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発議案(議員提出議案)令和8年第3回定例会

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発議案第1号 自衛隊中央情報隊による個人情報収集活動についての全容解明と説明を求める意見書

(提出者)かなみつ理恵

(賛成者)神子そよ子、松崎さち、金沢和子、岩井友子


 陸上自衛隊の中央情報隊(朝霞駐屯地)の対外情報部門「現地情報隊」が、日本人の大学教授やNPO法人代表ら数千人を対象に、「愛国心」や「対自衛隊感情」といった思想信条に関する情報、さらには性的嗜好といった極めて私的な内容までも含む41項目もの個人情報を調査・収集し、「個人BSD(ベーシックソースデータ)」という成果報告書に記録し、保管していると見られることが「熊本日日新聞」の記事によって報じられている。防衛省はこの記事の内容の真否についてコメントしていないが、記事には元隊員の具体的な証言や資料の写真があることから、信憑性が低いと切り捨てられるべきものではない。
 小泉進次郎防衛大臣は、7月24日の記者会見において「必要な情報は報告されており、現時点で不適切な活動は確認されていない」と述べているが、記事によれば、これらの調査・収集の報告書は公文書として扱われず、また、その存在を知る人は自衛隊内でも一部にとどまり、防衛大臣や政治家、官僚などには知らされていないとのことであるから、会見での大臣の発言は、ある意味当然のことと考えられる。しかし、一方でこの記事が真実であったならば、大臣の発言は自衛隊に文民統制(シビリアンコントロール)が及んでいなかった証左にほかならず、大変重大な問題である。
 個人情報保護法は、行政機関が不正な手段で個人情報を取得することを禁じている。また、憲法第13条のプライバシー権、同法第19条の「思想及び良心の自由」を脅かすことになることは言うまでもない。
 自衛隊の情報活動という点では、陸上自衛隊情報保全隊による違法(2016年・仙台高裁判決)な市民監視・個人情報の収集が、かつて既にあったことも忘れてはならない。
 防衛省は「事実確認に時間はかかるが、何らかの対応は行いたい」としていると同紙の記事にはあるが、自衛隊内部による調査では「不都合な真実」が明るみに出されないおそれがある。
 よって、政府においては、第三者委員会などの独立した機関による徹底的な調査を行い、その全容を市民に説明するよう、強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

船橋市議会 
(提出先)
内閣総理大臣、防衛大臣

理由
 文民統制(シビリアンコントロール)は、日本が平和国家であるための大前提である。実力組織の暴走が戦禍を招いてきた歴史的事実に鑑み、日本は再びその過ちを犯してはならない。これが、この意見書案を提出する理由である。

発議案第2号 国旗損壊罪処罰法の廃止を求める意見書

(提出者)岩井友子

(賛成者)かなみつ理恵、神子そよ子、松崎さち、金沢和子


 「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法により、公然と国旗を損壊」した場合、拘禁刑や罰金を科す国旗の損壊等の処罰に関する法律(以下「国旗損壊罪処罰法」という。)が自由民主党と日本維新の会、国民民主党、参政党などの賛成多数で可決、成立し、8月13日に施行された。
 国旗損壊罪処罰法はどのような行為が処罰の対象になるかを明確にせず、憲法の保障する「思想及び良心の自由」「表現の自由」を侵し、憲法原則である罪刑法定主義に反する。
 国会審議中には日本弁護士連合会や新聞各紙、刑事法研究者、日本歴史学協会、日本キリスト教協議会、美術評論家、美術家など多くの団体有志が次々と反対を表明していた。
 8月4日には憲法研究者約200人が、国旗損壊罪処罰法が違憲だとして成立に強く抗議し、速やかな廃止を求める声明を発表した。声明では、国旗を燃やすなどの行為は、政府や政策への強い抗議や、日本の戦前・戦中の軍国主義・植民地支配への否定的評価を伝える有効な表現行為で、憲法学上の「象徴的表現」であり、表現の自由を定めた憲法第21条の保護対象だと指摘し、特定の表現行為を刑罰で抑止する国旗損壊罪処罰法は「自由民主主義の原理を深刻に傷つける」と警告している。
 日の丸への敬意を画一的に求め、愛国心の強制にもつながり、内心の自由を侵害する国旗損壊罪処罰法は、日本の民主主義の健全性を破壊し、人権を踏みにじるものであり、速やかに廃止すべきである。
 よって、政府においては、速やかに国旗損壊罪処罰法を廃止するよう、強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

