第7回海を活かしたまちづくり推進協議会 議事録

更新日:令和6(2024)年3月15日(金曜日)

ページID:P001983

開催日時

平成14年1月30日(水曜日)午後2時~4時

場所

船橋市消防指令センター402会議室

会長

私ども、この協議会で三番瀬問題をどうこうというのは荷が重いと思います。まちづくりと三番瀬というものが大きく異なる。それからもっと大きい範囲で東京湾全体の研究会があります。その中で船橋のまちづくりを総合計画に基づいて、そのプランの中に一つ「海を活かしたまちづくり」を入れていきたいと思います。本日、計画案の初案と申しましょうか、2月の計画案のために詰めていきたいと思います。

M委員

皆様のお手元にあります議事次第1「海を活かしたまちづくり基本計画(案)」について、そして、その他として入っているのが基本構想であります。先ず最初の資料は「海を活かしたまちづくり」基本構想、基本計画というのがございます。まず最初に資料「海を活かしたまちづくり基本計画(案)」というのがございます。今まで皆様方に推進協議会ならびに実行委員会の方でいろいろと皆様方にご提案、また課題や問題を指摘していただきました。それらを基に 日本大学理工学研究所という立場でまとめたものが基本計画(案)となってみな様のお手元にあります。最初に序文というのがございます。これを読まさせていただきます。
船橋市総合計画では、まちづくりの基本理念を「生き生きとしたふれあいの都市・ふなばし」と定めています。基本構想では将来の都市像を以下のように設定し、これをもとに基本計画が策定されています。(1) (2) (3) (4) (5) (6)と。また、基本計画では将来の都市像に沿って具体的な施策の体系を定めています。各施策の体系には様々な施策の方向や主要事業が示されています。海を活かしたまちづくりは、基本計画の第5章「都市の活力を生み発展し続けるまち」の第2節「海を活かした魅力あるまちづくり」の施策として「魅力あるベイエリアの創出」として位置づけられています。さらに、本計画には第5章のみならず、随所に多様な視点で海を活かすための考え方が示されています。
これからのまちづくり計画には、そこに住む市民の意見やアイデアを引き出し、市民が自らまちづくりに参加して自分たちのまちをつくるという場づくりが必要です。このような考え方に基づき、平成12年度には、市民・地元自治会・商店会・地元企業・その他団体など63人からなる「海を活かしたまちづくりの懇談会」を設立して、まちづくりに対する視点・提言を頂き、また、平成13年度には「海を活かしたまちづくり推進協議会」を設立して、懇談会での視点・提言、市民意識調査などを基に、海を活かしたまちづくり基本構想、基本計画の策定を行いました。
これらが本日の課題となります。その下に自然共生型流域圏・都市の再生イニシアチブを基に本日対応を決めていきます。これは皆様方のご意見を伺ったうえで、最近の国の一つの研究テーマとしてこういうテーマが上がっておりますので、この辺も含めて進めていきたいと思います。一応「海を活かしたまちづくり基本構想(案)」、これはすでに皆様方のご意見を頂いて、推進協議会におきましても同意をいただいています。「海を活かしたまちづくり宣言」までは前々回に決定されたものです。これについては特別お読みしませんが、すでに皆様方にはご認識があると思います。
その次のページですが、基本計画の役割、私達がつくる基本計画はどういうものなのか、ということについてご説明させていただきたいと思います。
基本計画は、基本構想の実現のための基本的な施策を体系的に定めるもので、「海を活かしたまちづくり推進協議会」の討議を踏まえて作成します。これは作成しますという進行形になります。海を活かしたまちづくり基本構想の役割は、船橋市の将来を担う子供たちのために、豊かで潤いのある質の高い生活をすごせるように総合的かつ計画的に進めていくためのものです。
全体コンセプト、本日これをご審議賜りたいのですが、内容についてここからご説明いたします。
基本理念に示した新時代をひらく創造性と意欲にあふれたまちづくりを目指し、みなとまちという独特な魅力をもつふなばしにおいて、市民の声をいかし、海を媒介とした独自の海を活かしたまちづくりを行うために、基本計画のイメージを具体的に表現する言葉を提案となります。
まったく新しい言葉ですが理工学研究所からの提案となります。ワイズ・ポートタウンふなばしという言葉で表現されます。ということは、知恵のみなとまち・ふなばしという意味です。市民、企業、大学、行政、NPOの知恵を結集して、21世紀にはばたく新しいみなとまちづくりを提案するものです。
この言葉の中には基本構想に示した5つの基本方針がこめられています。また、地球環境問題、東京湾水質・底質浄化、三番瀬のラムサール条約への登録などに取り組む前向きの姿勢、海っぺりの地域の将来性(経済性、環境性、快適性、利便性、保険性)を考慮した理想的なまちづくりのあり方をワイズ(知恵)という言葉で表しています。さらに、ポートタウンは埋立て工業港として位置づけられたこれまでのイメージから、みなとまちを市民の手に取り戻そうという願いが込められています。
三番目です。これをもとにこの対象地域、それからどういうイメージでまちづくりをおこなうのか、その言葉が全体コンセプトというものです。具体的に基本構想を進めるにあたって、全体を一つという捉え方はなかなかむずかしいものですから、以前からお話していた地域ごとに、その特徴を把握しながら、今後のあり方について検討するということでゾーニングという言葉を使います。
海を活かしたまちづくりの対象範囲はJR総武線から海までの南側の地域です。また、船橋港の水質や底質の悪化原因が海老川に起因することから、海老川調節池から海までの流域圏一体を対象地に含めています。
ゾーニングにあたっては、船橋の歴史的特徴とまちの機能的側面や空間的一体感、地理学的な観点から大きく以下のような6つの空間に分けて考えます。
(1)海老川流域ゾーン、これは海老川調節池から船橋港までです。
(2)中心市街地ゾーン、JR船橋駅南側地域で国道14号線までの範囲をいいます。
(3)船橋港ゾーン、これは四つの道路および海面・水面から囲まれた利用空間をいいます。
(4)潮見町・日の出ゾーン、具体的な計画では潮見地区と日の出地区に分けて考えます。
(5)若松・高瀬ゾーン、これも体的も計画では若松地区と高瀬地区に分けて考えます。
(6)三番瀬ゾーン、船橋海浜公園を含む地先沿岸海域です。
