“デジタルミュージアム”が一新!~家にいながら芸術鑑賞~

更新日:令和2(2020)年4月20日(月曜日)

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新型コロナウイルスの影響で外出ができず、お家で過ごす日々が続きますね。そんないまだからこそ、家での過ごし方にいつもと違う”刺激”はいかがですか?お家でも楽しめるおすすめのコンテンツをご紹介します!

デジタルミュージアムへようこそ!

いつでも・どこでも・どなたでもをコンセプトに、インターネット上で気軽に無料で資料や作品を閲覧することができる「船橋市デジタルミュージアム」。デジタル化された船橋市西図書館や船橋市郷土資料館の所蔵資料等が、パソコンやスマートフォン等で自由に縮小・拡大しながら、作品の細部までみることができるシステムです。「お家でも美術館に行ったような気分を味わいたい」「船橋の歴史に触れたい」…そんなあなたにピッタリです。

デジタルミュージアムで公開されている資料・作品の数はなんと1,000点以上!全国100の機関がデジタル資料を公開しているデジタル・アーカイブの検索・閲覧システム「ADEAC」(アデアック)の中でも、国内最大級ですよ。

コンテンツを一新!船橋をもっと詳しく

タイムトラベル気分が味わえるトップページは必見! 

トップページでは江戸時代の「船橋宿」から現代の「船橋市」に至るまでのまちの移り変わりをアニメーションで楽しめます。鉄道が走り、住宅地が増えていく様子がレトロなイラストで描かれ、中核市最大都市となった「船橋」の歩んできた道のりが、一目でわかる仕掛けとなっていますよ。このアニメーションは、船橋を紹介したリーフレット「PARADISE FUNABASHI」(昭和26年発行)の市内鳥瞰図をもとに制作しました。

トップページ

時代や地域で資料を分類 検索がもっと便利に

これまでは、資料を所蔵する施設ごとに分けて公開していましたが、リニューアル後は地域や時代といったカテゴリーで分類しました。「地図から探す」では、船橋市に編入された順に地域を分けることにより、市制施行後の合併についての歴史をたどることが可能に♪

地図で探す

また、今回追加された「船橋年表」は、旧石器時代から現代までの出来事を一覧表にまとめ、出来事と一緒に関連する資料を見られる優れもの。資料が探しやすいだけでなく、船橋の歴史も一緒に学ぶことができます。

それでは、実際にどんな作品が公開されているのでしょう…。今回は、なかなか見る機会のない「明治時代の浮世絵」をテーマにご案内いたします!

意外と知らない!?明治期に作られた浮世絵たち

菱川師宣の「見返り美人」や歌川広重の「東海道五十三次」……“浮世絵”といえば、日本独特の絵画であり、あのゴッホやゴーギャンなど海外の絵師たちにも影響を与えたことで知られていますよね。実は、浮世絵で有名なのはほとんどが「江戸時代の」作品。では、「明治時代の」浮世絵をご存じですか?

明治時代は「散切り頭を叩いてみれば、文明開化の音がする」という言葉に象徴されるように、日本に近代化の波が押し寄せました。“明治期”の浮世絵は、この“激動の時代”ならではの魅力を楽しめるんです。

ひしひしと伝わってくる“明治”の空気

明治時代の浮世絵は、社会情勢を反映した作品が多く作られています。文明開化により変貌する都市の変化を描いた“開化絵”や、戦争を取材し生々しく描いた“戦争絵”、そして、新聞に掲載された記事を元に、事件の一場面を、多色摺りの浮世絵である「錦絵」で描く“錦絵新聞”。
美人画や役者絵などが多くを占めた江戸時代のものとは趣の異なる浮世絵の魅力をお楽しみいただけます。

浮世絵名をクリックすると、デジタルミュージアムで公開されている該当の浮世絵を高精細な画像でみることができますよ。

横浜絵
「横浜外国人行烈之図」 歌川芳員 文久3(1863)年 
幕末の新開港地「横浜」を描いた横浜浮世絵。和装の人々が洋装をした外国人を興味深そうにみつめている様子がうかがえます。江戸錦絵から明治錦絵への間に位置するもので、この頃から、文明開化の風俗を描いた“開化絵”の要素を持つ浮世絵が描かれ始めます。幕末から明治を繋ぐ浮世絵です。

 
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「下総国習志野原大調練天覧之図」 歌川国輝 明治7(1874)年 
習志野原での、明治天皇の御野立所(貴人、主に天皇の休憩所)前に展開する演習、狩猟などの光景を想像で描いており、中央の塚上が明治天皇の御座所です。
現在の習志野台一帯はかつて小金原もしくは大和田原といわれ、明治初期から昭和20(1945)年まで陸軍の演習場でした。明治6(1873)年4月29日、明治天皇は西郷隆盛、篠原国幹ほか多数を従え行幸。30日には近衛兵の演習が行われ、直後に天皇の名で、この地が「習志野ノ原」と命名されました。
後に「習志野地名発祥の地 附 明治天皇駐蹕之処の碑」が明治天皇の幕舎跡(現在の習志野台4丁目のみゆき町会館付近)に建てられ、現在は船橋市郷土資料館敷地内に移転されています。

 

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「東京名所 両国橋 大川端」 歌川広重(三代) 明治12(1879)年 
両国橋が「西洋型木橋」に架け替えられています。その橋の上を行き交うのは人力車や洋装の人物。明治期の西洋化する東京の様子をうかがうことができます。 

 

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「東京日々新聞 千弐百拾号」 歌川芳幾 明治 
文明開化の象徴的存在である「新聞」に錦絵を合体させた“錦絵新聞”。内容は現在の三面記事や写真週刊誌で扱う事件など。開化期の民衆心理や風俗についての資料ともいえます。

 

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「大日本帝国万々歳 平壌激戦大勝図」 水野年方 明治27(1894)年 
日清戦争の様子を描く戦争版画。“戦争絵”として、報道的な役割を果たす浮世絵が作られました。

 

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「本能寺焼討之図」 歌川延一 明治  
歴史や説話を主題とした“歴史絵”。江戸時代の伝統的な図柄に制約を受けず、演劇的な面白さを備えた画面構成で描かれています。

この他にも、歌川広重(初代)の「下総銚子の濱外浦」や葛飾北斎の「登戸浦」など多くの所蔵資料がデジタルミュージアムで閲覧することができます。通常の画像では、感じられない筆遣いや作品の質感を感じることができますので、ぜひ他の作品も閲覧してみてはいかがでしょうか。

船橋市デジタルミュージアムはこちらからご覧いただけます。