第1回 海を活かしたまちづくり推進協議会 議事録

更新日:令和6(2024)年3月15日(金曜日)

ページID:P001976

開催日時

平成13年5月21日(月曜日)午後2時30分~4時

場所

船橋市役所大会議室

司会

第1回海を活かしたまちづくり推進協議会を開催させていただきます。

会長


昨年1年、海を活かしたまちづくり懇談会という大変大きい懇談会が編成され、その中で63人それぞれ、まちに対する思いをぶつけていただき、また、庁内においてはヤングボードが編成されて、行政の方々も各分野から出て来て、同じベクトルで努力をしていただきました。分厚い報告書ができて、それを市長に提案したわけであります。
提案だけで後は行政にお任せということでもいけないという考え方から、その出てきたものを取りまとめて推進をしようということになりました。
私としては、懇談会の時がそうであったように、かたぐるしい会議にすることなく、ざっくばらんにそれぞれの地域、或いは業種等々、利害関係を踏まえて出していただいてよりよい方向といいましょうか、妥協も必要になるかもしれません。そうしたことを、ざっくばらんに議論を戦わしていただきたいと思っております。

B副会長


続きまして、またこの海を活かしたまちづくり推進協議会の副会長を仰せつかりました。私は、商工会議所を代表してという立場になります。皆様もご存じだと思いますが、商工会議所の仕事としましてはまちの商工業の活性化ということ、イコールまちの経済が元気になるために存在する組織でありますので、その存在するまち自身がどういうふうにつくられていくかということでは、この推進協議会は大変な役を仰せつかっている会ではないかと認識しております。只今、会長が縷々お話していただきましたことを、サポートするのが副会長の立場かと思っております。今回、実行部隊を伴った状態で昨年答申したことを具現化していこうかということでございますので、そこのところは心してやらしていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

C副会長


一般公募からのCでございます。
昨年と同様に副会長ということですが、精一杯させていただきたいと思います。これを拝見しますと、女性が7人入らしていただいています。是非、私どもの意見も密に採り上げていただきたいと思います。

会長


この推進協議会は、海を活かしたまちづくりでございますから、市全部が入るわけでございますが、市全域は到底眺めきれるものではありません。そこで、スキームを考えて、前回の懇談会の中で出てきたように、北は海老川の調節池、南は海、つまり海老川中心、JR船橋駅には南口再開発があります、それから、商業を担ってきた本町通り、そして、日の出・港地区、さらには南に行って潮見地区というこの範囲をカバーしていこうと思っております。
海老川調節池整備イメージ図というのがございます。22ヘクタールという広大な調節池でございます。海老川と前原川の合流が北から南側に展開されます。この構想の委員会の会長も私がしておりまして、2年に渡って議論をしてまいりました。これだけの広大な面積を持ちましても、実は容量は30年確率で、30年に1度の雨にしか対応できません。海老川を管理する県の位置づけとしては、暫定という言葉が頭に入っています。川から南側は船橋の密集地帯であり、生命及び資産が集積されている部分であります。そのバリアとしての役割があります。その多くの地権者の方が、用地を提供されます。皆さんご存知だと思いますが、田んぼであります。それを県に売却し、ここのグランドレベルを下げて、雨が降った場合には、ここに水を取り込む。そして、緊急事態発生の場合には、水で埋まるわけですが、年中来るわけではない水害に対して、ここの地域を有効に利用しよう、多機能・多目的に利用しようと言うこと構想が昨年度末、県に対して提案されました。原っぱ、多目的広場、というのが上の方にありますが、地権者の要望によって、この広い空間を提供するのだから県営の2000、3000人規模のシティホールを造ってくれないかという要望が強く出されました。河川整備事業の中でホールを造るというようなことまで立ち入る事が出来ませんので、そうした状況が生まれたときには、市や県の財政も良くなって文化的格調高いシティホールを設けようというような状況になったときには、この原っぱ・多目的広場という空間に駐車場を含め、ピロティ型という水が入ったときには床は水に浸からないが、建物は水害にならない。横浜のサッカー場のような形です。そういうような形態で、のせる空間を作っております。
現在用地買収が進みまして、さほど長くかからないで完成していくだろうと思います。このことは、まちづくりの方の我々協議会にとってもしっかり意識しておかなければいけないことと同時に、海を活かしたまちづくりでございますから、ここを活かして港と繋げたらいかがかということをご提案申しあげたいと思います。
例えば、船着き場を設けまして、事ある毎に、或いは日常的でも良いのですが、いずれは港と船が通うようになると、海老川沿い、桜並木のあたりの使い勝手が変わってくるのではないかと、当然、河川改修等々いろんな問題を含むかもしれませんが、話題の提供として皆さんにご披露したいと思っております。