申し訳ございませんが、前のページのこれを絵とずれておりまして、ワイズポートタウンふなばしの概念図が書かれております。皆で考え、提案し、実行しようということで、市民参加、企業の理解と参加、行政との協力、みんなで協力しあっていこうということをしよう。テーマは「ワイズポートタウンふなばし」ということで生活、文化、環境、交通、経済を考慮します。やはり、経済は非常に重要であります。やはり経済も活き活き。環境も汚染されていますし。三番瀬問題もございますので、あわせて市民活き活きということで方向性を見だそうというのがワイズポートタウンふなばしのコンセプトです。
それで具体的地域の基本計画ですが、基本的には前回まで皆様のご提案、それから昨年度の懇談会、さらにヤングボードがつくった報告書。それらを総合的に整理して現状と課題をまとめてあります。時間もありませんので、皆さんのご意見が重要だと思いますのでここでは基本方針、施策の方向について各ゾーン毎にご説明させていただきたいと思います。
海老川地域ですが、<基本方針>は本市中心市街地中心部を流れる海老川を活用して楽しさ・憩い・豊かさ・充実感をあじわえる仕掛けをつくるというのを基本方針とします。
<施策の方向>
(1)上流部から河口までの連続性の確保。これはアクセスビリティといいますが、散歩などをして、確実にそういうところまで海辺まで行けるような歩道など整備しましょうという概念です。
(2)公園や緑地の増設。前々回、資料でご説明した船橋は全体的に公園緑地面積が少ない。特に中心市街地はそういう問題があります。そういう定義をしていこういうことです。
(3)河岸における植栽の充実。
(4)賑わいのある“川っぺり”の創出。
(5)川から海への交通アクセスの整備。
こういうものが施策の方向です。
主要事業 <交通>
○海老川を小さな船が運航できる工夫をする。
○海老川について緑地斜面にし、金杉地区は歩道の充実を図る。
主要事業<産業>
○自然浄化や人による浄化を検討し、実行する場を設け、水のことを学べる施設とする。
主要事業<自然>
○海老川を浚渫する。上流河川の水質改善に向け、里山の保全をする。
○調節池や溜池での自然浄化だけではなく、回遊を含めて、流れからの浄化も試みる。
○アオサやヘドロの利用や処理対策を促進する。
○コンクリート護岸を自然護岸にする。
○ヘドロが溜まることを大学等の研究機関で実証し、県・国に申し入れる。
○川のビオトープ化の促進。
主要事業<観光>
○海老川をボート、カヌー等で下れるような名所とする。
○海老川沿いの桜並木と調節池を桜の名所にする。
主要事業<設備・整備>
○海老川を活かすために、海老川調節池や区画整理との整合を図るとともに、緑道、公園、休憩所を連続して整備することにより、茶店や店舗が立地可能な環境整備をする。
○金杉ビオトープ計画地、海老川上流地区特定土地区画整理事業、海老川調節池との連携調整を図る。
○高齢者にも利用できるようなあづま屋式の休憩所を作る。
○河口部にヘドロ溜まりをつくり、海への流入を防ぐと同時にその回収を促進する。
○海老川水循環再生事業を促進する。
主要事業<その他>
○ヘドロ問題に住民が声を上げ、国・県を動かす
中心市街地ゾーン
<基本方針>
船橋市の中心市街地の再生を目指し、豊かな市民生活や商店街の活性化・魅力化に向けた取り組みを行う。
露天の貝売り商に象徴される船橋らしい特長のある取り組みを行う。海まで歩ける・歩きやすい・歩きたくなる道を整備する。特に商店街は歩行者専用道路としてショッピングモール化を図る。商店街の空き店舗を活用する。
また、本町中心市街地から漁港に至る地区は、船橋の歴史を感じさせる地区である。この漁師町・宿場町の面影を利用して景観を整備し、この地域を歴史・文化の継承の地として発展させる。漁業文化を身近に感じる、にぎわいのある場所として整備を行う。漁協・周辺企業、そして市民との連携を大切にする。
<施策の方向>
(1)中心市街地の活性化
(2)特徴的街並み(御殿通り・本町通り等)の保存・再生。
(3)ポケットパークの整備。
(4)船橋市の歴史的遺産でもある寺町の保存・修景の発展。
(5)臨海部への交通アクセスの整備。
(6)絶滅危惧的な路地裏の保存・活性化。今、非常に東京でも数少ない地域ですので、こういう表現で印象深く表現しています。
(7)安全・安心なまちの創出の為の人と車の分離化。
主要事業<交通>
○時間帯により規則を設け市街地への自動車流入を制限する。
○交通ジャンクションのサイン計画。
○朝市などの青空商店を船橋の顔の一つとして位置づける。
○船橋駅と漁港をLRT、これはチンチン電車ということで、非常に簡便な電車を通したらよいという提案です。LRTで結び、港湾部・海辺への市民の誘導と回遊効果による商店街の活性化を図る。
○海老川を伝って海及び海老川調節池に出られるようにする。
○南北道路の必要性。
○トランジットモールの形成。トランジットモールとは時間帯によって、例えば、午前中は商店街の方々の荷物運搬等に使い、午後は一切シャットアウトし、また、夕方の8時以   降は一般の車をいれる。あるいはパブリック、いわゆるバスとかタクシーは入ってもいいけれども一般の車は入れない、ということを考えたトランジットモールを形成したらどうかという提案です。
主要事業<産業>
○船橋駅南口再開発事業にあわせて海の雰囲気を伝える明るい玄関口づくりを推進する。
○中心市街地の活性化
雑居性と動き易さを活かした界わい性のある整備、空き店舗の活用と連続化(趣味の個展などが開催できる“街角オアシス”の設置)、ショッピングモールの設置、福祉型   店舗の導入を促進する。
○まちづくり会社の設立
まちをコーディネイトする会社を設立する。株式会社、または中心市街地活性化法によるTMOなどを検討する。
○イベントの開催と定着化
市民の企画・運営によって人が集い交流する仕組みを手がける(定期的マーケットの開催や、ストリートプレイヤー等への発表の場の提供、スタンプラリー)。
○漁協と商店街等といった各業種間の連携を大切にする。
○ポケットパーク、オアシスの利用(シャッターに海のイメージの絵を描く)を図る。
主要事業<自然>
○不法係留船の整理・撤去、荷捌き場や倉庫を統一感のある景観となるように改良する。
主要事業<観光>
○山口横町近辺には商店街・文化財等があり、スポット公園をいかしながら下町風情を活かす。
○地域づくり観光の推進
