【子ども記者通信】連綿と続く野菜作りと「旬」を求める人々(船橋中学校 井上 万緒さん)

私の母は2種類の食材宅配サービスを利用しているにもかかわらず、せっせと野菜の直売所に足を運んでいる。この直売所は週に1回、土曜日の午後1時30分から午後5時まで営業している。開店時には15人ほど、お客さんが並んでいることも珍しくない。母や他のお客さんが、熱心に野菜だけを買いに行く理由を探るべく、私は市内で直売所を経営する農家の石井さんご夫妻にお話を伺った。
この直売所の最大の魅力を2つ紹介したい。まず、1年間で約60種類もの野菜を育てていること。これほど多くの種類を売っている直売所は少ないだろう。何種類もの旬の野菜を欠かさず販売している。そのために、収穫時期を考えて時期をずらして種まきを行う。種類が多いため、畑に立札を立てて管理している。8月に取材したときには、枝豆2種、ゴーヤ、茄子4種、人参、オクラ、ピーマン、モロヘイヤ、唐辛子、じゃがいもといった野菜だけでなく、アスター(キク科の花)、ユーカリも売られていた。
次に、何といっても野菜の鮮度。色つやが良く、すぐに調理して食べたくなる、と母は言う。私があまり好きではない小松菜が美味しいと感じられるほど、新鮮な野菜は味が違う。直売所で売られている野菜は通常、前日、または当日の早朝に収穫されたばかりのものだ。早朝と言っても、朝5時ぐらいに収穫に行くと思っていたが、実際夏場は朝3時から作業をするそうだ。
ちなみに石井さんの作る野菜のうち6割以上が直売所で販売され、その他はスーパーの地元野菜のコーナーに出荷しているとのこと。直売所で販売している割合が予想以上で、直売所を大事にしていると分かった。「美味しかったよ」という言葉を聞くときや、暑い中でもお客さんが並んでいるのを見たとき、そして完売したときにやりがいを感じるのだという。
石井さんは、この土地で11代続いている農家だそうだ。ざっと計算してみると、江戸時代から続いている家業であると考えると感慨深い。改めて野菜は農家の方が手間をかけて作っているものだと分かり、これからはさらに感謝の気持ちを持って食べ物を味わいたい。
(令和5年8月19日投稿)
(枝豆の仕分けは手作業で行われる)
(夏見にある直売所にて 商品の種類が豊富)
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