【子ども記者通信】トンボを守るということ(高根台中学校 吉田琴音さん)

夏になるとたまに街中でも見かけるようになるトンボ。
そんなトンボの保護活動ができるイベントが、毎年6月に薬円台公園で行われていることを知っていますか。
イベント主催は、今回インタビューを伺った薮内さんが代表を務める「トンボの会」です。
1994年から始まったこの活動の大きな特徴は、身近な公園の開放前の水遊び場でヤゴを保護し、羽化まで育てることです。
今回、取材に行った薬円台公園は、毎年7月から9月まで、子どもたちの水遊び場として開放されています。同公園には自然が多く子どもが遊べる遊具もたくさんあるため、地域の子どもたちには大人気の公園なのですが、この水遊び場は期間が終わり閉鎖された後も水を溜めておく徒渉池となっているため、閉鎖されている間に落ち葉や枝が中に入り、水は茶色く濁ります。
そんな環境を好む生き物が、ヤゴの親であるトンボです。トンボは湖や沼のような流れの止まった水場に卵を産みつけます。幼虫はヤゴとして水中で生活した後、葦(あし)や枝を登って水から出て、脱皮することでトンボになります。
しかし近年では、宅地開発が進み自然の残る土地の減少が進むことで卵を産む場所がなくなり、プールで育つことまではできても、プール開き前の清掃で死んでしまうこともあるため、トンボの数は年々減ってきています。
これを問題視した薮内さんは、横浜でも開催されていたトンボ救出の活動を船橋市にも取り入れようと、薬円台公園で一般の方も参加できるトンボの保護活動を始めました。
保護の仕方は至って簡単で、魚網で落ち葉近くを救い上げ、葉をかき分けたときに出てきたヤゴを水槽に入れて持ち帰ることのみです。インタビューを行なった当日は親子でで参加されている方が多く、お話を聞いたところ「自宅でヤゴの保護をすることで自然を愛する活動に興味を持ってほしい」と仰っていました。
地域全体の環境保護活動を考えれば、この活動は小さな取り組みかもしれませんが、こういった活動を通して人々の意識を変えることこそが大事なのだと感じることができました。
来年の6月にも運動公園と薬円台公園の二カ所で保護活動を行うそうなので、皆さんもぜひ参加してみてください。
(令和6年8月15日投稿)
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