船橋に残っている歴史性高い建築物を移築・再活用したり、日本民家を建設して「文化村」をつくる(水産物・みやげコーナー、喫茶店等)。
○回遊性の出来る要素として古い民家を活かす。水辺に歩くポイントを設置する。
○海の守り神である大神宮の行事と豊かな海の幸とを組み合わせて、楽しみながら歴史・文化を知るきっかけをつくる(水神祭・相撲大会のイベント化、いわし・のりなどの料理店・即売店設置、収穫祭などを新たに企画したらどうかということ。
○港の存在感を表現するものとして、「イルミネーションポート」を演出する。その場合“環境港湾”にふさわしく、ソーラーパネル等の自然エネルギーを活用する。これは船橋港の中で噴水などを使ってそれと連携しながら、まちの中に、そういうものをもってきたらどうかということです。
○船橋駅南口に海の幸水揚げ・イベント情報などの表示を設置するとともに、貝や野菜の露天市を営むことができるスペースを確保する。
主要事業<設備・整備>
○電線地中化、街路樹・街灯・ベンチの整備、舗装もきれいで楽しく歩きやすいものにする。
○船橋駅を降りて海のにおいのするまちをつくる(サイン・木陰・トイレ・ベンチ・ストリートファニチャーなど)。
○商店街の電柱の撤去・看板の撤去をする。
○風の道は電車道や海老川などを通じて南北に風が渡る。駐車場の床にブロックと芝生を利用するなど、環境にやさしい商店街にする。
○JR船橋駅南口再開発事業は、海の匂いがするように、デッキを桟橋のデザインにしたり、歩道や道案内などにして海へ導く。
○街なか再整備として、海をコンセプトにした街なかの再整備を推進する。
○大神宮から京成大神宮までの街並みを門前町風に改良する。
○市街地再開発事業を検討し、老朽化した建物の密集化を改め、防災と緑被率を高めるために、敷地の共同利用・建物の不燃化・高層化により災害に強いまちをつくる。
○海釣りスポット的なものを作り出す(近くの公園などに「釣り好きの情報交換場」みたいなものを作る。週末に定期的に出店として出るのも面白い)。
○海の案内板の設置を推進する(市民が海がある事を知らないために)。ぜひこういう案内板をつくりたいとおもいます。
主要事業<その他>
○市街地再開発事業を検討し、老朽化した建物の密集化を改め、防災と緑被率を高めるために、敷地の共同利用・建物の不燃化・高層化により災害に強いまちをつくる。
下の地図はさまざまな土地利用の現況、それから中心市街地の計画として、ちょっと事例が悪いのですが、これ右は刀みたいな物が出ていますが、歴史を重要視して船橋大神宮、寺町なども総合的に考えてみましょうとして空間として中心市街地を考えました。
船橋港ゾーン
<基本方針>
本地区は、船橋駅から三番瀬の中間地であり地理的条件に恵まれており、海を活かしたまちづくり推進事業の拠点地区として位置づける。
環境・観光の拠点地として再整備をして、海や港が持っているイメージを引き出し活用するために、日の出第2荷捌き場周辺に集中的な再整備を施す。船橋港親水公園の対岸部の日の出地区にも市民が海に親しめるような場所を設置し、船橋港入口付近の全体的な統一感を図る。また、海沿いに人を呼び込むようにし、臨海部の有効利用を図る。
<施策の方向>
(1)流空間としてのインナーハーバーを創出する(海と陸との結節点と位置付けます)。
(2)マリーナの設置。これは不法係留対策として、日の出の水域と一体的に考えながら人々が利用できるマリーナを設置するものです。
(3)漁師町船橋としての復興整備。
(4)環境観光港湾として国際交流施設の整備。
(5)緑化ベルト地帯として連続性のある植栽整備。
(6)ビューポイントとしての空間創出。
主要事業<交通>
○国道357号線の歩道の改良にあわせて、親水公園と漁港部を結ぶアクセス路の整備、およびLRT軌道を整備する。
○コミュニティバス、観光バス、LRT等のターミナルを整備し、集客性を高める。
○湊中学北側水路を親水性のある公園整備と船橋港まで運河を通す。
○ハーバーを周遊する遊歩道(ららぽーととの連携を図る橋梁を高速道路側の方に設置する)。
○船の出入りのための浮き桟橋施設を設置する。
○船橋港から三番瀬までの海上アクセスを整備する。
○マリンロード構想への参加と併せて船橋版海の回廊構想の推進。
マリンポート構想とは現在、国が海上保安庁、国土交通省、水産庁とあわせて、東京湾全体の海のネットワークをつくろうとする計画です。
主要事業<産業>
○フィッシャーマンズワーフの建設。
○ららぽーとの帰りに寄れる魚介類・野菜の市をつくる。
○港湾の中に漁港が存在し、様々な海のビジネス展開が拠点的に展開でき、環境と調和した環境ビジネスとして観光ができる利点をいかし、観光港湾的・教育港湾的な位置づけをする。
○生物などがどう生き続けていけるのかをテーマにする東京湾博物館をつくる。
○世界クラフトショップをつくる。
○東京湾博物館の設置  同じような物ですがちょっと違いますが。内容と建物の違いです。
○都市再生特別措置法制定にともなう特別地区指定を前提とし、市街地再開発事業を検討する。
○「道の駅」には、水産物を買ったり食べたりできるレストランなど海や漁業を市民が感じられる施設を整備する。つまり、船橋港の漁港の所に、国土交通省、県にお願いをして道の駅をつくったらどうかとということ。
主要事業<自然>
○船橋のシンボルと水質浄化のために、船橋港に噴水を上げる。これはイルミネーションなどと関連すれば素晴らしいものです。夜でも部分的に色のついた光をあてる若者が集う感覚で。流れる水により水質も浄化される。
○海老川河口部に水質浄化機能を有する施設を設置する。これは礫間接触といいまして川床に生物が沢山生息して流れる水を浄化しようとする技術的テーマです。
主要事業<観光>
○花火大会・パラソル露天市場などのイベント開催する。
○花火大会のようなイベントを地域住民・企業・商店街・JC等の手で行う。
○日の出第2荷捌き場付近に東京湾で捕れた魚の市場、シーフードレストランや住民が使えるような日用品売り場を設置をする。
○三番瀬と関連する環境教育を行うに際しての宿泊施設を設置する。
○東京湾に近い土地柄を利用して、漁船とヨットによるすばらしい景観と新しい文化を創出する。
○市民・企業の協力で東京湾船橋博覧会を開催する。
○海の行事である水神祭、湊町の祭り、花火大会を市民のまつりにする。
主要事業<設備・整備>
○日の出第2荷捌き場の再整備と隣接民間利用地の再開発を促進する。
○歩いて行ける名所・旧跡を見ながら歩く高齢社会を踏まえた道をつくり、休憩できるポケットパークを設置する。これは、高齢になっても元気で快適に散歩できる空間をつくっていきましょうということ。
