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陳情文書表(平成21年第3回定例会)

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健康福祉委員会

陳情第22号 国民健康保険制度改善の意見書提出に関する陳情 | 不採択 | 採=共し

[願意]

国民健康保険料が暮らしを圧迫している実態の中で、安心して払える保険料の実現を求め、だれもがいつでも、どこでも、安心して医療が受けられるよう、下記事項を内容とする意見書を国に提出願いたい。

  1. 資格証明書発行の義務づけをやめること。
  2. 2.国民健康保険への国庫負担率を総医療費の45%に戻すこと。

[理由]

国民健康保険制度は、憲法25条に基づき発足した国の制度であり、国保法第1条には「社会保障と国民保健の向上に寄与する」と明記されている。しかし、自己責任、受益者負担を追求する構造改革の中で、形骸化が加速している。経済的理由で医療の保障から排除される人が多数生まれ、命さえ失う事態が広がっている。

滞納世帯が増加する背景には、高過ぎる国民健康保険料、非正規雇用者の増大などの新たな貧困層の拡大がある。国庫負担の大幅な削減が国保料の引き上げにつながり、払いたくても払えない状況を生み出した最大の要因である。さらに国保法改定で、市町村に対し資格証明書の発行を義務づけたことが資格証明書の増大につながった。

社会保障推進千葉県協議会が行った県内各自治体へのアンケート調査(08年6月)では、医療にかかる窓口で10割負担をしなければならない資格証明書が発行されている世帯の8割が、年所得200万円未満の世帯であることが明らかになった。

高過ぎる保険料、取り上げられる保険証、そして手おくれ死亡事件の発生、これらは、国民すべてが安心して医療を受けられるようにしようという国保の目的とは逆行するものである。

陳情第23号 はり・灸・マッサージ助成券に関する陳情 | 取り下げ承認(全)(H21.12.08) | 承=公共自耀市し新民緑

[願意]

はり・灸・マッサージ助成券を、以前の使用枚数である年間24枚、年齢65歳以上で使用条件制限なしに復帰を願いたい。

[理由]

私たちは鍼灸・マッサージを通し、各地域に根づいた施術を行い、医療の一分野を担ってきた。また近年は、医療費の負担が増加する中で、予防医療の分野がこれからの医療費の負担を軽減するとの視点で東洋医学の導入が注目され、特にはりや灸・マッサージが病気になる前の不定愁訴の施術に大変有効であると証明されている。そのことにより軽い病気で済むことが大いに医療費の軽減に結びつくものと考えられる。薬漬けの今の医療制度にも一考の価値があるものと思う。各地域の市民とのコミュニケーションとして、高齢者に対する大きな信頼を持っていることも大変有効であると思う。

その歴史は古く、代々先輩方より受け継がれている。介護に対しての造詣も深く、マッサージ師は機能訓練指導員としての資格もいただき、介護保険分野での活躍が期待されている。特に、寝たきりの方には訪問制度で大いに喜ばれ実績を上げている。特に身体機能の維持・改善ができ、介護費用の軽減になる。

市においては、そのような現状を考慮に入れていただき、助成券制度を10数年前に導入していただいた。この助成券制度により自費負担が減り、高齢者の健康増進、精神的なケア、日常生活のQOLを高め、身体と心のケアを行っていくことができた。

自費負担が減ることにより、はりやマッサージの効果が市民の皆様により一層浸透していくものと信頼していた。

助成券の枚数の半減を決定されたことは、我々業界の者や利用している市民の皆様が大変驚かされた。また、今年度においても、船橋市高齢者福祉サービス等検討委員会において、枚数の制限と使用条件の枠をはめていこうという協議がなされている。

ここに、再度年間24枚の助成券を復帰させていただきたく、陳情する。関係部署に対し、本陳情の趣旨が明確に反映するよう、強く期待する。

陳情第24号 現行保育制度に基づく保育施策拡充の意見書提出に関する陳情 | 不採択 | 採=共し民

[願意]

現行保育制度の堅持・拡充と、保育・学童保育・子育て支援予算の大幅増額を求める意見書を国に提出願いたい。(意見書案・略)

[理由]

国の公立保育所をつくらせないという方針のもと、老朽化などによる公立保育所の減少が進み、少子化の進行にもかかわらず、保育所に入れない待機児童は増加の一途をたどり、経済環境の悪化と相まって、子供を家に置いて働きに出ているという深刻な事態も広がっている。

国会では、私たちが提出した保育・学童保育・子育て支援施策の拡充と予算の大幅増額を求める請願が2006年以降、第165回臨時国会、第166回通常国会、第169回通常国会、第170回臨時国会において衆参両院で全会派一致で採択されており、保育・学童保育・子育て支援の拡充が国民の要求になっていることは明らかである。

