【子ども記者通信】今だからこそ米を知ろう!(飯山満南小 岩崎 純さん)

更新日:令和6(2024)年10月3日(木曜日)

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岩崎純

 「ご飯を一粒残すとお茶碗一杯分の米を無駄にしているって知っていた?」僕の心に残っている言葉です。
 令和6年8月は「令和の米騒動」として全国的な米不足がニュースでも話題となりましたが、僕が普段行くスーパーの米売り場にも米はありませんでした。
 5年生の時、総合の授業でお米マイスター・牧野さんの米の授業を受けた時に聞いた「米一粒を育てると稲からはお茶碗一杯分、3000~3600粒の米がとれる。つまりご飯を一粒残すことはお茶碗一杯の米を無駄にしていることになる」というお話がずっと心に残っていました。米のことが話題になっているこのタイミングで、もっと色々な話を聞いて船橋市の人達に発信することで、米に興味を持ってもらいたいと思い、本中山にある「お米のまきの」の牧野 基明さんに話を聞きました。
 牧野さんは千葉県で初めてお米マイスターになった人です。お米マイスターは米のプロで、ごはんマイスター、三ツ星お米マイスター、五ツ星お米マイスターと大きく3つに分かれています。
 さらにその上に五ツ星お米マイスターProf.という指導者の資格もあります。牧野さんは千葉県で15人しかいない五ツ星お米マイスターProf.であり、米を販売しながら小学校や幼稚園に行って米のことを教えたり「街の中心で米を育てよう」(現在船橋東武の屋上で実施中)という活動をしたり、米に関する様々なことに取り組んでいます。
 米は栄養豊富な食べ物ですが、一つだけ足りない栄養があります。
 それは塩分です。そのため、塩おにぎりを食べるとすごく栄養が詰まった食事ができます。日本人は昔から米を食べているため、力が強く、集中力もありました。
 米を精米した時に出るのが米ぬかですが、米ぬかはさまざまなものに活用することができる優れものです。米ぬかからできるものとして油や石鹸、漬物やふりかけなどがあります。米ぬかには美容効果もあるため、化粧品やサプリメントなどにも使われていて、また、教科書の印刷に使われているインクの原料にもなっています。
 普段食べている米だけではなく、米ぬかも人間に良いことをもたらしてくれることを知り、大変驚きました。
 ご飯を炊く時に使う「合」という単位。これはいつから使われていたのか知っていますか?
 「合」は豊臣秀吉が行った太閤検地で作られた単位です。一合が10個集まると「升(しょう)」、一升が10個集まると「斗(と)」、一斗が10個集まると「石(こく)」という単位になります。身近な単位が豊臣秀吉の時代から今まで伝わって使われ続けている事にとても驚きました。
 米には世界の食糧不足を解消できる可能性があります。家の電気と水だけで小さい稲を育て、自分たちの家で米を作るという計画があります。
 例えば米が日本中で不足しても、自分たちである程度の米は確保できるようになったり、世界の食べ物のない貧しい地域にこの技術を届ければ、自分たちで食べるものを作れるようになったりする可能性があります。
 また、米を原料にして袋を作ることもできます。牧野さんの店では、10年前から米を原料にした袋を、米を入れる袋として使っています。その頃からSDGsの活動をしており、とても感心しました。
 「お米のまきの」には、米不足と言われている時にもたくさんの種類の米が置いてありました。農家との信頼関係があるから、米がなくなることはないとのことです。牧野さんは農家と消費者の間に橋をかけるような役割を果たしたり、全国の農家の田んぼに自ら行き、田植えや稲刈りを手伝ったりすることで信頼関係を築いています。
 今回話を聞いた時も、牧野さんは忙しい中で、真剣に熱意を持ってたくさんの話をしてくれました。牧野さんのような米のスペシャリストが、小学校や幼稚園に教えにきてくれるからこそ、今もなお、米の食文化が受け継がれているのだと学びました。
 取材を通して、米のことを知れば知るほど、さらに興味が湧き、もっと米について知りたくなりました。牧野さんに教えてもらった米の炊き方で実際に炊いてみると、すごく米がツヤツヤしていて、米だけで食べられるくらいに本当に「ウマイッ!」と感じました。
 この記事を読んで、米の炊き方を工夫するなど楽しいことから始めて、みなさんが少しでも米に興味を持ってくれたら嬉しいです。

【おまけ】~牧野さんから教えてもらった美味しい米の炊き方のポイント~
 これまでは、米をボウルに量ってから水を入れて磨いでいましたが、それでは米に付いたゴミやほこりがうまく取り除けず、さらに米が濁ったお水を吸ってしまうので、美味しく炊くことはできません。
 ボウルなどに先に水を満タンに入れてから米を入れるとゴミやほこりがお水に浮いてくれて、さらに米は美味しいきれいな水を吸うことができるので美味しく炊くことができます。

(令和6年9月19日投稿)

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              ▲インタビューの様子

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