○寝たきりにしない高齢者の遊び場(男女を問わず)交流できる場を整備します。これは2番目の歩いていける名所とほぼ同じような意味合いで、元気なお年よりが活き活きと生活できる空間をこの船橋港ゾーンに整備していこうということ。
○マリーナ整備(ボート、観光船の船着場)を推進する。
○港湾の環境をよくするエコポート事業により環境整備をする。これも国が行っている港湾の再開発事業で、海をきれいにしようという事業です。
○ハーバーを交通、宿泊などアメニティ性をもった場所として整備する。
○護岸のデザイン化(海をモチーフにした絵やアニメのキャラクター、暗くなると浮かび上がる特殊な加工を施したムーディなペイント等)を図る。すでに、これはJ委員などがやられていたものです。
○“道の駅”の性格上、滞在型の憩いの施設を設ける。
○留学生会館を整備し国際的なまちを目指す。
○浜町船溜まりは堤防の整備、不法係留船を撤去して美しく再生する。
○港の景観が昼夜楽しめるよう街路樹の植栽や安全柵や街灯を整備する。
主要事業<その他>
○学校や地域を拠点にして海に親しむ機会をつくる。 最近、地方の小中学校、高等学校などの修学旅行が歴史的文化まちを訪れるのでなくて、逆に都会の子は海岸に行ったり、漁港に行ったり、里山に行ったり、地方で楽しむ。そういうことがここでできればという考え。
○船舶操縦、マリンスポーツ等を何らかの形で活かし、地域からの発言が尊重されるシステムの端緒とする。
○船橋港を環境教育の拠点とし、子供達の教育の場として、ここを千葉県全体の海の環境教育の港とする。
○これからの総合的学習のなかで、国際的な交流センターとしての学校の位置づけ、再構築、港を全世界環境教育の拠点とする。海の環境にかかわる国際シンポジュームを小学校や中学校の既存の再整備の中でおこない、国際化へ向けて、子供達が外国の人の案内や手伝いをして、海の環境についての国際会議は船橋の小・中学校でやるという工夫をする。
○ニューヨークのsoho、バンクーバー、グランビルアイランドの様にアーティストが集まる場所をつくる。
潮見・日の出ゾーン
<基本方針>
潮見ゾーンでは現在の産業構造の変質が予想される為、自然型の再生と環境教育を取り込んだ展開を行う。さらに市民の憩いの場となる親水性に富んだ公園を整備する。また海浜公園の有効利用や、三番瀬の保全を促進し、市民が身近に船橋の海を感じられるようなエコゾーンを創出していく。さらに現況の交通アクセスの悪さを、新交通網の確立や幹線道路の整備によって解消する。
日の出ゾーンは環境・観光港湾としての船橋港の資質を活かし、海や港をバックアップするゾーンとして位置づける。将来像としては運河の開削を含め、国際会議等開催時の余暇時間利用のための運河コリドールとして展開する。また船橋港に国際交流施設等が設置された場合、現在の工場・倉庫群を活用し、商業施設の集積およびクラフト産業の展開を図る。
<施策の方向>潮見ゾーン。
(1)交通アクセスの改善を図る。
(2)海浜公園の市民利用の活性化を図る。
(3)海の環境教育発信拠点として整備する。
<施策の方向>日の出ゾーン
(1)水路を活用した景観整備や水上交通などのウォーターフロントの創出。
(2)運河を開削し、水質浄化を目指した水循環を促進する。
(3)水路に親水性をもたせ、商業施設の集積を促進する。
主要事業、これは2つに分けて書いてありませんが、全体的にまとめたものです。
主要事業<交通>
○西船橋と潮見を結ぶシャトルバスの運行。
○水上バスの運行や遊歩道の設置。特に、西船橋方面からの海浜公園までの道路や二俣川沿いを緑豊かで海をイメージできるよう意匠化された回遊道・サイクリングロード、遊歩道を整備して、市民のレクリエーションコストを下げる。
○船橋港~湾岸散歩道~海浜公園を楽しみながら歩ける遊歩道を設置して、市街地と潮見町地区との回遊性を図る。
○日の出から潮見町地区への交通アクセスを橋梁を含めて検討する。船橋駅~道の駅みなと船橋宿~湾岸散歩道間のひと・ものの円滑な流れを創出する。
○海浜公園そばの公共埠頭に新たな海上バスの発着場を作り、海老川(船橋駅)~道の駅 みなと船橋宿~海浜公園を遊覧をルートとして整備する。
○護岸の改修時に企業の協力を得ながら、臨海部各地区を結ぶ車道や市民が楽しみながら歩ける遊歩道を海岸沿いに設け、新たな散策ルートを設立する。
<産業>
○企業岸壁の開放
市民と企業の協働による企業岸壁の開放と回遊ルートの創出。
○エコ産業の誘致
エコシティにふさわしい次世代産業の誘致を行う。
○ITコンピューターで世界の水産物が先物取引の拠点にする。
○環境・観光港湾が一つの指標テーマであり、人間と産業との繋がり・連携、産業構造を考えながら都市機能の環境整備を図る。
○海の汚染や生物の希少化・減少化で文部省のいう環境教育プラス総合教育の拠点として港を利用する。
○工業地域のなかで企業と市民が共生する自然で豊かな環境、海とふれあいの場、自然を体験できる場としての企業の協力を得る。
○潮見町、栄町、日の出、西浦一帯の工業地帯について港の将来利用に合わせた土地利用の規模の見直しをする。
○マリーナを整備し、プレジャーボートの不法係留船の撤去を図る。そして、マリンスポーツの基地として整備する。(講座開講、体験の場提供、親子で楽しめる空間)
○浜田橋下の橋詰め公園を起点に親水性に富んだ回遊路を設け、日の出水路沿いを質の高いアメニティゾーンとして創出する。
主要事業<自然>
○河川などの緑化に努める。
○海浜にあった植物を植える。
○岸壁を駆け上がりにしてハゼがつれるとか、もう少し幅の広い楽しみのある公園にする。
主要事業<観光>
○物流のIT化という単にものを移動させるだけでなく、物流港湾プラス観光港湾として、人を入れて安全性・快適性を高める。また、商業取引が情報産業として発展していく可能性があり、観光として情報産業の立地の可能性を探る。
○船橋港地域の環境観光港湾という位置づけからバックヤードである潮見・日の出地域を国際クラフトゾーンとしてアトリエなどの誘致を図る。
○環境観光港湾という視点から、水路を軸とした国際会議等終了後の余暇時間利用のための機能整備を図る。
○温泉掘削の検討を行う。
○海の曲線を織り込み、港湾部は相互から対岸が見えることを活かして、向こうの景色を鑑賞できるように工夫する。