X委員


海老川調節池の広大な計画に基づきまして、環境を考える市民の会として、事業部というところがあります。この事業部の中の一つが船橋花いっぱいの会です。それでこのような事業がありまして、全部環境を考える市民の会というようになっているのですが、この海老川調節池に関しましては、船橋を花でいっぱいにしようじゃないかということは当初から考えていることでございますので、みんなで全力をあげて取り組もうというような考えでおります。その中で、昭和の時代からこの海老川に関しましては取り組んで実施している事業でございます。この調節池に合わせて花いっぱいにしようということですので、花いっぱいの会のことを中心に説明させていただきたいと思います。平成13年度までには海老川、中津川、中津川調整池、運動公園、夏見緑地その他小学校、中学校の校庭に桜の木を植樹させていただきまして、現在までに2760本ということで活動を実施させていただきました。あと、240本につきましては、来年度、14年の3月には完成させたいという目標のもと、一生懸命頑張っております。
私どもは、花にしても、つつじにしても、松にしても、いろいろと活動した中で、1000本達成したときにはその記念碑、2000本達成したときにはその記念碑、また、3000本に関しても、記念碑を進めていきたいと考えております。私たちは「船橋をきれいにしたいのだ、自分たちのまちを住み良いまちにしたいのだ」というような意思の基に結集しながら試行錯誤しつつ、取り組んでいるところです。
また、この海老川に関しましても事務局を仰せつかりましたので、草がぼうぼうになっていますと、心ない方々が粗大ゴミ等を放棄していくと、そのようなことにならないように、少しは花でいっぱいにしておけば、ゴミを捨てる人もいなくなるのではないのかというようなことで、花を植えましょうとお声がかかりました。20日の日には、ボランティアの業者に頼んで、土地を耕して貰いました。27日にはコスモスの苗付けをしましょうということで、伺っています。
船橋の中心地である海老川調節池を自分たちの手で、ゴミ捨て場所にならないように、管理できれば良いというように考えております。みなさんのお力をいただきながら、声をかけさせていただきたいというように考えております。
今までの流れもそうでしたが、市民をみんな呼びかけて、市民みんなで活動してまいりました。市民皆さんが主体ですよ、主役なんですよということで、親水市民まつりもそうです。それから13福像巡りもそうです。それぞれに見合ったテーマに基づいて、みんなで参加して実践活動の時には皆さんに声をかけて、多くの市民の方々にご参加いただいて、おかげさまでここまでやってこられたというように思っております。
最後に、おかげさまでこの20年来の事業が認められまして、平成6年に労働大臣賞を受賞いたしました。今年度に関しましては、国土交通大臣賞ということで受賞いたしまして、ようやくこのように認められつつあるんだなと実感いたしております。
今後、皆さんの叱咤激励をいただきながら、これからも活動を進めていきたいと思っております。

会長


ありがとうございます。
大変なご活躍をされているということは、かねてより承っております。今後ともこの海を活かしたまちづくりの中に、これらの活動をどのように位置づけていくか、是非いろいろお考えおきいただいて、良い提案をしていただければと思います。
なお、この遊水池は暫くの間事業は進まないでしょう。用地買収とか詳細設計が出てからの感じでというと、ということになると、このまま荒れ地のまま置いておいて良いの、いや、そうではない。花いっぱいだ、コスモスだ、こうした活動はG委員の方でもやられているのですね。短くご照会いただけますか。

G委員


今お話があった海老川調節池の花いっぱい運動となっていますが、実行委員会というか準備会がありまして、その中に企業の方ですとか、市民団体の方ですとか、まちネットの方も参加して立ち上げて、事務局を環境を考える市民の会になってもらっているという現状ですが、ある段階になったら広く皆さんに公募していろんな意味で活用してもらって、調節池の理解を得ていきたいというような動きになっています。

