【子ども記者通信】船橋選抜での学び(海神南小学校 成瀬 心埜さん)
今回は、「船橋選抜」というバスケットボールのチームについて紹介します。船橋選抜が活躍するのは、支部交流会です。コロナ禍の影響で3年ぶりに開催され、2日間かけて計4試合します。その大会のために、元々はライバルだった選手たちが1つのチームとして集まります。
私もその1人に選ばれたのですが、初めての顔合わせの時はライバルという印象が強く、本当にチームになれるか心配でした。そこから月1回の練習を重ね、徐々にチームとしてのまとまりが出てきましたが、まだ1つのチームといえる状況ではありませんでした。
そんな中、支部交流会本番。私たちは全勝を目標にしていました。最初は、夷隅選抜とでした。初戦ということで硬さはありましたが、なんとか勝利することが出来ました。このチームで出来るのも残り3試合。私は気を抜かず頑張っていこう、そう決意しました。
次は、山武選抜とでした。前半は、相手のペースで試合が進んでしまいます。私たちも必死で攻めますがシュートが入らず、前半終了時に12点差をつけられてしまったのです。「負けちゃうのかな…」と思っていた時、キャプテンが「諦めたらだめ!12点差なんかひっくりかえせる!」と自信満々に言ったのです。私はその言葉に勇気をもらい、第3クオーターを全力で臨みました。みんな必死で声を出します。ディフェンスから流れを作り、このクオーターはなんとか7点差に。自分ができる全てを出し切り、あとは第4クオーターの人に託しました。
そして迎えた最後の6分。緊張からか空気が少し重く感じました。どちらも点を取りながらも徐々に点を詰めていく船橋選抜。残りわずか、点差はあと1点。私も必死に声を出します。しかし、ボールは山武選抜。みんな必死に守りますが、山武の選手がドリブルで船橋の選手を抜きます。
流れが変わったのは一瞬のことでした。ドリブルで抜かれたそのすぐ後ろに、船橋の選手がフォローに入りボールをカット。その勢いでそのままシュートに持ち込みましたが、ボールはリングに弾かれます。みんなが必死に手を伸ばすなか、ボールをキャッチしたのはキャプテンでした。キャプテンは、山武選抜のディフェンスを受けながら見事シュートを決め逆転!そのまま守りきりゲームセット!カバーし合いながらの逆転。このとき私たちは、本当の意味で”一つのチーム”になれたのだと思います。終わった後、今までにないほどの喜びがチームを包んでいました。2日目も1日目のムードのまま、何個ものチームプレーがたくさんあり、目標通り全勝で終わることが出来たのです。
私は、船橋選抜に選ばれて沢山の事を学びました。自チームとは違う練習方法や、ライバルだった子が仲間になる心強さ、そして最後まで諦めていけないということを。だから、これからどんなことがあっても諦めないで頑張っていきたいです。
(令和5年3月18日投稿)
(船橋選抜のメンバーたち)
(“一つのチーム”になって戦えたことは、かけがえのない経験でした)
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