この地域の観光のイメージとしてはベニスの水路のまちをここに形成していったらどうかというような考え方。それからアメリカのサンアントニオという河川のまちがあります。商業的に非常に観光誘致に成功たまちです。こういうところを参考にしたらどうかというこうことです。
主要事業<設備・整備>
○殺伐とした産業的な景観とならないよう東京湾の景観が楽しめるようなウォーターフロントとの共生を図る。
○三番瀬の自然と都市的な機能が融合・共生するよう、屋上・壁面の緑化、街路樹の植樹、遊休地の公園緑地的活用を積極的に推進する。ここでは土地利用現況図を書いていますが、将来としては日の出地区全体に先程のようなことをするためには、現在の工業用地、一部準工、一部住居になっていますけれども、これを総合的に見直して全体的に準工、なんでもできるような空間に準工業地域に見直したらどうかという提案も考えています。
若松・高瀬ゾーン
<基本方針>
ららぽーとやザウスなどの集客施設や若松公園、工場見学施設などを活かしながら港との連携を図ることで、新しいアミューズ地区の形成を図る。また、統一感のある機能的で活気あふれたゾーンとして再開発する。
公共施設を南船橋駅前に移設・集約する。県ではかなりこれを考えられている。海に接する開放感のある場所であるが、土地利用形態に問題があるため、海を望めるような公園や遊歩道を設置する。
<施策の方向>
(1)都市再生に対応する、船橋エンターテイメントゾーンとして整備する。
(2)若松地域はインターチェンジ設置にあわせて東京の第3副都心的なレクテックシティー(レクリエーションとテクノロジーを融合させた造語)を形成する。将来計画で、この地区は湾岸道路の高速道路のところにジャンクションが乗り入れできる接続部分が開設される予定になっている。あわせて考えてみる。
(3)高瀬地域は食品産業の集積を活かし、国際的なフードワールドを整備し、一大フードトレードセンターを形成する。
主要事業<交通>
○船橋市街地から日の出ゾーンを通り、若松・高瀬ゾーンまでの新交通システムの導入を推進する。
○歩行者ルートの充実や新交通システムを循環させるなどにより、南船橋駅方面および船橋港親水公園との有機的なアクセスの向上を図る。
主要事業<産業>
○南船橋駅南口遊休地の活用。
○点在公共施設(県出先機関等)の集約や南船橋を玄関口とする食品コンビナート地帯の整備として、レストランなどを活用していくということです。
○食品工場などの見学により各企業の活性化と市民への工場地帯の理解を促す。
○施設の利用転換を図り、ドッグラン施設等の遊戯施設を展開し、アニマル・アシステッド・セラピー等を含めた、医療、研究、バイオテクノロジー施設を集積させる。
○高瀬地域の西岸壁区域を、世界五大陸の料理・食材が楽しめるフードワールドとして整備する。
主要事業<自然>
○親水公園~県出先機関~突端までを公園化し、若松公園までを連結して、緑のベルトとする。
主要事業<観光>
○観光として水上レストランを設置する。
○フードワールドに5大陸の食材・料理を楽しめるレストラン等を誘致する。
主要事業<整備>
○船橋港親水公園の延長拡大
現親水公園の南北への延長拡大と、海を意識できる空間整備を行う。
○オートレース場及び周辺地の再整備
将来に向けたオートレース場・ららぽーと用地の再整備を検討して将来におる海を活かしたまちづくりへの発展基地とする。これは実はこの背景には競馬場、オートレース場とともに今、赤字という状況に陥っているため、将来どうなるかわかりませんけどもね。空地になればいろいろなことができる。
○テニスコート、屋内スキー場、野球場等のスポーツ施設が集中している現状を踏まえ、子供からお年寄りまでが楽しんで運動できるような環境を整備する。
○公園からの景観を意識して、対岸部分の景観を整える。
○下水道処理水を海老川上流にポンプアップする。これにより海老川の生態系再生を図る。これを海老川のほうに入れるのか、ここに入れるかまよったのですけども、ここではここの下水処理場から浄化した水をですね、ポンプアップして海老川の上流にもっていって、つねに流すようにすれば、海老川の水質も良くなると思います。
三番瀬ゾーン
<基本方針>
東京湾最奥部の都市部に残された貴重な浅海干潟を生態系や自然環境を学習する場として、また、生活環境を見直す場とし、豊饒な海として保全・再生する。また、環境教育の場としても整備し、交通アクセス等の整備も推進する。
<施策の方向>
(1)船橋の自然の象徴でもある三番瀬を活かし三番瀬ミュージアムを整備する。これは、船橋の基本構想にもあるものです。
(2)海の環境教育を船橋の三番瀬を中心に推進する。
主要事業<交通>
○三番瀬舟つき場を設置して、船橋港と連絡する。今、環境教育のところで一部使っていますが、極めて危険なのですね。子供達が、船から降りるときとかですね、非常に危険なので整備ができたら。
主要事業<産業>
○アサリ漁や海苔づくりなどが体験できる「船橋漁村」を開園する。
○谷津干潟を持つ習志野市、三番瀬を共有する市川市との連携をはかり、貴重な干潟の保全・再生を推進する。
○海洋生物に触れ合えるような各種イベントを「三番瀬ミュージアム」を拠点に開催する
○インターネットの活用等により世界中にPRし、エコシティふなばしとしての地位を確立する。
主要事業<自然>
○三番瀬だけを考えるだけではなく、東京湾全体から三番瀬を考える。
○海のビオトープを創出する。
○海浜公園にグリーンベルトを創出する。
○ラムサール条約への登録を目指す。
○海岸線の緑化を推進する。
○東京湾の湾奥部であり、干潟、満潮の潮差による海対策を施す。
○青潮発生源となっている窪地の改善、底泥の浚渫について、三番瀬付近および海老川富士見橋以南において実施する。
主要事業<整備>
○海浜公園を含む一帯を、緑や花に囲まれた自由広場、のんびりと歩ける遊歩道、サイクリングコース、家族で利用できるキャンプ場、楽しい海の学校(楽校)等を新たに設置し、ゆっくりくつろげる憩いの空間を創出する。
皆様方のご意見、また、いいアイデアも沢山ありました。それらを総合的に整理しまして、まず、現状と課題、それで、それらを総合化した基本構想、それと皆さんがたからのアイデアから出されてきました施策の方向と主要事業。それを整理し直してきました。さらに、私達の知見でかってながらこういう所にこういうものがあるといいなといった提案もいくつか出されています。皆さんからのご意見を個別に意見を頂いても結構ですし、皆さん方で話されても結構です。ご質問でも結構です。どうぞ忌憚のないご意見をお願いいたします。