会長


ありがとうございます。
もう一つ、花いっぱい、木いっぱい、緑いっぱいということになりますと、港に緑をということでご紹介いただけますか。

J委員


海を活かしたまちづくりということで進んできて、具体的にどのようなまちにしていくのか、海から船橋を見ますと緑が大変すくない。もう一つ伺ったところによりますと、千葉県の方に企業庁が有する埠頭用地を将来臨海公園に転用出来ないかという要望が出てるという話を伺いました。
そういうものに合わせて、自治体サイドからもアクションは必要ですが、市民サイドからも応援できないかという考え方から、ベイプランアソシエイターズが中心になって県の方に働きかけて、そこに木を植えておいて将来公園にならないものかと。実は三和緑基金というのがありまして、そこで年間何本かの緑を寄付してくれるということで、前年度は新しくできた臨海公園にサザンカを植えたのですが、今度はタブの木という大木になる木ですが、それは街路樹にもなりますし、その木を高さ3mぐらい初年度に20本いただきまして、3年計画で植樹したいということが具体化しました。
それはボランティアでやらなくてはならないので、植える土地がオートレースの臨時駐車場になっていて、砂利が20cmぐらい積もっていて、K委員の事業所でユンボを出していただいたり、それから市の方で残土が出ないかということで、今手当をお願いしている。
そいういことで、具体的に進んで行ければ将来明るい方向に行くのではないかと。そういうことを進めつつありますので、皆さんにご協力いただければ有り難いと思っています。

会長


6月2日に植樹がございます。長期計画に渡って木を増やしていくというような計画も実際に動いているようでございます。
昨年、懇談会でいっぱい出ました。それをもう一度ここで何回も議論しても埒があきません。それから、重ねる議論は避けたいと思っております。そこで、皆さんの頭の中にある、あるべき船橋の海老川から海まで、勿論その中には神社も入ります。商店街も入ります。そういうものを構想しながら実現性の高いプロジェクトを出して、その基本計画・基本計画策定をしていくのが良いのではないかと思っています。
その為には、いっぱい提案されてきた懇談会の中からプロジェクトを抽出する、そして、プライオリティーを設定する、それからタイムスケジュールを考える、という3つの作業が必要だと思います。タイムスケジュールは皆さんの考えを聞かなくてはいけないと思いますが、私は5年程度で考えたいと思っています。船橋市総合計画審議会の会長を仰せつかった時も言いましたが、30年計画だと言われても創造も出来ない。生きているうちに考えられるような事はと話をしましたが、行政側としてもいつまでも理想論が沢山このような審議会から出てきても、市民にとっては何をしているの、となりかねない。そこで、5カ年ぐらいでつけられるようなものを、幾つか選んで、それに向かって進んでいく。実行部隊もできますので、そうしたやり方が取れればと思っています。
同時に、市だけではなく海老川調節池を含め、今、県や国というところでこれから5カ年計画ぐらいで進んでいくような事業を洗い出し、それについて懇談会で出てきた要望等を載せていく。例えば、民間の直立護岸の耐震化に入ったときに、その前にウォークボードを付けて市民に開放しようではないかという提案が懇談会の中であったと思います。そのようなものを県に要望として伝えていく、そんなことも取り上げて良いことではないかと。協議会のメンバー25名を、懇談会の時のような3つのブロックに分けて、三番瀬・潮見町・日の出あたりのグループ、それから若松・高瀬・船橋港のグループ、中心市街地・海老川調節池のグループに分けてプロジェクトを抽出し、プライオリティーを設定してタイムスケジュールを考えていけば良いのかという気がしております。

J委員


市が京葉港2期地区計画に係る要望ということで、堂本知事に要望書を提出しました。これを見ていると価値観は、藤代市長は、これまでの利便性とか能率とかではなく、景観だとか心地よいとか、環境だとかそういうところに移って考えているのかと推察される。
最近の漁港は富栄養化でアオサ、アオコが大量に発生している。要望書に青潮の話が出てくるが、富栄養化ということについて、浚渫跡地というのがありますが、もっと大きな原因は海老川が提供している。
調節池の話も出て、これを繋げていくとすれば海老川の河口域の浄化が順番としても大事ではないかと考えられる。
そういうものと三番瀬の景観、再生計画とかを繋げていくと多くの人に協力を得なければならないので、それが見えるような形というと、そこを歩いていけるということが大事ではないのかと。
会長から提案のあったウォークボードとか、水辺へのアクセスについて市は最大限県と協議をして、市民に水辺に接近できることを最初に努力しなければならない。それについては我々もその方向でイベントを行ったり人を集める事をやっていく必要があると感じました。

