【子ども記者通信】わっしょい!コロナ明けにキタナラを盛り上げるお祭り(習志野台中学校 立花 紗弓さん)

更新日:令和6(2024)年4月10日(水曜日)

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習志野台中学校 立花 紗弓

 2023年9月3日、北習志野近隣公園にて、大規模なお祭りが開催された。その名も『キタナラわっしょい』。コロナウイルスが流行り始めてから北習志野で大規模なお祭りが開催されるのは、実に3年ぶりだ。私の父が企画に携わり、北習志野の人気店やキッチンカーが何台も出店し、ステージには歌手や芸人が何組も出演する。
 メインのイベントはキタナラスプラッシュ。キタナラスプラッシュとは、鬼役の大人に、子どもたちが水風船を投げて当てるという、水風船鬼ごっこである。もともとは、習志野台第一小学校で2020年から行われていたもので、「立ち木の会」、通称「親父の会」がコロナ禍の6年生のために行なっていた。
 当時、「立ち木の会」の会長だった私の父は仲間と共に、コロナで様々なことを制限され、思い出を作れないまま卒業していく6年生のために何かできないかと考え「ならいちスプラッシュ」を計画したのである。会長として父は、毎年その年の6年生のために「ならいちスプラッシュ」を計画、実行してきた。そして、そうしているうちに、もっと多くの子どもたちに思いっきり楽しんでほしいと思うようになり、『キタナラわっしょい』の開催を決めたそうだ。開催日を9月3日にしたのは、夏休みが終わり、気持ちが沈みがちな子どもたちを励ましたいという父の気持ちがこもっている。
 私はこのお祭りを企画段階から父のそばで見ていた。父を含む全員が初めてのことで手探り状態だったが、商店街や地域の方の協力があって、やっと実現をすることができたのである。
 私も当日は、友達と一緒に主催者側としてお祭りに参加した。スプラッシュは準備も実行も片付けも本当に大変だった。3000個以上もの水風船を何度も往復して運び、その後は大きな声でゲームの司会進行、ゲームがすべて終わったあとは、散らばった水風船のゴミを一つひとつ手で拾った。お祭りが終わった頃にはもう私も友達もへとへとだったし、協力してくださった保護者のみなさんもとても疲れていただろうけれど、みんな満足げな顔をして「本当に楽しかった。」と言っていた。
 当日は9月とはいえまだ残暑、一日中とても暑い。だけど、沢山の人がお祭りに参加してくれた。特にスプラッシュは大人気で、受付開始から数分でチケットは完売。お祭りの会場には、沢山の笑顔が溢れていた。子どもたちやお客さんの楽しそうに笑っている姿を見ることができて、コロナ前のような懐かしい光景に、私は胸がいっぱいになった。キタナラわっしょいは、お祭りの楽しさ、そして大切さを、私達に思い出させてくれたのだ。
 ここ数年、コロナウイルスの蔓延によって、昔から地域に根付いているお祭りすらも中止が続き、お祭り文化そのものが途切れつつあった。お祭りに限らず色々な場面で私達はここ数年、楽しむ機会を奪われ続けてきた。様々なイベントが縮小、中止される。そんな状況が日常となりつつあり、かつての「普通」を忘れてしまう人も多くなってきている。
 色々な人が協力することで成り立つお祭りは、とても素晴らしいものだと私は思う。そしてそんなお祭りは、多くの子どもたちにとって、地元の誇りであり、共通の思い出となるだろう。だから私は、いつまでも大切になくさないで受け継がれていくことを願っている。

(令和6年3月22日投稿)

打ち合わせ風景
  (「子どもたちに思いっきり楽しんでほしい」を目標に掲げ、
   入念な打ち合わせが行われた)

キタナラわっしょい
   (大勢の来場者と笑顔に溢れた『キタナラわっしょい』)

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