船橋市立 坪井中学校

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青少年赤十字(JRC)活動の理念と目標

最終更新日:令和元(2019)年8月31日(土)

ページID:P063645

青少年赤十字(JuniorRedCross) とは

 青少年赤十字(以下:JRC)は青少年が赤十字の精神に基づいて、世界の平和と人類の福祉に貢献できるよう、青少年自身が日常生活の中で望ましい人格と精神を自ら形成することを目的としています。
 赤十字の精神とは、特別なものではなく、誰の心の中にもある「苦しんでいる人を見たら何とかしなくてはいられない」「みんな同じ人間同士」という気持ちを「我、人とともにあり」という人類の連帯感に発展させ、社会生活のあらゆる分野に奉仕(ボランタリー・サービス)という具体的な行動として実践に現すことにあります。

3つの実践目標

JRCはその目標を達成し、心の豊かな人間性や事項教育力を育成するために、世界中の青少年赤十字に共通するものとして、具体的な次の三つの実践目標を掲げています。

1)健康・安全…生命と健康を大切にする

人間の生命は最も大事なものです。その生命を守るために、自分の健康を大切にするとともに、みんなの健康を守ることを目指します。

2)奉仕…人間として社会のため、人のために尽くす責任を自覚し実行する

私たちはたった一人で生きているのではなく、社会の一員として生きていますが、自分が今、他の人のためになにができるかを考え、できることから実行します。

3)国際理解・親善…広く世界の青少年を知り、仲良く助け合う精神を養う

私たちは、いつも世界の国ぐきとのつながりの中で生活をしています。外国の人々やその国のことについて正しく理解し、交流を深めることは大変重要なことです。それは自分自身を知ることにもつながります。
 

実践目標を達成するための活動目標(態度目標)

 生徒が自主的で自律した生活態度を養うため、次の活動目標を掲げています。
 これは子ども達が「注意深い生活」を心がける習慣を養うとともに、自ら自分の生活、または社会の問題やニーズに「気づき」、その原因と解決のための道筋や方法を「考え」問題解決のために具体的な活動を「実行する」ことの大切さを意識づけるのに役立つものです。

気づき

何気なく生活していると気付かなかったことでも、自分が注意深い生活を心がけると、自分の身の周りで困っている人たちの「声なき声」に気付くことがあります。

考え

手を貸そうと思う相手の人がなぜ困っているのか、相手の身になって考えることにより、相手にとって本当に必要なことが何であるのかを考えます。
もし、自分でよいと思ってしたことでも、相手にとっては役に立たなかったばかりでなく、「ありがた迷惑」になってしまうこともあります。

実行する

考え、準備してきたことを実行します。「困った、何とかしなくてはいけないな」と思っても、それを「誰かがやってくれるだろう」で終わらせては何にもなりません。自ら進んで責任を担い、行動を起こすことが大切です。
更に実行した後はそのままにしないで反省し、自己評価をします。そして反省したことを次の機会に活かすようにします。
 

本校のJRC活動加盟の経緯 

 平成5年、市教委から「道徳研究」の指定を受けたことを契機に、実践道徳として「奉仕やボランティアとして何ができるのか」を考え、JRCに加盟しました。
 加盟当時はPTA活動(災害援助物資回収活動)と生徒会の合同した取り組みでだったが、数年後からは主に生徒会活動の一環として取り組んでおり、一時期、活動内容が停滞していたこともあったが、数年前から少しずつ範囲を広げ活動しています。
 また、ここ数年間のリーダー育成のための生徒のセミナー参加の実績が評価され、平成20年度には国際交流として、男子生徒1名が「カンボジア王国」に推薦派遣されました。

本校の教育と青少年赤十字のねらい 

 現行の指導要領では「生きる力を育む」「自ら学び自ら考える力の育成」更に「人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を養う」などが強調されているが、JRCの基本理念である、人の生命と尊厳を大切にする「人道的な精神」の育成や「気づき、考え、実行する」と云った態度を養う教育と軌を同じくするものであります。
 また、ものごとの価値観は時代とともに変わりやすいものですが、赤十字の基本理念である人道的価値観は時代や洋の東西を問わず変わらない不易のものです。
 この赤十字の理念や活動を学校教育に生かすことは生徒が健康や安全への意識、福祉や奉仕の心、人権尊重の意識、国際理解・親善の精神をわかりやすく体験的に学ぶことの手助けとなると考えています。
 本校では、JRCの考えに賛同し、「なすことによって学ぶ」「人のために、自分たちができることをする」ことを強調し、生徒会活動のスローガの一つに「広げよう奉仕の心」を掲げ、「福祉」や「奉仕」、これに伴う啓発活動、また、特別活動・総合的学習の時間等の扱いとして、福祉に関する学習や防災学習を行っています。
 なお、これらの学習に伴う資材の提供や講師や指導員、地域ボランティア人材の派遣等についてはJRCの提供を受けています。
 今後は、生徒に人権や人道支援の意義や方法を考えさせていく一方、地域防災を考えた場合、特に中学生の力は大きな戦力の一つとなるところから、防災学習で学んだ技術を生かし、地域活動との連携を捉えた活動を展開していきたいと考えているところです。