会長


海に対して余り近親感のない国民です。日本人はどうも海洋民族ではないのではないか。海から離れてしまっている市民をいかに海に集めるかということですね。その仕組みを作っておくことが重要だ。そのためには港、海老川河口に溜まったヘドロがアオコを大発生させている原因でもあるので、その辺から着手するのが一番早い、プライオリティーの高いことではないのかと言うご意見です。
人をいかに集めるかと言うことで、7月20日が海の日。21日、22日が船橋産業祭り。7月20日前に3年に一度の大神宮の夏祭りに当たるそうで、市としてはいろんな行事が積み重なっていますが、何かこの推進協議会として実行委員会も出来ることですから、この協議会主催で市民にもPRし、国土交通省からも来て貰い、県からも参加してくれるようなシンポジウムを開いたらいかがかと思っております。どうしたら人が集まるのかということを、シンポジウムの中で色々工夫しご意見を頂戴できればと思っておりますが、その辺の事について何かご意見ございませんか。

M委員


シンポジウムの中身の話だと思いますが、2つの視点があると思っています。
1つは市民の皆さんがいろいろ積極的な緑、花の植え付けといいますか、環境を良くしようという部分が、ここは積極的だと関心しています。
あわせて市民の皆さんがまちをつくるに当たってボランティア的な事だけではなくて、経済の活性化ということをどこかではからなければならないのですが、経済の活性化にあたって大きな社会的仕組みといいますか、先ほど会長が述べられましたが、一つは各省庁が持っている事業化予算をこの船橋にどのように導入するかというような仕掛けも必要かと思います。
そういう意味でいろんな方がご発言され、それが各省庁が持っているモデル事業或いは新規の事業にどういう形で付け加えながら予算を導入するか。恐らく県レベルだけの、市からの予算だけではなくて、そういうような国、県の予算をどのように導入するか。特にインフラ整備については、その辺が一番大きな課題かと思います。民間の需要を高めいろんな企業がこの船橋市に投資をしていただく、その為の仕組みも必要かと思います。先ほど2つと申しましたが、3つぐらいの流れが大きくあって、それがいろんな提案の中で一つの方向性を持ってくる、そのような方向でシンポジウムが開催されるとよろしいかなという感じがします。

E委員


シンポジウム、イベントに関することと、会長が3つのゾーンの話と、2点ご提案させていただきます。
会長は5年で終わらせたいと言うことで、5年で終わらせるには最大着地点がハッキリしていた方がいいだろう、多分これがシンポジウムにも関わってくると思うのですが、この堂本知事に提出した三番瀬ミュージアム、やはりこれは船橋市の目標だけではなくて、東京湾全体のインパクトがあるし、既にそれを目標に掲げてシンポジウムをやっている、或いは協議会が出来た、これから幾つかの目標が議論されるかと思いますが、着地点を三番瀬ミュージアムに関わるような着地点・収束点というのを想定すると割とインパクトの高いイメージが湧いてくるのではないのかと思います。
3つのゾーンということで、お話いただいたのですが、3つのゾーンに最低1つの拠点が提案されるといいなと、その一つが会長に提案された調節池のイメージが一つできるかなと。この3つのゾーン、3つの拠点の他にもう一つ重要なのが、J委員さんも言われましたが、南北軸という概念が、焼き鳥でいうと具は3つで、それに竹の串が入るのかなと。その竹の串は場合によっては会長が言った船の道であったり、我々商店街のグループではLRTだという話があったり、現実的なもので言えばプロムナードが連続的に出来る。軸が加わるとまとめやすいかなというような提案をさせていただきます。

会長


前半の方はシンポジウム大いに結構、後半は調節池から港まで船が通ったら当然途中に停留所ができると、船橋橋、大神宮にも近いし、そのようなところで拠点的にまちがどんな様変わりが出来るのかということも含めていただければと思います。現実問題を考えますと京成電鉄があってなかなか向こう側へには行けないという現実がありますが、連続立体で上へあがるということを考えると、将来は可能であろうと、イメージを私は持っています。その辺も検討していただきたいと思います。
東京湾港湾連携推進協議会というのがあります、千葉県、東京都、神奈川県、川崎市、横浜市、横須賀市、国土交通省関東地方整備局というところで、夢ポート21,21世紀の東京湾を考えるというシンポジウムが開かれております。お二方の講演、21世紀の港湾をいかに変貌すべきか、或いは東京湾の水環境ということで講演されて、その後オーシャンセイラーというタイトルですからヨットマン、夢航海というようなこともシンポジウムが開かれております。残念な事にポートオブ東京、ポートオブ川崎、ポートオブ千葉はありますが、ポートオブ船橋は書いていません。まだ、ポートとして認められていない。これをなんとか認知させるようなシンポジウムであってほしいなという気もしています。