会長

平成14年から始まる国をあげてということは、日本科学技術会議というのがございましてこの会議の議長は小泉さんであります。メンバーは5人ほどご高名の方がおられ、現在4つの主要テーマがあげられています。その中の一つとして都市再生があります。我々の生活に非常に密接なのが資源循環、ゼロエミッションというのが、地球温暖化というのがこの前についています。どういうことかといいますと人間は自然の力がないと生きていけない。その自然をここ100年の間にメッタメッタにしてきてしまった。改めてもう一度自然と共生する。そしてその単位を流域でとらえようという考え方です。ここでいいますと海老川流域圏ということになります。そして豊かな水と緑、きれいな空気に囲まれた自然との共生社会をどう構築しますか。健全なる生態系を維持するためにはどうすればいいのかということを5省が3年間にわたり研究されていく。その後2年間モデル地区を決めて実際に動かしていく。10年後には全国に展開させていこうということで、平成14年に国会で予算が成立すれば63億円ほどの研究費が入ってきます。これを見逃す手はないということで、先ほど言ったかたちでサブタイトルとして、都市再生を目指してということを入れることになります。
海を活かしたまちづくり基本計画案全体のコンセプトの中に、最終的にはこれらを少し省いて付け加えいただこうと思います。もう一つは総合計画の中の海を活かしたまちづくりは第9番目リーディングプランなのですが、その前に未来環境総合プランというのが第6番目にあります。そこの部分が海を活かしたまちづくりと7割オーバーラップしています。今まで協議会で話してきたことの6,7割は環境総合の話です。海を活かしたまちづくりはどちらかというと経済の話です。それと一緒にジョイントにして、海を活かしたまちづくりだけではなくジョイントにした形で一つに港、一つに流域。それから全体を含め自然共生型流域圏というようなコンセプトでまとめたいと思います。こういうものが欲しい、ああいうようなものが欲しいとたくさん羅列してしまうと、万機公論に決すべしの公論の部分がたくさん出てきてしまうと収拾がつかない。何かにまとめるべきだと思う。まずは経済の活性化ということが重要で、そしてそれを局所的に見るのではなくて流域圏で見ることが重要である。なので今日出たものから書いてございますようにこちらの内容を取り込みまして若干変わります。それは次回までにまとめたいと思います。

V委員

少しわからないので質問をしたいのですが、全体構想の自然共生型流域圏・都市再生イニシアティブというのを入れようということなのですが、ずっと前に会長が言いましたいろいろな所の流域圏の都市再生だと思うのですが、都市再生特別措置法とどのように関わってくるのか教えてください。

M委員

これは現内閣の大きなテーマが都市再生ということで、流動化していない、あるいは空洞化した地域を活性化させようというものです。そしてイニシアティブというのは実は国土交通省の中にある研究所が、もう一つで行政主導型でまちの活性化をするときに国がお金を出してやれというのではなくて、民間の活力を活かしながら、どういう将来の夢を描きながらやったらよいか。その基本的なコンセプトを哲学を自然型流域圏と。今までばらばらに河川は河川。港は港。道路は道路というようなかたちで、別々にやってきたわけです。これを一体的に流域圏という捉え方で交互に話し合って国は基本方針を出します。そこで都市再生のイニシアティブは都市再生は民間が中心となって進めてくださいと。もし必要であれば法律もつくります。改正もします。という考え方が沿岸域管理と国土計画と環境整備をあわせもったものが自然共生型流域圏都市再生イニシアティブという今までとは違った総合的なものです。

