船橋市第3次行政改革大綱(追加版)
平成14年3月
はじめに
本市は、平成12年4月に21世紀のまちづくりの指針となる船橋市総合計画を策定し、その目標である「生き生きとしたふれあいの都市・ふなばし」の実現に向けて、様々な施策・事業を進めております。
一方、平成11年2月に策定した「第3次行政改革大綱」に基づく実施計画に沿って計画的に行政改革に取り組み、職員数の削減、民間委託の推進等経費の節減や公民館の開館日の拡大等市民サービスの向上など着実に成果をあげてきております。
その間、地方分権一括法が施行され、国から地方への大幅な権限の移譲等により、本格的な地方分権型社会への移行が進む中、本市は、平成15年4月を目途に中核市へ移行すべく、積極的に準備を進めております。
中核市制度は、地方分権を推進する目的で創設された都市制度の一つであり、市民に最も身近な行政主体である市に権限を移譲し、地域の核となって広域的な行政を推進することが可能となるものであります。移行に際しては、組織・定員の適正化、歳出の抑制をはじめとした行政改革の推進、行政手続・情報公開等公正の確保と透明性の向上、住民参加の推進などが必要となります。
また、情報通信技術の急激な進展による行政需要の拡大や長引く景気の低迷により回復の兆しの見えない税収の落ち込みなどによっても、本市の財政状況は依然厳しい状況にあります。
このように、「第3次行政改革大綱」策定以降に生起した本市を取り巻く状況の様々な変化に的確に対応し、新しい時代に相応しい行政改革を推進するため、同大綱に新たな事項を追加し、「第3次行政改革大綱(追加版)」として策定するものであります。
目次
- 基本的な考え方
- 行政改革の追加推進事項
- 開かれた市政運営の推進について
1.透明性の高い市政運営について
2.市民参加と協働の推進について - ITを活用した市民サービスの向上について
1.地域の情報化について
2.情報化の基盤整備について - 効率的な市政運営の推進について
1.職員の意識改革と人材の育成について
2.新たな財源の確保策について
3.外郭団体への財政支援の見直しについて
4.公営企業・特別会計のあり方について
- 開かれた市政運営の推進について
基本的な考え方
- 現在の「第3次行政改革大綱」に基づく実施計画が平成13年度をもって終了するが、行政の組織や制度など全般にわたって引き続き行政改革を推進する必要がある。
そこで、現大綱の理念や基本的な考え方を踏襲しつつ、中核市移行など地方分権への対応、ITの進展、公務員制度の改革など、社会の変化や新たな行政需要に対応する事項を現大綱に加えるものとする。 - 現大綱並びに実施計画における推進事項で未達成のものは、今後も実施に向けて取り組む一方、新たに追加する推進事項は、次の事項とした。
- 開かれた市政運営の推進に関すること。
- ITを活用した市民サービスの推進に関すること。
- 効率的な市政運営の推進に関すること。
行政改革の追加推進事項
開かれた市政運営の推進について
地方分権一括法が平成12年4月に施行され、地方分権は既に本格的な実施の段階を迎えている。そうした中、地方自治体は、市民により身近なサービスを提供することが求められており、市民もまた行政とともにまちづくりに対する役割と責任を担うなど、市民と行政とのパートナーシップの確立が不可欠となってきている。
そのため、行政はより一層情報の公開を推進するなどして、市民に対するアカウンタビリティ(説明責任)を果たすことが必要である。また、公正で透明性の高い開かれた市政を推進するため、行政への市民参加を促し、市民と行政が協働して効果的・効率的な市政の運営を推進する。
透明性の高い市政運営について
透明性の高い市政運営を確保するため、公文書公開制度や外部監査制度を導入し、広報紙やホームページなどにより行政情報の提供を行ってきたが、情報公開の一層の充実を図り、より開かれた透明性の高い市政を推進する。
- マルチメディアによる情報の提供
- 情報公開制度の充実
- 審議会等の会議の公開
市民参加と協働の推進について
地方分権型の社会は、市民ニーズを的確に把握し、市民とともに行政を運営していくことが重要であることから、これまでも市政懇談会やインターネットによる意見聴取などを行ってきているが、さらに市民の意見を市政に反映させるため、パブリックコメント制度の検討や審議会等委員の公募枠の拡大を検討するとともに、市民が行う自主的な活動を支援するための市民活動サポートセンターの設置を検討する。