V委員


今のシンポジウムのようなことをやっていくということは賛成ですが、その中身の中に三番瀬ミュージアムということが言われたのですが、先ほど堂本知事に市長が出された中の一番最後に、三番瀬の地区に対してラムサール条約の登録というものを、私は平成11年の段階から考えていたと、というような新聞報道もありましたが、このラムサール条約への検討というものを、もう一つこちらの三番瀬保全再生連絡協議会というものも市の方で立ち上げているというので、こちらもラムサールについて検討していこうということになっています。そうするとラムサール条約についての検討するまでの期間があると思いますが、この5年以内の解決しなくてはならないタイムラグの中にこれが入ってくるのではないかなと思うので、三番瀬をどのように残していくかというその辺のところを絡めて、ラムサールの名を市長が出した以上、それをこの協議会として全面的に押していくのか、どうするのかという議論をしなくてはいけないのではないかと思います。

会長


ラムサール条約を受けると諸々の規制がかかりますよ、それを覚悟のうえですねということでしょうか。
ここで結論を出すものではないと思います。ラムサール条約に登録すべきとか、そんなことまでしなくて良いよ、このようなことまでここで議論するだけの、協議会に持て余すというか、もっと議会レベルとかですね、そういう意見は出して良いと思います。ラムサール条約を目指すという意見と、そこまではいらないという意見、いろいろあると思います。それを議題に挙げることは良いことだと思いますが、その議題より重要なことは海を活かしたまちづくりの中に三番瀬をどのように位置づけるかという方が、その先ラムサールに行けば行ったで結構ですし、行かなければ行かないで三番瀬をどのように活かすか、それはむしろE委員も言っていますが、ミュージアムというものが誘致できるか否か、というところにかかって、むしろそちらの方の議論、研究、勉強をした方が良いのかと思います。ラムサールそのものよりですね。

H委員


ラムサール条約で規定されるところというのは、渡り鳥の中継地という前提があります。人間が人間の立場であそこが良いですよというのではなくて、渡り鳥の中継地であるかないかということが大きな問題であり、実際そのようになっていなければいくら綺麗であったとしても、それは違います。現実に谷津干潟は渡り鳥の中継地になっていまして、視点が違うと思います。そういう意味でラムサール条約等についての話というのは次元の違う話になってきます。

会長


谷津干潟と三番瀬の中を鳥が動き回っているよ、というのもありますね。ですから中継地ではないかと言われれば中継地では。

H委員


国際的な中継地ということです。

会長


谷津干潟は指定されたと。国際的に中継していると、それが谷津干潟だけでなく三番瀬にいっぱい来てそこで食料を補給しているではないか、羽も休めているではないか、
だから谷津干潟も三番瀬も一緒ではないか、という議論にはなりませんか。

H委員


谷津干潟は干潟としてありますが、あそこは満潮になりますと水深が50cm以上になります。そうすると鳥がそこにいられなくなってしまう。今、何処に行っているかというと、幕張メッセの方と、やむを得ず三番瀬の方に来ている。あそこは餌があるから来ているわけではない。ただ、そこに鳥がいるとか、いろんな鳥が来ているということではなくて、もっと大きな意味の、いわゆる渡り鳥の全体の一部として機能しているかどうかということが問題になってきますので、要は綺麗にしたからラムサール条約を適用しましょうということではない。

会長


V委員の言われる、これからこのような方向で藤代市長が堂本知事に出した以上、これから三番瀬どうしていくということが重要な話ではないかと、鳥を否定するわけではないが、ラムサールそのものを否定するわけではありませんが、あそこをこれからどうしていきますか、三番瀬の話になるとJ委員さんが一番詳しいと思いますが、どうやったらば昔の江戸前の三番瀬の形になっていくのかということの方が重要ではないか。

J委員


渡り鳥だけではなくて、そこが好ましい環境であるという拡大解釈をされて、許可する拠点を増やすような方向に条約が変わってきている。我々の海を活かしたまちづくりの目的は船橋市を世界的なレベルの市、或いは、活性化の路線にいかに持っていくかという長期的な目的に準ずるとすれば、私はラムサール条約に登録された方が、規制がかかっても、規制というのは当然保全の為の調査とか研究が進むわけです。それは国のお金でできるし、世界大会という大きなイベントも企画できて、お金を使わないで大イベントができるということで、そうするとまたそこまでのアクセスとかそういうことも整備されるだろうし、市民の関心も高まる。
市長が押し進めたのだから100パーセント応援するつもりでいます。我が団体もラムサールについては堂本さんに是非頼むよという段階になっています。マイナス面もあるだろうけど鳥をさかなにして我々は生きられるのではないかと思っています。