会長

付け加えますと環境が破壊されてどうしようもなくなってきた都市を流域圏の中から見直しましょうということがひとつあるわけです。もうひとつは中心市街地としての住環境。この辺で見ると工場地帯ばかりだとか、そうした都市を再生するために民間の力を加えながら再生しましょうというのがもうひとつ。二つあるわけです。先ほどおっしゃられた都市再生特別措置法というのは本国会で多分通るでしょう。これは発意によって都市再開発をできるようにしましょう、ということの法律です。地権者の3分の2以上が同意をした場合にはそれを受けて行政が区画整理事業を民からの発意を受けて再開発をしましょうというものです。もちろん民中心で行くわけです。従来は行政が用途地域を区画整理など仕切ってきたわけです。民からの発意でできるようにしましょうというのが特別措置法で10年間の時限立法です。そしてそういうものも入っているわけです。都市というのは都市化されているところだけが都市ではない。例えば下水道整備。東京都は99.5%くらい完成しているわけです。ところが雨が降ると古いところは合流式下水道なので全く下水処理場に入ることなくダイレクトに海に出ているわけです。そういうのは都市施設として持っていながら環境の汚染の大元になっているわけです。実はそれは直接東京湾に出るのではなくて川に出てくるのです。そしてその下で水道水を取っているところがたくさんあるのです。人のおなかを通って出てきた水を下で取水して、水を飲んでいるところがたくさんあるわけです。そういうものも都市再生の目で大変重要な視点ではないかと思います。都市生活というのは流域全体で考えなければいけない。

V委員

都市再生というのは海を活かしたまちづくりなのだから、言葉を変えると都市再生ということになると思う。そういった国の大きな施策の中のひとつとしてという感じではないのですね。

会長

これに乗ったら得だし、乗らないとだめだと思います。国全体がこっちを向いて、研究費が68億円使われるのであれば。今、千葉県は一切モデル地区には入っていません。入っているのは茨城県の霞ヶ浦と滋賀県の琵琶湖と神奈川県の鶴見川流域です。その辺がモデルになる。ところがモデルというのはこの先予算次第では付いてくるものですから一生懸命頑張っているよというところをやはりどんどんアピールしなければいけないと思います。そういうことで報告書にも目指してと入れておいた方がいいだろうということです。

J委員

26,27日の新聞に特別措置法が取り上げられています。あくる日調節地の区画整理があげられていました。15年ないし20年で事業が行われるものを6,7年の短期で行えるようなものがあります。そこにはやはり工場地区の再開発、特に東京湾岸というようなことが書いてあります。船橋市はそういう候補にのる可能性はあるのですか。

会長

のっています。千葉県で12,13個あります。そこで競争になるわけです。これは国の予算でやるわけではないですから、民間の力ですから、民間も余力があるわけではなくて、ここに入っているお金をいち早く効率的に動かせるところがでてきて、自治体が認め、国が認めるとそっちにいってしまう。これもぼやぼやしていられないと思います。

J委員

そこで建ぺい率を上げて、今の土地利用の3倍ないし6倍の建ぺい率にして、そして高層ビルを建てるという意外なことが書いてあったのですが。高層ビルといったらマンションかなと思ってしまう。

会長

それは民間発意ですから、周辺自治体は一緒になって議論しなければならない。
お金を持っている人は持っている。そのまま持っていても何の役にも立たない。利益の上がりそうなメリットのあるところへ流れていくのですが、この流れは時間の問題なのです。ぼやぼやしていると取り残されると思います。取り残される前に大きな声を上げるべきだと。現に蒲田駅なんて駅前整備が猛烈な勢いです。先に手を上げたところに資金が流れてしまう。

J委員

市の方に質問なのですが、高層マンションがどんどん建っていますが、今流域圏という話も出ていますが生活用水は足りるのか足りないのか。ただでさえ川をせき止めて飲料水にしているのですが。千葉県は水が足らなくて茨城県の霞ヶ浦から水を買っているわけだから。

事務局

水道水については県なので市の枠外なのですが、ただ土地より人口の増加で見ると船橋は増えていません。要するに便利なところにマンションができてそこに動いてきている。例えば高根公団は空き状態です。そこの人口がこっちに動いるわけです。人口は3年から5年位には下がってくるという人口推計を出していますので、そういう意味では人口が減ると。ここ10年位には人口が3万人ぐらい減ると予想しています。少子高齢化の問題も含めて県でも発表しています。この流域圏都市再生のバックボーンは何かというと人口の減少というのがあげられます。部分部分では増加しますが流域で見ると大きな増加はない。高根公団は完全に空洞化してしまう。なのであそこの土地利用を考えていかないと船橋市全体が地盤沈下を起こす可能性がある。

会長

今おっしゃった通りでして、日本全国で見て後25年で人口が20%落ちる。人間の数が減るということは年寄の数が増えていきます。そのときにどうするかというと具体的には、若松が非常に老朽化している。物理的にも老朽化しているし、住んでいる人達も高齢化している。活性化してあの地域を今後再開発をどうするかというのが行政の中でも大変頭の痛い問題であると思います。そして空洞化が進むと空家が増える。空家が増えるとそこは危険地帯になる。そして年寄りばかりだと社会的に弱い人達が増え、虫食い状態になって来る。これは本当に地方行政としては大変悩ましい問題であろうと思います。工場もどんどん変わってくると思います。ダイレクトに各メーカーが共通の問屋を一ヶ所に置いてそこから流通させようというような状態で、流通もガタガタに変わると思います。マンションでは老朽化、虫食い。工業地帯では虫食いになって、傾向的にこれからどうしようというようなことまで考え、海を活かしたまちづくりで第一歩を踏み出すのがこの推進協議会の責任だと思います。
東京湾は汚れてひどい。だから東京湾をきれいにしないと三番瀬はありえない。
今度は地方自治体の時代ですから、なるべく海を汚さない仕組みを海を活かしたまちづくりで、未来・環境・創造・プランの中でどうやって行くか、できることからひとつずつ。投資してくれる人がいるのだったら魅力ある場所だということをピーアールして早く投資してもらうことだと思います。

P委員

質問したいのですが、会長のお話ではなんとか船橋は国の施策に乗り遅れないようにというすごく強烈な話が出てきて、例えば今日の案にしましても今まで私達が話し合ってきたものものっていますけど、それとは別に用途変更という大きな問題もこのように載せられています。あまりに問題が大きくて、私達の協議会の意見があまりに転々バラバラであるからそれを一気に国家の法律に結びつけることによって総合性をつけるのはあまりにも話が違うのではないですか。

