します。

摘粒が完了した房から、ぶどうを虫や病気から守るために「袋かけ」を行います。梅雨時期は病気になりやすく、できるだけ早く袋かけをしたいので、摘粒は時間との戦いです。このような手間ひまをかけ、おいしいぶどうが出来上がるのですね。

Vol.1 6月8日

花が開花し、実が成長し始める6月に、種無し処理と実を大きくするための溶液に浸す゛ジベレリン処理”」を行います。2週間後再度同じ処理を行いますが、その間に、適度に実を間引く゛摘粒(てきりゅう)”もします。1粒1粒ハサミで切り落とすため、細かくて時間のかかる作業ですが、これにより実が潰されず大きく成長します。今年は気候に恵まれ、今のところ生育状況は順調です!

ジベレリン処理画像

1房ずつ溶液に浸す「ジベレリン処理」

摘粒画像

「摘粒」は房のバランスを考え、小さな実を1粒1粒切り落とす大変な作業です