P委員


先ほどから藤代市長の提案に初めてラムサールということばが登場した訳でして、そのことをきちんと説明していただきたい。V委員さんが議題に出して下さいました。規制が厳しいとか、この協議会で出来る枠を越えているのではないかというお話もあるわけですが、私は規制の質の高さが、これから私たちが作ろうとしていく例えば三番瀬ミュージアムの方向性とか質を変えていくのではないか、それに一つの方向性を与えてくれるのではないかという気がします。
是非、規制が厳しいから出来ることも大きくなると言う側面もあると思いますし、もう一つ、99年に船橋の三番瀬埋め立て計画が大幅に縮小されましたときに、非常に一部では喜ばれました。私も喜びました。ただし、その時の資料を見てみますと、第2東京湾岸道路だとか、外環道路への接続だとか大変な事業が三番瀬の周辺で話題にのぼっています。その辺の事を含めて三番瀬との係わりについてお聞きしたいと思います。

会長


誤解しないで欲しいのですが、ここはラムサール条約に向けて何かをするというところではなくて、だからといってラムサール条約を否定するわけでもない。むしろ三番瀬を活かし、人を集めて国や県のお金を集めて、三番瀬自然環境博物館を船橋に立地させようと、これは船橋市総合計画審議会の中にも入れられていることですから、その三番瀬を使っていこうということで、それがラムサール条約にのろうがのるまいが、大いに私どもは使ってまちづくりの為に活かしていきたいと思っております。
ただ、ここでラムサール条約の話に花が咲き過ぎると、まちづくりに行かないで環境推進協議会になってしまう可能性があります。海を活かして如何にJR船橋駅を中心に活性化させ、住み良いまちにしていくかということが、ここの議論です。

H委員


ラムサール条約を一つの目標としていくという意味では良いと思いますが、基本的に生態系の一つである渡り鳥というものが指定になって評価されているということなので、渡り鳥のためにやっても良いのですが、それが更に人類のためになるようなものであるということで繋がっていれば良いのですが。その辺が少し違うところがあったということで申しあげました。
海を親しみましょう、理解しましょうということはいろんな所で言われております。実際に親しむ方法とか親しみ方が実はあまり判っていない。
私は学会の海洋委員会に所属していますが、ここで毎年、海の日と土木の日(11月18日)に向けて過去に何回か親子を集めまして、渚観察会をしていました。これは非常に反響がありました。やるほうが実は大変でして、生物の専門家、土木の専門家など10人に1人ぐらいの割合でつき、非常に興味を持たれました。
シンポジウムも良いです。しかし、子ども達やこれから日本を背負っていく人たちに知らず知らずのうちに認識を深めていこうという活動が必要ではないか。実は私は実際に海に調査に出かけております。ダイヤモンドグレース号が座礁したということになれば、一応東京湾の中にネットワークを組みまして、オイルがどの方向に流れるか、どのような汚染があったのかということが調べられるネットワークがありますが、そこに行きますと認識が変わります。
そう言う意味でイベント的なものでないほうが、海そのものをフィールドとしてそこで何かをやる。自分の足で入って自分の目で見るというようなイベントが必要ではないか。幾つかの産・官・学、役所も含めた専門家やそれぞれの立場の人たちがそこで、フィールドを使って話をするということは非常に効果があると思います。それは是非やるべきだと思っております。
ウォークボードを歩くのは良いのですが、やはり、ボードの上ではだめです。砂地を歩かないとだめです。そう言う意味で、構造物も出来ればボードではなくて、砂地に接した構造物にすると、或いはどのような構造物で蟹が住みやすいか、魚が入りやすいかというところまで現在きています。そういうのを実態として模型を持っていって話をすることは出来るので、そういうことをやっては如何かなと私は前から思っております。

会長


イベント付きシンポジウムとか、或いは、そうしたことを海岸構造物のデザイン、それを旧市川航路に船橋は約10ヘクタールの埋め立てを出していますが、堂本さんで白紙撤回ですが、潮見町の前面を全部整備しようというようなことも考えているわけで、これは5カ年計画の中で完成する話ではないでしょうが、やるのだったらこうして欲しいというようなことを、この協議会で具体的に提案しておくことは重要だと思いますので、そのソフトとハード、一つH委員よろしくご指導のほどお願いします。

