地域福祉計画策定の背景

更新日:平成28(2016)年2月21日(日曜日)

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地域福祉って何だろう?

平成12年に半世紀ぶりに改正施行された社会福祉法では、「地域福祉」という考えが明確に打ち出されましたが、「福祉」ならともかく「地域福祉」となると「よくわからない」という方が多いのではないでしょうか。
「地域福祉」には様々な概念が含まれており、一言で表現することは大変難しいのですが、これまでの国や地方自治体が行ってきた「措置による福祉」に対して、「地域の助け合いによる福祉」という意味合いが濃く含まれています。
福祉施策の成り立ちを時系列的に見てみると、福祉サービスが地域とは無関係に隔離された方法、例えば特別養護老人ホームへの入所等で提供される時期(ケア・アウト・オブ・ザ・コミュニティ)から、主に行政による在宅サービスが開始され、不十分とはいえ住み慣れた地域での生活 が可能となる時期(ケア・イン・ザ・コミュニティ)を経て、行政による制度的な福祉(フォーマルケア)に加えて、NPOやボランティア団体等の市民組織による福祉(インフォーマルケア)が有機的に結合して自立生活を支える時期(ケア・バイ・ザ・コミュニティ)へと進んでいくように分類することができますが、社会福祉法に言う「地域福祉」とは、このケア・バイ・ザ・コミュニティが意図されています。
もちろん、住み慣れた地域で最後まで暮らしていける社会を誰もが望んでいますが、一人一人異なる事情にマッチしたきめ細かな支援を実現し、そうした環境を具現化していくためには、全市的・一律的な行政の提供する福祉サービスだけでなく、地域における助け合いの仕組みが必要となります。
社会福祉法第107条に規定されている「地域福祉計画」とは、「行政と地域住民が協働して、すべての市民が生涯を通して生き生きと、自分らしく、安心して暮らせる地域づくりを進める」ための計画ということになります。


福祉政策の成り立ち

社会福祉法改正の背景

社会福祉法が改正される前の社会福祉事業法における福祉施策は、高齢者、障害者、子育てといった対象者別に考えられており、各施策は、それぞれゴールドプラン、障害者プラン、エンゼルプランというように別々の計画に基づき実施されていました。

対象者別の福祉施策

高齢者福祉 ゴールドプラン H6年12月

障害者施策 障害者プラン H7年12月

子育て支援 エンゼルプラン H6年12月

しかしながら、核家族化や少子・高齢化の進展によって、必要とされる福祉サービスの量及びニーズが、急速に増大しています。
一方、これまで福祉サービスの主要な担い手であった行政は、長引く不況の中で財源が逼迫しており、そうしたニーズの全てに対応することは難しい状況となっています。
また、価値観の多様化に伴い、全市的・一律的な行政の福祉サービスでは、充足することが難しいニーズも生まれてきています。
こうした状況に対応するため、国は、社会福祉基礎構造改革を打ち出し、対象者別の福祉施策から横断的な福祉施策への転換を進めることになりました。

社会福祉基礎構造改革

  1. サービスの利用者と提供者の対等な関係の確立
  2. 個人の多様な需要への地域における総合的支援
  3. 幅広い需要に応える多様な供給主体の参入促進
  4. 信頼と納得が得られるサービスの質と効率性の向上
  5. 情報公開等による事業運営の透明性の確保
  6. 増大する費用の公平かつ公正な負担
  7. 住民の積極的な参加による福祉の文化の創造

この社会福祉基礎構造改革の流れの中で、平成12年に改正された社会福祉法には、「措置から契約(利用)へ」という福祉のあり方の根本的な転換が示されるとともに、地域福祉の推進という考え方が明確化され、地域福祉計画(市町村)、地域福祉支援計画(都道府県)の策定が規定されました。
また、社会福祉協議会が「地域福祉の推進を目的とする団体」として位置づけられた他、福祉サービスの利用者の権利擁護や苦情解決の仕組みづくりも盛り込まれています。

船橋市の将来はどうなる?

船橋市は、昭和30年代後半から昭和50年代初めまで、ピーク時には1年間に2万人も市民が増えるという大変な人口急増を経験しており、現在では、全国で19番目の人口を擁する大都市となりましたが、反面、これからは急速に高齢化が進むものと予測されており、人口のピークを迎える平成19年から、平成29年までの10年の間に、総人口では約22,000人の減少が予測されている中で、14歳以下の年少人口が約16,000人減る一方、65歳以上の老年人口は35,000人を超える伸びを示すことが予想されています。
同時に、15歳から64歳までの生産年齢人口も急速に減少することとなるため、市民の労働環境にも大きな影響を及ぼすものと考えられます。
少子・高齢化は本市だけの問題ではなく、そう遠くない将来には、全国的に労働力不足が顕在化し、従来のように限定された正社員が長時間労働する社会ではなく、多くの人が自分の都合の良い時間に労働する社会へと変化していくものと予測されます。
また、年金制度のように、世代間の助け合いを基礎として構築されている社会保障制度は大きな打撃を受けることは間違いなく、保険料の税金化や自分の年金を自分で積む制度といった抜本的な改革に早急に取り組むことが必要となっており、特に、東京のベットタウンとしてサラリーマン世帯が多い船橋市では、厚生年金の給付水準の変化が、市内の経済や福祉のあり方にマイナスの影響を与えることが懸念されています。
さらに、国や地方自治体の財政は、平成15年度末には国・地方を合わせた長期債務残高が686兆円に達する見込みであり、非常に厳しい状況となっています。
船橋市においても、民生費の伸びは著しいものがあり、今後、ますます増加するものと予想される福祉サービス需要の全てに対応していくことは難しくなっており、市民相互の助け合いやNPO・ボランティア団体等が提供するインフォーマルケアの重要性がますます高まることになります。
 

人口増加率年表
区分 年少人口(14歳以下) 生産年齢人口(15歳~64歳) 老年人口(65歳以上) 合計 世帯数
昭和55年 127,725人 327,659人 23,742人 479,439人 155,372世帯
昭和60年 115,171人 361,452人 30,329人 506,966人 166,803世帯
平成2年 92,939人 400,066人 38,717人 533,270人 187,841世帯
平成7年 77,323人 411,806人 50,554人 540,817人 203,510世帯
平成12年 73,692人 406,000人 69,290人 550,074人 216,155世帯
平成14年 75,203人 405,831人 78,921人 559,955人 225,346世帯
平成19年 76,134人 383,641人 101,751人 561,526人 237,523世帯
平成24年 69,849人 362,451人 121,490人 553,790人 240,743世帯
平成29年 59,494人 342,606人 137,379人 539,479人 240,109世帯
平成34年 50,257人 333,975人 136,293人 520,525人 236,037世帯
平成39年 47,452人 318,239人 132,396人 498,087人 228,488世帯

人口・世帯数推移のグラフ歳入の推移
歳出の推移民生費の推移
(注)H11~H13は決算額、H14・H15年度は当初予算額で作成

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〒273-0011千葉県船橋市湊町2-10-18

受付時間:午前9時から午後5時まで 休業日:土曜日・日曜日・祝休日・12月29日から1月3日

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