しかし、国は財界主導の委員会などの議論を受け、社会保障審議会少子化対策特別部会で保育制度改革の議論を進め、本年2月24日に、直接契約・直接補助方式・保育水準の後退容認・保育料の応益負担など、現行保育制度を福祉からサービスへと根本的に転換させる第1次報告を提案した。

この提案が実施されると、保護者は受けられる保育時間が勤務状況などで制限され、保育内容も保育料に応じて多様化される。保護者は、定員超過入所をしても待機児があふれている中、市町村の入所調整もなく、保育所をみずから探して安定的な契約ができなければ仕事を続けることが困難になる。

保育所は子供の保育時間が個々に異なるため、効率的な子供の受け入れ調整や保育料の徴収、契約手続、苦情対応など事務量が大幅にふえる。保育所の収入は、保育実施時間に対応するため、保育者は子供の時間変動に対応することが求められ、時間パート的な勤務にならざるを得ない。これらのすべての影響を受けるのは子供である。保育内容は保護者の経済力に左右され、保育所では保育を受ける子供や保育者が目まぐるしく変わり、集団保育や一人一人の子供に対応した保育を受けることは困難である。これらのことが、子供の保育環境にとってよくないことは明らかであり、子供の発達と成長を保障するための制度としては、提案されている制度は不適切なものである。

現行保育制度は、保育所を子供によりよい環境を与えるところと位置づけ、保育の公的責任を明確にし、保育水準とそれを維持するための財源を明確にしている。少子化や子供が保育所に入れないので働けない、また子育てへの支援を求めている多くの国民に必要なことは、保育を金次第とする不安定な市場原理にゆだねることではなく、幾度にも及ぶ国会の全会派一致の意思に示されているように、現行保育制度を拡充し、安心して子育てをし、働くことを保障する以外にない。事は急を要する。

市民環境経済委員会

陳情第25号 馬込霊園第5次整備事業に係る道路建設計画撤回に関する陳情 | 不採択 | 採=共し

[願意]

馬込霊園第5次整備事業に係る道路建設計画について、金杉台団地内を通過するルートを検討対象から除外して検討願いたい。

[理由]

市は、馬込霊園第5次整備計画を進めるに当たり、車両による霊園への来場者の利便性のために金杉台団地を通過して駐車場へ出入りするというルートを計画している。既に団地居住者への影響を懸念した自治会では、この計画を撤回するよう市長への要望書を提出してきた。

ところが、平成21年第1回船橋市議会で、それまで継続審査とされていた「馬込霊園へのアクセス道路建設に関する陳情」が採択されたことを受けて、市の担当者は金杉台団地内を通過する道路計画が議会でも認められたかのような対応をし始めている。

私たちは、さきの採択された陳情が「金杉台団地内を通過するルートをつくれ」という内容であるとは理解していないし、市民が他の地域の市民の不利益を議会に求めるなどということはあり得ないものとも考える。

私たち団地居住者は、金杉台団地内を通過する霊園駐車場へのアクセス道路は居住者の日常生活に重大な影響があることから、この計画を断念し、他のルートあるいは他の手段を検討するよう求めるものである。

  1. 地図を見れば明白なとおり、金杉台団地内道路は、日本住宅公団(当時)が建設した団地内居住者のための道路であって、団地居住者の負担で建設し、通過交通を前提にした道路網とはなっていないもので、ここに通過交通の負荷をかけることには無理があること。
  2. 新京成バスが予測した結果でも、もし計画のような道路を建設した場合、駐車場に入庫する路上待機車両がおおむね35台を超えると、その最後尾は団地内道路にはみ出すことになり、そうなればバスの運行に支障が出ることにもなり、団地居住者の生活に支障が出ることになる。
  3. 団地周辺の宅地開発が進み、船橋駅までの所要時間が順調でも35分程度かかり、雨が降ったりして渋滞すると1時間もかかっている上に、この駐車場利用者が加わることで、渋滞が激化することが予測される。
  4. 団地内は事件、事故もなく静かな団地だが、それは1で示したとおり通過交通がない道路体系になっているからである。それが崩れると駐車場へのアクセス路は安全が保てなくなり、団地居住者の生活に支障を来すことは明白である。
  5. 市が計画している地域には湧水が見られ、貴重な自然環境が保たれているところでもあり、この保全を求める声も多い。

建設委員会

陳情第26号 山手工業地区の土地利用転換計画に関する陳情 | 不採択 | 採=共し民

[願意]

山手工業地区の土地利用転換計画に関し、よりよい計画推進のために、住民に開かれた組織の設置を検討願いたい。

[理由]

独立行政法人都市再生機構千葉地域支社による平成20年度土地利用転換計画策定業務委託の成果物は、一部の非開示部分を除き67ページに及ぶ大冊であり、当該地域の成り立ちから将来のあり方へわたるきめ細かな分析と、船橋市における上位計画等を敷衍した土地利用変換計画が示されており、おおむね納得できる成果品と評価する。