X委員


海や河口が汚れているということで、私たちは主婦として、汚さないためにはどうするか、それから会長さんが短いスパンでと発言されておりました。ですから、いろんな形で難しいことではなくて、簡単に直ぐ実行できると言うことで提案したいのです。
私は自転車探偵団というものを行いまして、まずは本当に海が汚れていて、私たちは東京湾の魚を食料としているのだから、遺伝毒素等でいろんな形で体に浸透するものを食べたくないのだと。家庭の合成洗剤を少なくしようということで、学校のPTAとか子供会とか婦人会、自分たちで出来ることから減らして海を汚さないようにして、安心した魚を食べたいのではないかと言うことで海老川を活動拠点にしてドジョウや鯉を放流したりという形を続けてきました。
身近に素晴らしい計画、予算が無くてもちょっと気をつければ、みんなに声をかければ出来るのではないかとというような計画・シンポジュウム・イベント等も是非考えて行ければ良いなと思います。
それと、私ども環境月間に合わせて、6月2日には海老川をきれいにしようということで、市のクリーン推進課の方でゴミゼロという運動もしておりますので、それにもタイアップしながら海老川をきれいにすることも考えております。

会長


イベント、ボランティアということですが、実行委員会が出来るということで、事務局で実行委員会についての説明と海の日に何かをやろうという環境保全課の話について。

事務局


推進協議会は基本構想・基本計画を協議する場でございまして、実行委員会とは別の形にしていきたいと思っております。できれば、推進協議会には基本構想・基本計画が提案されますので、それがプロジェクト別に分けられて協議するかどうかは別問題としまして、協議する場にしていただきたい。その閉会後に同じメンバーがなるかどうかは別問題ですが、その実行委員会を発足しましてその中で環境部との調整とか、葛南港湾との調整とか実際少しずつイベントをやっていくという方向へ区分けをしていきたいというのが事務局の考えでございます。

会長


一方ではここにおられる方は皆さんNPOとかNGOという形の中で活躍されている方がいっぱい居られるわけです。そうした情報をお持ちの方はどんどん出してきていただくと、それがいろんな意味で計画に反映されていきます。例えば、J委員さんは6月2日から港に緑を運動が始まる。というと、港に緑を何処まで延長できるのかとか、或いは、ウォークボードではだめで、水の中に入れなければだめですよといことであれば、そういうものを何処にどのように設置すべきなのかという議論に繋がっていくと思いますので、是非、ご経験・ご体験で結構でございますので、或いは、抽象的でも結構ですのでどんどんこの場に出してきていただければと思います。

N委員


先ほどの3つの幹事会と話がありましたが、それはどのように作られるのか。

会長


前のイメージで申しあげただけで、そうしたほうが合理的に計画案が出てくるのではないでしょうか。作っては如何かと提案しているだけで、皆さんからご意見をいただきたい。

事務局


地区別にプロジェクトを作られることは中身の濃い話が出来るとは思います。

会長


先ほど25人が全域を見るよりは、グルーピングして自分の身近なところに目を注いでいただいたほうが懇談会から出てきたテーマから実行可能なものを取り上げ易いだろうし、それをリアリティーを高めて5年とか期間の中で実行していくと言うこともまとめやすいだろうから全体が船橋の全体を見るのではなくて、3つぐらいに分けたらいかがかとご提案をしました。

事務局


推進協議会ではまず基本構想が出来上がってきます。それについては全体で議論していただきたいと思っております。その後、このスケジュールによりますと9月、10月頃から基本計画案が出来てきます。それについては、今言ったようにプロジェクトに分けて議論した方が中身の濃いものが出来るかなと思いますので、2回ぐらいのところでプロジェクトに分けるような作業は必要かなと思います。

会長


議論をしていくにはリアリティーを高めたり、幅を狭めて精度を高めた方が良いかなとご提案しただけでございます。

N委員


3つに分かれたら、それぞれ皆さんで歩いていただきたい。もう少し市のことを歩いて話しあってほしいと思います。昨日、海老川の調節池の所を歩いたのですが、素晴らしいところです。ですから早くそう言うところに皆さんが3つに分かれればもう少し早くいろんな事で意見が出るのではないでしょうか。早くに場所を把握して欲しいのです。

M委員


会長は先ほど、5年計画ぐらいで実行に移せるもの、直ぐに出来るものと出来ないものがあると思いますが、ただ、5年というのが良いと思っていますのが、日本の人口のピークが2007年です。後は毎年60万人から70万人程度人口が減っていきます。高齢者が増えていきます。2025年ぐらいに全人口の3分の1が65歳以上になります。15歳以下の人口が今14パーセントですが、2010年以降は13パーセントに落ちてしまう。ですから、活力のあるうちに市を何とかしないといけない。ということでは非常に適切な協議会、懇談会から協議会に発展してきた過程があると思っております。
ですから、この5年ぐらいでやれるものはどんどんやっていこうと、また、次世代の人たちに宿題として残すべきことは残す。ということは、丁度5年ぐらいで目処がたてようということは素晴らしいと思いますので、全体計画、基本構想もそのような視点を入れながらやっていったらどうかなという感じがします。