また、男女共同参画社会の実現が重要施策であることを受けて、審議会等への共同参画を促進するため、女性委員の登用率の向上を図る。
- パブリックコメント制度の検討
- 審議会等委員の公募枠の拡大
- 審議会等委員の女性登用率を30%以上に
- 市民活動サポートセンター設置の検討
ITを活用した市民サービスの向上について
情報化による市民サービスの向上については、種々整備を図ってきたが、昨今の急激なIT(情報通信技術)の進展は、個人の価値観の変化や市民ニーズのより一層の多様化・高度化を促している。こうした状況に対応して、ITのより積極的な活用による市民の利便性の向上を図るために、今まで以上に柔軟かつ的確な対応が求められている。
そのため、行政情報の電子化を推進するとともに、インターネット等によるネットワーク化、オンライン化を積極的に推進し、市民と行政との情報の共有化を図り、新たな行政課題に対応する情報化社会に相応しい体制を整備して市民サービスの向上に努める。
地域の情報化について
インターネットや情報端末を活用した施設等の予約システムを整備するとともに、インターネットを活用した市民アンケートを実施するなど双方向交流を促進し、市民が市政へ参加しやすいシステムの整備を図る。
また、市民ニーズの多様化に対応し、利便性の高い市民サービスを提供するため、自宅や会社で各種の申請・届け出の手続きができるようオンライン化を進める。
- インターネットによる図書館蔵書検索・予約システムの導入
- インターネットに対応したスポーツ施設予約案内システムの導入
- 文化財等のデジタル化の推進
- インターネットを活用した市民参加の機会の拡充
- 申請・届け出のオンライン化の推進
情報化の基盤整備について
市政に関する様々な情報を提供するため、情報コーナーを整備するとともに、市民が集まる公共施設等への公共情報端末の設置を推進する。また、行政情報を有効に活用するため、本庁舎と各施設とを各種の回線を活用して接続し、ネットワーク化を図る。
- 情報コーナーと公共情報端末の整備
- 本庁と各施設間のWANの構築
効率的な市政運営の推進について
新たな行政課題や多様化する市民ニーズに応えるため、限られた財源を有効に使い、如何に大きな効果を上げるかがこれからの行政に課せられた課題である。そのためには、中核市移行を契機として、職員の意識改革を図るとともに、財源の確保や財政の健全化に努め、効率的な市政運営を推進する。
職員の意識改革と人材の育成について
平成15年4月に予定している中核市への移行など、本格的な地方分権時代を迎えると、市としての役割や責任が今まで以上に求められることとなる。今後は、時代の要請に的確に対応できる人材を育成するための仕組みを構築し職員の意識改革を図る。
- 人材育成基本方針の策定
- 勤務評定制度の構築
新たな財源の確保策について
本市の財政状況は、税収の落ち込みが続くなか、少子高齢化対策に要する経費の増など、より一層厳しさが増大している。そのため、新たな財源の確保策に努めるとともに、受益と負担の適正化を原則とした公平で公正な使用料等の設定・確保に努める。
- 新たな収入源の検討
- 施設使用料等の減免の見直し
外郭団体への財政支援の見直しについて
外郭団体は、様々な市民ニーズに柔軟に対応するため、行政が行う市民サービスの補完的な役割を担っているが、その運営にあたっては自立的な経営を促進する観点から、市財政からの支援(職員の派遣も含む。)を見直し、適切な指導・助言に努め、経営の効率化と健全化を図る。
公営企業・特別会計のあり方について
公営企業・特別会計は、地域住民の福祉の増進に資することを目的として運営されるものであり、その経費は、その経営に伴う収入をもって充てることが原則とされている。このことから、安易に一般会計からの繰入金に依存することなく一層の経営努力をするとともに、事業のあり方についても検討する。
- 小型自動車競走事業のあり方について
- 中央卸売市場のあり方について
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