 船橋市議会
(提出先)
内閣総理大臣

理由
 民主主義や人権を壊す国旗損壊罪処罰法は、廃止すべきである。これが、この意見書案を提出する理由である。

発議案第3号 災害対策と被災者支援の抜本的な強化を求める意見書

(提出者)松崎さち

(賛成者)かなみつ理恵、神子そよ子、金沢和子、岩井友子


 大地震や気象災害、新型コロナウイルスなどの感染症との複合災害は、いつ、日本のどこで起こってもおかしくない。しかし、日本の避難所は先進国で最低レベルの環境であり、平成28年(2016年)の熊本地震では住宅倒壊などによる直接の死者50人に対し、災害関連死が225人と4.5倍に上った。今年7月28日に発生した熊本地震においても、避難者の体調悪化を防ぐために必要となる清潔なトイレや温かい食事、簡易ベッド、エアコン等の物資・設備が発災前に十分確保されていない避難所があり、快適な環境を速やかに提供できない事態が発生した。
 内閣府の防災白書によると、国の防災関係予算額(補正後)は平成25年度(2013年度)の約5兆5735億円から、令和7年度(2025年度)は約4兆1460億円と低減している。国民の命と財産、安心・安全な暮らしと生活基盤を守るのであれば、防災関係予算の大幅な拡充は喫緊の課題である。
 また、地域における総合的な老朽化対策や事前防災・減災対策の取組等を集中的に支援する国の防災・安全交付金は、配分率が地方の要望額の6割程度と、毎年低い水準にとどまっている。
 よって、政府においては、災害対策と被災者支援を抜本的に強化するため、下記の施策を実行するよう、強く要望する。

1.  防災関係予算を大幅に増やすこと。同時に、防災・安全交付金の総額を大幅に増やし、配分率を100%にすること。
2.  被災者に対して、良好なTKB(トイレ・キッチン・ベッド)環境を災害発生から48時間以内に提供するため、避難所で必要となる物資等の備蓄の推進及び多様な形態の避難所整備に向けた自治体への財政支援を強化すること。
3.  被災住宅の改修・再建に対する支援を強化すること。最大300万円にとどまる被災者生活再建支援金を抜本的に引き上げ、全壊や大規模半壊だけでなく、中規模半壊に至らない半壊や一部損壊まで支援対象を広げること。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

船橋市議会
(提出先)
内閣総理大臣、総務大臣、国土交通大臣、内閣府特命担当大臣(防災 海洋政策)

理由
 日本は災害大国でありながら災害対策の予算は全く不十分であり、避難所は先進国で最低レベルの環境であるなど、抜本的な改善が急務である。これが、この意見書案を提出する理由である。

発議案第4号 女性天皇・女系天皇実現への道を開く皇室典範改正を求める意見書

(提出者)松崎さち

(賛成者)かなみつ理恵、神子そよ子、金沢和子、岩井友子


 7月17日、皇族数の確保をうたった改定皇室典範が参議院本会議で可決、成立した。主な変更点は、女性皇族が結婚後も皇族身分を保つことを原則とすること、昭和22年(1947年)に皇籍離脱した「旧11宮家」の「男系男子」を養子に迎えることである。女性皇族の配偶者や子には皇族の身分を与えない一方で、現在の天皇と36~38親等もの隔たりがある「男系男子」を皇族の養子候補とし、養子の子の男子に皇位継承権を与えることを可能にした。
 これは、各種世論調査で国民の圧倒的多数が賛成している女性天皇・女系天皇実現の道を閉ざし、「男系男子」の皇位継承に固執し、強化する改定であり、日本社会における女性差別を助長するものである。
 憲法第1条は、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。」としている。多様な性を持つ国民の「統合の象徴」を「男系男子」に限定する合理的な理由はなく、女性天皇・女系天皇も、憲法の条項に照らして認められるべきである。
 国連女性差別撤廃委員会は令和6年(2024年)、女性皇族による皇位継承を認めていない日本の皇室典範について、女性差別撤廃の理念に反するとして、改正するよう日本政府に勧告した。世界経済フォーラムが昨年6月12日に発表した「ジェンダーギャップ指数」では、日本は148か国中118位と、依然として先進国で最下位である。「国民の象徴」である天皇を「男系男子」に限定することは、家父長制的な意識を残存させ、ジェンダー平等を求める市民の声に反する。
 また、「旧11宮家」は80年前、現皇室典範第11条第1項の規定に基づき、自らの意思で皇籍を離れた人々であり、その子孫は一般国民として生まれ育ってきた人々である。旧宮家であることを理由に、特別な身分である皇族とすることは、憲法第14条第1項が禁止する「門地による差別」にも抵触する。
 よって、国会及び政府においては、女性天皇・女系天皇実現への道を開くために、下記の皇室典範改正を行うよう、強く要望する。

1.  「男系男子」のみによる皇位継承を固定化する規定を改め、女性天皇・女系天皇を認めること。
2.  「旧11宮家」の「男系男子」を将来にわたって皇族の養子候補とし、養子の子の男子に皇位継承権を与えるという改定を廃止し、元に戻すこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

