【子ども記者通信】部活動の在り方とは(高根中学校 足立 ここ里さん)

更新日:令和6(2024)年3月30日(土曜日)

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足立 ここ里さん
 

 
 

 中学生のみなさんは、部活動に所属していますか。私は陸上競技部に所属しています。陸上経験者ではなく、最初は何となくの理由で入部しました。しかし、今では心から入部して良かったと思うほど貴重な経験ができていて、私の大切な居場所の一つとなっています。
 「教員の働き方改革と部活動を両立しようと、国は令和5年度から、公立中学校の休日の部活動を、地域に段階的に移行していくことを決めた」というニュースを耳にし、驚くと同時に、どうなってしまうのだろうと不安になりました。そこで、船橋市の現状を知るために、教員である父に聞いてみました。昨年6月に開催された「第一回船橋市運動部活動の地域移行に関する協議会」の会議録を閲覧できることを教えてもらいました。会議録によると、現在、他の自治体などの情報を集めている段階で、令和15年度までに「学校部活動の地域連携」または「休日の地域クラブ活動」を選択できるように活動体制の整備を目指すといった方向性を考えているそうです。
 地域移行の体制を整えていく上で、次のような課題が考えられます。まずは、全ての部活動において適切な指導者が見つかるかという問題です。部活動や学校によって差が出てしまうと、やはり不平等を感じてしまいます。また、部活動をやめてしまう生徒も出て、スポーツ離れが起こってしまうのではないかということも考えられます。学校以外の活動場所の使用料や、外部指導者への報酬などで活動費が増えることで、部活に入部できない生徒も出てくる可能性を考慮すべきだと思います。さらに、指導の過熱化により「勝利至上主義」に陥ってしまわないかという問題もあります。勝つために、良い記録を出すために、私も部員と切磋琢磨をし合っていますが、部活の良さはそれだけではありません。仲間だけでなく顧問の先生とも良い人間関係を築け、自己肯定感、責任感、連帯感などを養っていくことができます。私の友人にも多くいますが、勝利やスキルを突き詰めたい場合、クラブチームに所属して活動しています。
 このように課題を挙げてしまうと、マイナスの面が際立ってしまいますが、プラスの面も考えられます。顧問の先生は必ずしもその競技の専門とは限りません。その場合、休日に専門の指導者の方に指導していただけることは、生徒にとっても顧問の先生にとってもありがたいことだと思います。実際、私自身、この二年間で二度顧問が変わり、どの先生も陸上の専門ではありませんでした。記録が伸び悩んでいる時、どうしていいのか分からず、専門的なアドバイスをもらえたら、と思ったこともありました。ただ、どの先生方も「部活動をより良いものにするために、全力でサポートをする」と仰ってくださり、精神面で支えてもらっています。
 地域や各学校などの実情から、部活動がどのような体制になるのかは、まだ分からないのが現状です。私のように、部活動が中学校生活において大切となっている生徒たちが、平等にチャンスを与えられて活動できることを願うばかりです。支えてくださる先生方、共に練習に励む仲間がいる環境で部活動ができることに感謝し、引退まで全力で駆け抜けます!

(令和6年3月14日投稿)

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