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発議案(議員提出議案)令和2年第3回定例会

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発議案第1号 新型コロナウイルス感染症に関わる医療体制の充実を千葉県に求める意見書

(提出者)金沢和子
(賛成者)神子そよ子、坂井洋介、松崎さち、岩井友子    


   新型コロナウイルスの感染拡大によって、各医療機関においては、新型コロナ患者受入れの有無にかかわらず、外来・入院患者ともに大幅に減少し、経営状況は著しく悪化している状況にある。
 今般、経営状況の悪化等により医療崩壊の危険性が高まっている多くの医療機関に対し、診療報酬上の様々な配慮や第2次補正予算における医療体制支援の交付金の拡充はあったが、感染の終息の見通しが困難な中にあっては、十分な支援と言えるか疑問である。
 また、各市町村においては、新型コロナ患者の発生数に違いがあり、一律な支援の実施では、新型コロナ患者が多数となっている自治体にとって、より深刻な事態となっている。
 よって、県内医療体制に責任を負う千葉県においては、各地域における医療体制を継続するために、下記の事項を実施するよう、強く要望する。

1. 保健所設置市である本市から、必要とする新型コロナ患者受入病床の確保の要請があった場合には、速やかに了承すること。要請があってから数週間にわたり回答を保留するような事態を繰り返さないこと。
2. 保健所設置市である本市が、市内の医療機関に新型コロナ患者の受入れなどの協力要請を行った場合、受入医療機関を重点医療機関として認定し、必要な財政措置を行うこと。
3. 新型コロナ患者受入れの有無にかかわらず、経営が困難な医療機関には、経営を支えるための財政支援を行うこと。 

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
船橋市議会   
(提出先)
千葉県知事
理由
 緊急を要するため。これが、この意見書案を提出する理由である。
 

発議案第2号   少人数学級の速やかな実施を求める意見書

(提出者)岩井友子
(賛成者)神子そよ子、坂井洋介、松崎さち、金沢和子  


  3月の一斉休校から年度をまたがり長期となった学校の休校は、子どもの学習に遅れと格差をもたらした。子どもたちは、かつてない不安を抱えて学校再開を迎えたが、夏休みの短縮や土曜授業など、授業の詰め込みや学校行事の大幅削減が行われ、子どもたちに新たなストレスをもたらしている。
 子どもたちの心身のケアをしっかり行いながら、学習の遅れや格差に対しては子ども一人一人に丁寧に教える手厚い教育こそ必要である。
 また、新型コロナウイルス感染症は、引き続き新たな感染の広がりを見せており、子どもが過ごす学校の感染症対策は急務である。感染防止のための「人との間隔は、できるだけ2メートル(最低1メートル)空ける」ことを基本とした「身体的距離の確保」を、「新しい生活様式」として呼びかけているが、40人学級では2メートルはおろか、1メートルの確保も不可能である。
 千葉県の小中学校学級編制基準は、小学校1・2・3年生は35人学級、4年生以上は38人学級で、中学1年生は35人学級、2・3年生は38人学級となっているが、「身体的距離の確保」は不可能であり、20人学級や30人学級といった抜本的な少人数学級の実施が求められる。
 全国知事会会長・全国市長会会長・全国町村会会長も、「今後予想される感染症の再拡大時にあっても必要な教育活動を継続して、子どもたちの学びを保障するためには、少人数学級により児童・生徒間の十分な距離を保つことができるよう教員の確保が是非とも必要である」として、少人数学級の実施を求めている。
 よって、政府においては、早急に30人学級、その後速やかに20人程度の学級への移行を実施するよう、強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
船橋市議会
(提出先)
内閣総理大臣、財務大臣、文部科学大臣
理由
 新型コロナウイルス感染症の感染防止のため学校での身体的距離を確保し、子どもの学びを保障するために少人数学級の実施が必要である。これが、この意見書案を提出する理由である。

発議案第3号 新型コロナウイルス感染症の影響に伴う地方財政の急激な悪化に対し地方税財源の確保を求める意見書

(提出者)渡辺賢次
(賛成者)鈴木いくお、神田廣栄、佐々木克敏、鈴木和美 


 新型コロナウイルス感染症が世界的に蔓延し、我が国は、戦後最大の経済危機に直面している。地域経済にも大きな影響が及び、本年度はもとより来年度においても、地方税・地方交付税など一般財源の激減が避け難くなっている。
 地方自治体では、医療介護、子育て、地域の防災・減災、雇用の確保など喫緊の財政需要への対応をはじめ、長期化する感染症対策にも迫られ、地方財政は巨額の財源不足を生じ、これまでにない厳しい状況に陥ることが予想される。
 よって、国会及び政府においては、令和3年度地方財政対策及び地方税制改正に向け、下記事項を確実に実現されるよう、強く要望する。

1. 地方の安定的な財政運営に必要な地方税、地方交付税などの一般財源総額を確保すること。その際、臨時財政対策債が累積することのないよう、発行額の縮減に努めるとともに、償還財源を確保すること。
2. 地方交付税については、引き続き財源保障機能と財源調整機能の両機能が適切に発揮できるよう総額を確保すること。
3. 令和2年度の地方税収が大幅に減収となることが予想されることから、思い切った減収補塡措置を講じるとともに、減収補塡債の対象となる税目についても、地方消費税を含め弾力的に対応すること。
4. 税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築に努めるとともに、国税・地方税の政策税制については、積極的な整理合理化を図り、新設・拡充・継続に当たっては、有効性・緊急性を厳格に判断すること。
5. とりわけ、固定資産税は、市町村の極めて重要な基幹税であり、制度の根幹に影響する見直しは、土地・家屋・償却資産を問わず、断じて行わないこと。さきの緊急経済対策として講じた特例措置は、臨時・異例の措置として、やむを得ないものであったが、本来国庫補助金などにより対応すべきものである。よって、今回限りの措置とし、期限の到来をもって確実に終了すること。
6. 事業所税は、都市の重要性が高まる中、都市環境の整備・改善に関する事業の費用に充てる目的税として、都市運営に欠かせない貴重な財源となっており、制度の根幹に影響する見直しは断じて行わないこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
船橋市議会
(提出先)
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、内閣官房長官、総務大臣、財務大臣、経済産業大臣、経済再生担当大臣、まち・ひと・しごと創生担当大臣
理由
 新型コロナウイルス感染症が世界的に蔓延し、我が国は、戦後最大の経済危機に直面している。地域経済にも大きな影響が及び、地方税・地方交付税の大幅な減収等により、今後の地方財政は巨額の財源不足を生じ、これまでにない厳しいものになることが予想される。地域の実情に応じた行政サービスを安定的に提供するため、地方税・地方交付税等の一般財源総額の確保を強く国に求めていく必要がある。これが、この意見書案を提出する理由である。