会長

ぜんぜんそんなことは思っていませんよ。バラバラというのは、海老川はどうしよう、三番瀬はどうしようというようなものを統一的に定義していこうというものです。

P委員

それは市民がやるべきことではないでしょうか。お金は大切ですが、先ほどから空洞化の話がありますが、高根公団や習志野台団地の人達は川の浄化に対して頑張っているのに空洞化というような一言でまとめてしまうのはおかしいと思います。

会長

今後25年で空洞化していくということです。現に人口が減ってきています。この中で私達がいってきたことと違うと思ったことはご指摘いただきたいと思います。

P委員

今まで議論してきたことを見事にまとめてくださっていたのに、今回は全く異質なものが入ってきているわけです。

M委員

今、おっしゃっているのは、いわゆるどちらかというと住民サイドから積み重ねてこの協議会を推進してきました。一方で会長がおっしゃったように国がこういう選択があるから多くの点でのらないといけないと。私は個人的に考えていることなのですが、この基本計画案は市民レベルの意見でいいので、会長の考えで推進していくのは市議会レベルや委員会レベルでお話していただくものだと思います。ここで重要なのは流域圏全体でひとつの統一されたものでまちづくりを考えなければいけないという思想をいれると。あえて自然共生型流域圏都市再生イニシアティブという国の案を入れないで、ただ哲学などは入れながらあくまでも市民レベルで出してきた意見がこういうふうにまとまって基本計画を提案するという形にされたほうがいいと思います。

会長

僕はそうは思わないのですが、自然共生型流域圏都市再生というのは、ずばりこうならなくてはいけないのであって、今まで我々が話してきたことはまさしく...

M委員

会長の言葉で言えば皆さんが納得していただけると思います。国土交通省が中心にやっている大きな国土政策の言葉で表現されると、実際今まで話してきたものはなんなのだろうかという風に思ってしまうのでは。

会長

今まで話してきたことが、国の施策、これからの研究の方向性に一致しているよということです。それでコンセプトのところでそれをうたって欲しいと思います。

V委員

今まで海を活かしたまちづくりという形で推進協議会で話してきたことはどういうふうに内容が含まれていくのかな。そういった手法をこの中に入れていってしまうと果たして1年間以上話してきた基本構想や基本計画の内容がどう含まれていくのかなとその辺が良くわかりません。

会長

むしろ僕の方がわからないのですが、例えば日の出地区はあそこの地権者の3分の2はこういう手法で、こういことで再開発をしたいといったときにそれはできませんと。それに対して行政は何も言えないわけです。それを持っていくために今までは市から県に、県から国に15年から20年もかかる。そうしたことで時間を短縮しましょうという対策です。それを民間発意で時間短縮するということです。ですから懇談会の時からこうやって地権者の方に参加していただいているわけです。こういうものができるよというのを全く議論しないでやるわけではないですから。市民同意は必ず必要なのです。

C委員

民活というのを皆さんゴチャゴチャにしているのではないですか。はっきり言ってこういうものを網をかけるということなのです。

会長

実はもう既に市の方に問い合わせがきているのは産業廃棄物の処理についてで、我々がそれになんにも文句を言わなかったら、あるいは地権者との話し合いがなかったら市としては立地を認めたことになってしまうわけです。そうではなくて別の使い方をしてくださいと。みんなで話し合いをして市民として市のために考えてくださいと。そういった話し合いで協議会としていくらでも条件をつけることができるわけです。中にはいろいろなものが多種多様に入ってきているわけです。商業ゾーンに何か一つの指針、あるベクトルをつくっておかないと何をしていいかわからないわけです。それが都市計画法で合法であれば黙っていなければならないわけです。そのために一つの方向性を出しておこう、いろいろなものを考えてもらうと色々なことが可能になる。

L委員

私達の海を活かしたまちづくりでそこまで大きなことはしないのではないですか。
幼稚なようですけど、自然を守って安上がりなまちづくりがいいのではないですか。

B委員

それぞれのゾーンで見ても、理想を通り越して本当にそうなるのかなと思うようなことがたくさんあります。従ってお互い読んでみてこういう風になって欲しくないと思うことがあるのでしたら書いて提出して下さい。ただ流れとしては将来像ですから。こうなって欲しいということも入っていますので。

S委員

基本構想は皆さんの意見が充分反映されたものでなければいけないと思います。
この中にもできないことがあると思います。それは皆さんが議会に検討してもらうという方向はどうですか。会長が言っていることは本質的にこういう改正がありましたよと。場合によってはこういうこともできますよということで言っていると思います。

会長

海を活かしたまちづくりですから、何でまちづくりとひらがなになるのかと言うとひらがなにすることによりソフト面が入ってくるわけです。海を活かしたまちづくりの根底にあるものは環境共生型なのです。ところが環境共生型のまちづくりですからまちづくりになると人間の計画が入ってくるわけです。計画の基本とされるのは経済です。その経済を支えているのはまちの商店街やまちの工場主です。そういうことの将来は25年先まで含めてこのまちに税金を落としている。その税金で基盤整備をしていかなければならないわけです。ヘドロだまりをつくりましょうといってもただではできないわけです。そのお金をどうしますかという経済の話しもかねて、そういうことまで考えていかなければならない。そのくらいのことを作り上げましょうということです。

M委員

これは極めて重要なことで、これを元に具体的なことを考えていかなければならないと思います。ぜひご意見を事務局までお願いいたします。

S委員

ラムサール条約で騒がれている三番瀬ですが、皆さんが三番瀬と称する所の面積はどのくらいあるか認識していますか。していないでしょ。1,600haあります。それを目的としてラムサール条約に加盟しようとしているのか、ある一定の地域の広さを限定した上でラムサール条約に加盟しようとしているのか。それを一つ取り上げてもいろいろありますが、こうして皆さんの意見を取り入れているわけです。

会長

ぜひ議論はがんがんやって欲しいと思います。冒頭に言ったように広く会議を起こしているわけですから、後は万機公論に決して欲しいと思います。そしてこれでいこうというときに視野を広げて欲しいと思います。

以上

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