船橋市議会
(提出先)
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣

理由
 「男系男子」の皇位継承に固執し、強化することは、日本社会における女性差別を一層助長する。これが、この意見書案を提出する理由である。

発議案第5号 物価高騰、暮らしの危機打開のため経済政策の転換を求める意見書

(提出者)金沢和子

(賛成者)かなみつ理恵、神子そよ子、松崎さち、岩井友子


 物価高騰が止まらない。円安や中東情勢の悪化による原油・原材料価格への影響も懸念され、さらなる物価上昇への国民の不安は大きくなっている。
 賃金の上昇は物価高騰に追いつかず、年金生活者をはじめ国民の暮らしは厳しさを増している。原油・原材料費、光熱費、金利などの上昇は中小企業・小規模事業者の経営を直撃し、倒産や廃業も深刻である。
 その一方で、大企業は、巨額の利益と内部留保を積み上げ、株価も高水準となるなど、富の集中が進んでいる。国民の所得と消費が伸びず、日本経済が長期にわたり低迷している根本には、こうした経済のゆがみがある。
 今求められているのは、大企業・大資産家などに富が集中する経済から、国民の所得を増やし、暮らしと中小企業の営業を支える経済への転換である。国民の暮らしが安定し、消費が拡大してこそ、地域経済も日本経済も持続的に発展することができる。
 また、巨額の国債発行に依存して軍事費や大企業への支援を拡大する一方、社会保障や教育、暮らしの予算を抑制する財政運営は改めるべきである。税負担の公平性を確保し、負担能力のある大企業・大資産家などに応分の負担を求めることによって財源を確保し、国民生活を支える政策を最優先する必要がある。
 よって、政府においては、物価高騰から国民の暮らしと中小企業の営業を守り、日本経済を立て直すため、下記の事項を速やかに実施するよう、強く要望する。

1.  消費税を食料品に限定せず一律5%へ恒久的に引き下げるとともに、インボイス制度を廃止すること。財源は、大企業や富裕層への行き過ぎた減税・優遇措置を見直して確保すること。 
2.  最低賃金を速やかに時給1,500円へ引き上げ、さらに1,700円を目指すとともに、全国一律最低賃金制度を確立すること。そのため、中小企業・小規模事業者に対する賃上げへの直接支援を抜本的に拡充すること。 
3.  OTC類似薬や高額療養費をはじめとする医療・介護の負担増を中止し、国民健康保険料の引下げ、医療・介護・障害福祉分野への緊急支援を行うこと。マクロ経済スライドによる年金の実質削減をやめ、年金、生活保護基準、児童扶養手当などを物価上昇に見合うよう引き上げること。
4.  原油・原材料費、光熱費、金利などの上昇に苦しむ中小企業・小規模事業者に対し、固定費への補助、資金繰り支援、税・社会保険料の支払い猶予など、緊急対策を講じること。農業・漁業についても、燃油、肥料、飼料、資材等の価格高騰への十分な支援を行うこと。
5.  国債の大幅増発による軍事費の拡大や大企業への巨額の支援を見直し、大企業・大資産家などへの適正な課税によって必要な財源を確保し、社会保障、教育、子育て、中小企業支援など、国民生活に優先して充てること。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

船橋市議会
(提出先)
内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣、内閣府特命担当大臣(経済財政政策 規制改革)

理由
 物価高騰から国民の暮らしと中小企業の営業を守り、日本経済を立て直すことが必要である。これが、この意見書案を提出する理由である。

発議案第6号 中学校給食の「完全無償化」を求める意見書

(提出者)神子そよ子

(賛成者)かなみつ理恵、松崎さち、金沢和子、岩井友子


 令和8年(2026年)4月から、政府は公立小学校、義務教育学校前期課程及び特別支援学校小学部の児童に対し、「学校給食費の抜本的な負担軽減」(いわゆる給食費無償化)を開始した。これは、保護者の負担軽減を目的に、完全給食なら児童1人当たり月額5,200円(特別支援学校小学部は6,200円)を支援する制度であり、全国一律に実施された。これにより、長引く物価高騰で苦しむ保護者の負担は大きく軽減された。ところが国は、同じ義務教育でありながら中学校は無償化の対象としなかった。
 東京都では、既に全区が区立小中学校の給食完全無償化を実施している。これに対し千葉県では、令和8年度(2026年度)、県内54市町村のうち中学校給食を無償とする自治体は29自治体(期間限定及び9月開始予定も含む。)であるなど、自治体間で格差が生じている現状は、公教育の機会均等の観点からも直ちに是正すべきである。
 日本国憲法第26条第2項は「義務教育は、これを無償とする」と定め、学校給食法は「給食を教育の一環」と位置づけている。
 よって、政府においては、子どもの権利を保障する制度として、また、保護者の負担軽減のため、直ちに中学校給食の完全無償化を国の責任で行うよう、強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

船橋市議会
(提出先)
内閣総理大臣、財務大臣、文部科学大臣

理由
 日本国憲法は、「義務教育は、これを無償とする」と定め、学校給食法でも、学校給食は、教育の一環に位置づけられている。あわせて、保護者の負担軽減及び公教育の機会均等の観点からも、中学校給食を直ちに無償とする必要がある。これが、この意見書案を提出する理由である。