会長


何時までも議論ばかり繰り返していますと、委員である私どもが市民からのクレームは来ませんが、何をやっているのというクレームは行政に行きます。行政側はそれを受けてどうするかというと、推進協議会で結論が出ていませんのでということで、また、こちらに来るわけです。お互いにとって不幸なことではないか、となると私は5カ年計画がここで生まれましたと言うことが市民に広報されるということは、我々自身が行政を含めて一つの義務を背負うわけです。そのようにお互いに義務感を持ちませんと、何時まで経っても計画論を議論しているということになって、その時間は5年ぐらいが一番良いのではないかと思っております。
みんなが何かで責任を取らなくてはいけないと思うことが重要で、そのようなことから5年と言いましたが、今、M委員の話を聞くと正しくそうなんでしょう。2007年が人口のピークでそこからどんどん落ちていく、その最も活力の有るうちに何かを仕上げ、市民に対して海を活かしたまちづくりの一つの指標というか、もっと良くしようというようなきっかけへ繋がればこんな良いことは無いなと思っております。

Q委員


基本的には異論は無いのですが、行政を経験した人間からちょっと申しあげますと、その5年で出来る範囲、或いは、5年で仕上がるプロジェクトは単発になる可能性があります。また、プロジェクトを行う場合には必ず市民の同意とコンセンサス作りが必要となります。ここで、これから行おうとするプロジェクトを5年と先決めするのは得策ではないのではないでしょうか。しかし、軸として出来るものはすぐやる。
5年をあまり強調すると、出来るものが出来なくなる可能性があると考えます。

D委員


やれることはどんどん行っていかないとだめだと思います。
中心市街地活性化法を活用するためには、商工会議所が中心になって、その為の会社をつくり、国からの補助金を貰うなど、積極的に行動していくことが必要ではないでしょうか。また、実行できるものは実行していくことが重要だと思います。

J委員


提案があります。船橋市の足りないところは市民の盛り上がりだと思います。その中で市民へのアピール或いは国、県へのアピール、船橋市の情熱というものを、もう一つ市民へ火を付ける、そういうことをここでやらなければ誰がやるのかと言いたくなる。
そこで、何をやるにしても上からの下げではなくて、ボトムアップだと思います。それをやって行くには1,2回のシンポジウムではしょうがないと思いますが、ここに居る皆さんも熱い思いをぶつけたり、市民の熱意を喚起したり、或いは、意見を聞いたり、そういうことだったら今度の海の日に今から企画してやれるのではないかと、ここには大学関係者、土木だとか環境団体とかあるわけですから、良い資料を作って対外的にアピールするような事をやれないものかと思います。それだったら、この推進事業のスケジュールの中に、1発目を入れて次年度からの具体的な案もそこで組み上げられればベターかと思うのですがいかがですか。

会長

推進協議会は頭ですから、やれと実行委員会に申しつけると実行委員会が動いてくれる。その時に、知恵を貸して下さいと言われたら知恵は貸す。実行委員会はこの後開かれるようですが、実行委員会側の方でJ委員さんの熱い意見が出た、あと2ヶ月だけど、準備次第では出来るであろうというところで、それを向こう側に投げて頂ければと思います。

L委員


イベントをやっていただくのは有り難いのですが、船橋のお祭りの時も学校の先生達が生徒さんとやって下さいました。それを見て行くうちに商店になるとつまらないです。特産品が余りに少ないというか、もう少し商店が頑張って、生産性のあるイベントでないと、やはり船橋の名前が死んでしまうと思いましたのでお願いします。

V委員


商店街の方でも産業構造が変わる前は商店が考えなくても自然に努力しているというか、日々の商売をしている中でそれが自然に出来たものが、だんだん削がれてきていて、今もう一度見直して自分たちのものは何なのかということを考え出すときかなと、それは、個店でもそうだし、商工会議所でもそのように考えていると思う。商工会議所の会議室の入り口に船福さんの商品も置いてありますが、それをもっと広げるような形を商工会議所が中心になってやっていこうという動きはあるとは思います。

会長

ご努力の程お願いします。推進協議会の話とは若干外れているかもしれませんが、シンポジウムの廻りでなにをやるか、ということは非常に重要なことだと思います。

以上

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