が、当該機構は、主に戦後(昭和20年以降)の我が国住宅政策に多大なかかわりを持った組織形態であり、そのことから総花的かつ予定調和的な報告書となった嫌いがある。同書41ページ(2-3)工業跡地の土地利用転換におけるまちづくり誘導事例。52ページ(2-4)補助事業手法について等の過去の成功事例との類似性が強過ぎる。当該地区はこれにとどまらず、本市の特性にふさわしい方針が求められている。

例えば、ニューヨークのセントラルパークのような広大な緑豊かな公園を配置するとか、国内において例の多い文教都市での教育・美術施設をまちづくりの主題にした独創性等に欠けている。また、37ページでは、町とかかわる大学誘致に触れているが、劣悪な立地条件を余儀なくされている市立高校の移転策を優先すべきではないか。また、本市には「海を活かしたまちづくり」等のすぐれた計画がある。

近年、地球規模での低炭素化社会の必要性が叫ばれている。本市は、近年においてエコシティ導入を検討した先進性もある。当該地域は、海老川水系を生かした緑豊かな水循環再生を取り戻す格好な立地条件にある。

なお、同報告書では、事業化に時間のかかる都市計画法による用途変更を避けて、地区計画による方法が示されているが、本市にとってかけがえのない地域であり、拙速を避けてよりよい可能性の追求と十分な検討の時間と場が必要である。これからのまちづくりには、行政と企業(地権者)と専門家の枠を超えた住民参加による、開かれた組織形態が必要不可欠と考える。

文教委員会

陳情第27号 市立体育施設の月曜開館・開園に関する陳情 | 採択送付(全) | 採=公共自耀市し新民緑

[願意]

体育施設の有効活用のため、市立体育施設の月曜開館・開園を行っていただきたい。

[理由]

市の体育施設は、毎週月曜日が休館・休園となっている。(月曜日が祝祭日に当たる場合あるいは行事開催日に当たる場合には、火曜日以降が休館・休園となる。)今年の場合、年間52日(年末年始の休館日及び休園日の7日間は含まれていない)休館・休園することになる。

この現状を近隣の市・区(浦安市・市川市・習志野市・千葉市・江戸川区)と比較すると、船橋市立体育施設は年間約35日から45日以上も休館・休園している。

総合体育館・武道センター等には多額の税金を投じて建設し、市が法典公園(グラスポ)を取得するに当たっては伊藤忠商事に巨額の資金を出していることは、周知のことである。

このように、多額の税金を投じている体育施設が、近隣の市・区と比較して年間約35日から45日以上も休館・休園となっていることは、貴重な市民の財産が休眠し、かつ市民の利益・便益をないがしろにしていることになる。

例えば、9月分のテニスコートの抽せん申し込み状況を例にとると、法典公園の9時から17時の時間帯では、13面に対して平日は平均71件の申し込みがあり、土曜・日曜では平均151件の申し込みが殺到する。(なお、法典公園では「シニア教室」が開催されているが、シニア層の方々は比較的時間に余裕があることから、利用が殺到しない15時以降に、この教室開催の許可を与えることが適切ではないかと解される。)さらに、運動公園についても、同じく9時から17時の時間帯の抽せん申し込み状況を見ると、屋外のコート5面に、平日は平均61件、土曜・日曜には平均135件の抽選申し込みが殺到している。(別紙添付資料に掲載)

このような現状にもかかわらず、年間52日も休館・休園することは、市民の体育施設利用の状況を看過したものである。

月曜日に体育施設を開館・開園することにより、体育施設の少ない本市としては、市民の利益を図り、利用者の立場に立った体育施設の管理運営をすることになる。

また、体育施設のメンテナンスを実施するには、市民の利用状況をよく把握して行う必要がある。

体育施設の月曜の開館・開園が実施されれば、その管理運営方法については、市職員による方法でも、他の方法でも構わない。公民館同様に、市職員による管理運営を月曜に行うことも可能ではないかと考える。もし、そのことに難しい事情がある場合には、別の方法も可能と解される。

ちなみに、近隣の市・区は、体育施設の公社化・民間委託・高齢者事業団(本市の「生きがい福祉事業団」に当たる事業団)の人材活用などで、体育施設の管理を行っている。

管理運営の手段の選択によっては、行政サービスを向上させることができ、かつ経費の節約も可能かと解される。

「スポーツ健康宣言都市」の看板を掲げている本市としては、市民の貴重な財産である体育施設を有効活用するために、ぜひ体育施設の月曜の開館・開園を実施して、開館・開園の日数増加を図ってくださるよう、陳情する次第である。

体育施設を利用する市民は、スポーツを行うことにより健康維持、仲間づくり、自己表現をし、かつスポーツの普及・振興を図っている。高齢化が進む中で健康維持を図ることは、医療費削減にも大きくつながる。