船橋市揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制のための取組の促進に関する条例の公布について
条例制定の趣旨
本市における浮遊粒子状物質及び光化学オキシダントに係る大気汚染については、国、県とともに 様々な対策を実施してきましたが、いずれも環境基準を超過し、いまだ深刻な状況にあります。 なかでも光化学オキシダントに関しては、毎年、光化学スモッグ注意報が発令されています。 また、全国的にはこれまで発令のなかった地域でも発令されるようになっています。
こうした状況を踏まえ、国では、その原因物質の一つである揮発性有機化合物を低減するため、 大気汚染防止法を一部改正し、新たな排出抑制(規制と指導の組み合わせによる手法)を講じたところです。
県では、これを受け、県内で多発している光化学スモッグ注意報や被害の状況等を考慮し、 同法に新たに導入された施策(事業者による自主的な取組み)を確実に促進するため、政令指定都市、 中核市を除く区域を対象とした新たな条例を制定しました。
本市では、広域的な対応、取り組みの方策などについて県と協議・調整を重ねてきましたが、 浮遊粒子状物質及び光化学オキシダントによる大気汚染の改善が喫緊の課題であり法の確実な運用とともに、 県と連携した広域的な取組の実効を確保するためには、県と同一歩調をとる必要があると判断し、 本条例を制定することとしたものです。
条例の概要
「自主的取組の促進に関する指針」の策定
市は事業者による自主的取組におけるVOCの削減目標、方法及び取り組むべき対策の事例等、 事業者が留意すべき事項について指針を定めます。【条例第3条】
市内事業者の責務
市内事業者はVOCの大気中への排出等の状況を把握するとともに、指針に留意して自主的取組を 行うものとします。【条例第5条】
自主的取組計画・実績報告義務
VOC排出事業者を対象に次の制度を創設します。(VOC排出事業者とは、自主的取組対象施設 (VOC年間使用量6トン以上の施設等)設置者で規則で定めます。【条例第2条 規則別表】)
- 排出抑制に係る自主的取組計画の作成・報告(事業者)【条例第7条】
- 排出抑制等の取組実績の報告(事業者)【条例第8条】
- 自主的取組計画・実績等の公表(市)【条例第10条】
また、VOC排出事業者以外のVOCを排出する事業者も自主的取組を報告できることとしました。 【条例第7条第2、3項】
報告・検査
この条例の施行に必要な限度において、VOC排出事業者等から報告を求め、工場等に立ち入り、 VOC排出施設の検査を行います。【条例第12条】
過料
過料を設けることにより、自主的取組計画等の報告・公表制度の信頼性を確保しました。【条例第14条】
- 自主的取組報告義務違反者、虚偽報告者、報告・立入拒否者・・・5万円以下の過料
施行期日
平成21年4月1日
ただし、自主的取組の促進に関する指針の策定に関する部分は条例公布の日(平成20年9月30日) としました。
条例関係資料
船橋市揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制のための取組の促進に関する条例
船橋市揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制のための取組の促進に関する条例施行規則
船橋市揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制のための自主的取組の促進に関する指針
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