【子ども記者通信】船橋市の日本画家 綿引はるなさん(飯山満南小学校 冨田 美凉さん)
今回は、船橋市出身・在住の日本画家である、綿引はるなさんにお話を伺ってきました。有名な方なので、知っている人も多いと思います。実は、綿引さんは私の幼稚園の友達のお母さんで、小さい頃から知っています。私の綿引さんのイメージは、元気で明るく、いつもニコニコしている楽しいお母さんです。取材をすることで、日本画家としての綿引さんからお話を聞けることを、とても楽しみにしていました。ちょうど東武百貨店船橋店で個展が開催中だったので、そちらにお邪魔してたくさんお話を聞くことができました。
まず、画家を目指したきっかけや、日本画を選択した理由についてです。綿引さんは、小さい頃から絵を描くのが大好きで、近所のお絵かき教室に通っていたそうです。進路を決める時、好きな絵の道に進もうと決め、東京芸術大学に進学しました。日本画を選んだ理由は、油絵は独特な匂いが苦手だったこと、細かく絵を描くのが好きだったため、より繊細さが求められそうな日本画を選択したそうです。
日本画についても、詳しく教えていただきました。資料や使っている鉱物を持って来てくださり、丁寧に教えていただきました。初めて知ったのですが、日本画は鉱物を砕いた顔料で書くもので、「日本画」という言葉は、明治初めにできた言葉で「油絵」や「洋画」などと区別するためにできた言葉だそうです。また、浮世絵と日本画は同じものだと思われがちですが、顔料を使って描くものが「日本画」です。浮世絵(葛飾北斎の富嶽三十六景などが有名)は、木版画で大元の絵を描く人と、掘る人に分かれています。海外の人から見たら、浮世絵が「ジャパニーズアート」すなわち日本画と思われがちですが、全く別物なのです。版画で大量に彫れる浮世絵と違い、顔料を使って描く一点物の日本画は、世界に一つだけしかない素敵な作品だなと思いました。
綿引さんが描いた絵を、私も何度か見せてもらいました。かわいいスズメだったり、今にも飛び出しそうなフクロウだったり、きれいなお花だったり、なぜそのような絵が描けるのか疑問だったので、聞いてみました。綿引さんは「とにかく細かく描写するのが好きだから、そう見えるのかな」とおっしゃっていました。どの作品も、一本一本丁寧に、繊細に美しく描かれています。絵を描く時は、取材をしたり構図を考えたり、きちんと準備をしてから取りかかるそうです。もちろん「こういう感じの絵にしたいな」とイメージが降ってくることもあるけれど、スケッチしたものを見たりしてから描いているそうです。
船橋大神宮の取材の時に、新しい社務所でお話をお聞きしました。なんと、その新しい社務所に、綿引さんが襖絵を描いたそうです。そして、襖絵は杉の板に描いたそうです。驚きです。紙ではなく杉の板なので、何十年も持つように下地作りから時間をかけて始めたらしく、この襖絵が完成し納めるまでに、約2年かかったそうです。
お母さんでもありながら、画家の仕事をしていることは、とても大変だと思います。綿引さんのお話を聞く前は、日本画家の綿引さんというイメージより、友達のお母さんというイメージが強かったです。お話を聞いた後は、お母さんとしても、日本画家としても、とてもキラキラしていてかっこいいと思いました。
皆さんも、花や鳥など身近な自然を日本画で描く、かっこいいお母さん日本画家である綿引はるなさんの絵を、私の記事をきっかけに見てみてください。きっと感動します!
(令和7年5月23日投稿)
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